東欧の裏街道を行く

書誌情報

昭和37年  9月1日発行(1962)
著作者 大宅壮一
発行者 小野詮造
印刷所 大日本印刷
発行所 文藝春秋新社
13.3cm×19.2cm、本文278頁

 
目次

まえがき
ガンコな民族主義・ポーランド
 びっくりする復興ぶり
 民族の老衰化現象
 宗教の利用価値
 月曜日は肉なしデー
 悲劇を背負う国民性
 “帝国主義”的土地分割
 ただよう自由な空気
 さかんな芸術活動
 明治調の日本語
 あたたかい対日感情
 中共との冷たい関係
 二十歳以上に処女なし?
 一流文化人が政治家に
 ショパンにも民族主義
 政府公認の「アヤメ横丁」
 エスペラントの創始者
 “国立美人局”があるのか
 企業化された大量殺人
 殺人工場アウシュビッツ
 人間の「獣性」まのあたり
 いまも池に白骨沈む
 型のきまった国際見本市
 久しぶりに日の丸の旗
 演説ぎらいのポーランド人
 文部省にゲシュタポ博物館

洋装をしたアジア・ハンガリア
 大流行した「愛国行進曲」
 “三枚おろし”の町ブダペスト
 ユダヤ人にたいする反感
 日本公使館にかくしマイク
 産児調節に木のカタツムリ
 集団化に沈黙の抵抗
 外国行はピンポンで
 人質にされる家族
 最大の遊楽地バラトン湖
 うちひしがれた知識人
 墓所のないスターリン市
 深夜のバーに民衆の声
 自慢の通信機工場
 根強いカトリック

西と東の混血児・チェコスロバキア
 共産圏で最大の繁栄
 京都を思わす首都プラハ
 スターリン像のナゾナゾ
 かつてはドイツ植民地
 ここにもカミナリ族
 戦前から近代国家
 秘密主義と不気味さ
 機関銃でおなじみ
 “愛国的”な全学連代表
 ピルゼンのビールと兵器
 恐怖の暗殺現場
 地下室につみあげた骸骨
 ソ連機には乗るな

強大国の“お狩場”ルーマニア
 ヨーロッパの火薬庫
 豊富な石油資源
 筋金入りの女傑パウケル
 建築にみる“平和共存”
 興味ある“住宅博物館”
 みごとな民芸品
 ハナ薬のきく社会主義経済
 ブダペストのガールフレンド
 権力者のはかなさ
 幅をきかせる“赤い”トマト
 建築の見本市ペレス城
 若者の夢はオートバイ
 非スターリン化のさきがけ
 小規模ながら揃った軍隊
 “食いだおれ”横丁もある
 突然変異で天才的人物

衛星国のモデルケース・ブルガリア
 祖先はアジア人
 森の首都ソフィア
 底に流れる東洋臭
 やせた土地貧しい農民
 滑走路もない飛行場
 アテネに似た市街
 東欧一の野菜国
 特権階級は芸能人とボーイ
 街頭職安“女中の市”
 ソ連の8ミリ版
 “人民”無視のお役所
 珍重される日本品

共産主義の“実験室”ユーゴスラビア
 強力な指導者チトー
 軍備は八割がアメリカ製
 バルカンの交通の要所
 西欧色の強いザグレブ
 案外りっぱなチトーの生家
 みなぎるチトー色
 生活の重心は男女関係
 市電やめてトロリーバス
 第一次大戦の発火地点
 時計の針はメッカ時間
 人種、風俗のふきだまり
 チトーはゲリラの天才
 主婦に多い万引き
 プラント輸入の失敗例
 ユーゴには美人少なし
 スターリンばりの“粛清”
 「社会主義」の変わり種
 観光政策に力コブ
 高額所得者は芸能人

くすぶるナチズム・東ドイツ
 在外公館の東独敬遠主義
 三人三様のドイツ気質
 気味の悪い日本人
 東独警官につかまる
 国賓待遇にとまどう
 “死相”ただよう東ベルリン
 ソ連にはメカケの子
 無神経な赤軍兵士墓地
 森と湖の町ポツダム
 音楽の都ライプチヒ
 世界有数の出版の町
 ファウストが売りものの酒場
 ヨーロッパ文化の墓場
 信州に似たイエナ
 新種の少ない国際花市
 恐るべきサディズム
 残忍さと“科学性”
 運転手は監視役か
 一万の詩人と数人の住民
 ゲーテの恋人の家
 貴族的ゲーテ庶民的シラー
 ワイマールの悲しみ
 ジュース代はお客もち
 “剥製の町”ドレスデン
 腕を組みたがるガイド
 灰色で生気のない服装
 五年でできた「鉱山市」
 むずかしい東西両独の比較
 花を愛する心は性に通ずる
 “転向”できないドイツ民族
 英仏は“統一”のぞまぬ?

バルカンの反逆者・アルバニア
 入国できぬ唯一の衛星国
 ソ連・ユーゴとの三角関係

わが青春の記

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