大宅壮一全集 第16巻 日本拝見

書誌情報

昭和57年  5月25日発行(1982)
著作者 大宅壮一
発行者 佐藤康夫
印刷者 北島義俊
印刷所 大日本印刷
発行所 蒼洋社
発売元 桜楓社
13.9cm×19.6cm(ハードカバー 函入〈14.4cm×20.6cm〉)、本文390頁

 
目次

写真:新潟の海岸(昭和31年)
写真:『週刊朝日』日本拝見取材陣(宇和島・昭和29年)
写真:北海道・世田谷村(昭和31年)
写真:対馬・佐須村(昭和31年)
写真:火野葦平(中央)と(北九州・昭和31年)
写真:京都東映の野外セット(昭和31年)
写真:当時、天草島内随一の交通機関(著者右端,昭和31年)
写真:アイヌ集落にて(昭和30年)
写真:「僕の日本拝見」初版本 昭和32年 (中央公論社版)
写真:「日本の裏街道を行く」初版本 昭和32年 (文藝春秋新社版)

日本拝見
  日本列島 ボディ・ビル日本
    日本は八十点
    四つの島に九千万
    人的資源と水力
    ドック入りが必要

  宇治山田 女神の都
    大神宮は米英の神さま
    “ツマ入り”家屋物語
    チップ代りにタクアン
    伊勢乞食は“エン罪”?

  佐世保 宿命の“軍都”
    桃色特需の街
    ビール売上げ日本一
    “佐世保菌”日米論争
    “商人服”ビッグ・フォア

  大牟田 三井の町
    炭鉱の若返り術
    川の水が防虫剤に
    殿さま経営の喫茶店
    疎開騒ぎも出た争議

  堺 日本一の町
    まず刑務所と御陵
    活動する“養子天国”
    若返るか斜陽都市

  新宮 アメリカ村
    漂着したアメリカ
    リバー・ガール
    進歩的思想の温床

  江東 大東京の水平線の下
    郷土愛
    コントラスト
    シワ寄せ地帯

  別府 サルのいる“泉都”
    展開される人猿交歓風景
    六割を占める修学旅行組
    “天皇”もいる奇人列伝

  野田 醤油藩の城下町
    “戦災”無キズの町
    完璧な醤油トラスト
    機械化された工場
    純日本的モデル都市

  鹿児島 封建主義最後のトリデ
    セイゴどんの生霊
    敗戦の経験二度
    酒浸しの“おすし”
    桜島新風物詩

  宇都宮 徹底した中央集権
    消費文化の地方配給所
    勤倹貯蓄で赤字知らず
    石ヘン・ブームの大谷石
    名物ピンからキリまで

  宇和島 日本の終着駅
    今も昔も官尊民卑
    天皇の夜具

  萩 見果てぬ夢の町
    頼みのツナの夏ミカン
    夜逃げが名物
    出すのがいやな萩人気質

  富山 大阪的商業主義
    日本の“強妻”地帯
    富山を動かす薬屋さん
    頭痛のタネ常願寺川
    富山人気質とは

  秋田 東北の文化村
    名コンビ市長と助役
    名物平野コレクション
    評判の老女三女傑

  酒田 東北の“堺市”
    西鶴の描いた酒田
    本間家の歴史
    大流行スッポン養殖
    即身仏の特産地

  金沢 斜陽化した“百万石”
    “この門売ります”
    金沢人気質あれこれ
    大へんな見送り風景
    “武蔵”と“大和”の海戦

  網走周辺 秘境・知床半島
    人を食った船長
    長期入湯世界記録
    開発を妨げるもの
    美しい原生花園
    床屋さんの博物館長

  阿寒国立公園 日本ばなれした景観
    大樹海と倒木
    ビッキー美年子物語
    釧路港の漁獲合戦

  佐久間ダム 人間と機械の交響楽
    工事場の昼と夜
    男一匹の評価額
    複数の未亡人
    限りない補償

  琴平 東洋のサン・マリノ
    拡がる金昆羅エリア
    絵馬変じて宣伝コンテスト
    インテリ博徒日柳燕石
    人気者の“ペポネ町長”

  千里山 大阪大陸のサラリーマン半島
    “阪急平野”
    関東大震災の後に発展
    Bクラスの住宅地
    千里山夫人

  内灘 その得たもの、失ったもの
    「唐人お吉」
    変った村の生活
    面くらった村人
    二つの診療所
    “赤い坊ちゃん”

  氷見 文字通りの“農山漁市”
    集配人の遭難
    富山県の“北海道”
    八方塞がりの経済
    残る古い風習
    壮観七つの豆新聞
    タヌキとりの名人

  成田 陸上傷害保険会社
    “身代り札”のエピソード
    戦時も平時も繁盛
    お寺の収入抜くヨウカン
    護摩のいろいろ

  筑波山 ガマの油とその風土
    天才香具師・永井兵助
    高田保を生んだ風土
    開祖は“ガマ上人”
    アベックの山



日本の裏街道を行く

  世界にない不思議な町・ヨコハマ
    白・黒・人肉 ア・ラ・カルト
    ハマの怪物ナンバー・ワン
    西コンツェルンの実態
    あわや戦後最大の惨事
    未亡人のスチュワーデス
    風太郎健在なり
    ヒバリ御殿の今昔譚
    オー・ミス・シップ
    オンナ少佐の深情

  九州イデオロギーの群像
    ウエットな九州人
    “叛骨”のリーダー
    天と雲とのゆくえ
    遠賀川の血煙り
    「親分」という無形の財産
    大親分の後継者
    「九州独立」の運動
    日本一の炭都
    ゴム風船で出迎え
    近代化へのブレーキ

  濃尾平野に躍る怪人たち
    生きている斎藤道三
    平野と武藤の一騎打
    世にも上手な脱税法
    地方ボスの選手権争奪戦
    繁華街に隣りあう娼家
    ひしめく“今道三”の群
    日本一のガチャ万
    転業第一歩の中村遊廓
    親孝行の名産地

  チャンバラ映画の総本山・京都
    日本のハリウッド生る
    活動写真渡来
    一ヵ年百本の映画づくり
    映画人の迷信
    東映は大陸色
    フィルムをオムツにして育つ
    映画生活四十八年の男
    映画界の神話時代
    スター今昔ばなし
    エキストラ歓迎
    ロケ地のお寺のアルバイト

  からゆきさんの故里・天草
    国鉄これでよいか
    “天草独立”の志士
    ころがっているローマンス
    ここにも“東洋のモナコ”が
    利益がありすぎた台風
    頼みは在外資産
    踏絵の経験者健在
    猫と地蔵の大江村
    プロとノンプロとの区別
    学校出ると飯が食えぬ
    “国際日本”の先駆

  植民された北海道
    凶作は四年に一度
    町ぐるみ赤線地帯
    日本放れしている
    農業なんてつまらない
    北海道はハイカラだ
    青白きインテリの移住
    西瓜は当ったが…
    昔は喜劇役者
    太陽族なぞどこ吹く風
    成功とはなにか
    貧しいものほど損をする
    北海道は人捨て場か

〈解説〉メモ、メモ、…メモそしてメモ 「日本拝見」について(扇谷正造)
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月報26
  大宅壮一氏の思い出(戸川幸夫)
  伊勢路の旅(足田輝一)
  お伴の旅から(樋口進)

全集 第15巻 人物料理教室

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