寺山修司(2024年12月27日)
来たる2025年は寺山修司さんの生誕90周年にあたり、大宅壮一文庫の隣駅・蘆花公園駅の世田谷文学館では現在「寺山修司展」が開催されています。
歌人、詩人、劇作家、映画監督、エッセイスト、競馬評論家…と数多くの肩書きを持つ寺山さんは、高校生の頃から俳句や短歌作品で注目を集めました。その後ラジオドラマや映画脚本を書いて時代の寵児になり、言葉をあやつることから劇空間、映像の世界へと軽々と跳び回って、47歳で亡くなるまで新しい作品を世に送り出し、人々を驚かせました。
今回は、寺山修司さんの索引を15件選んで紹介します。
Web OYA-bunkoで見つかる最古の記事は『週刊文春』1960年4月18日の「子どもが革命をおこした 放送劇“大人狩り”の投じた波紋」というレポートで、寺山さんのラジオドラマが本当の事件だったと誤解されたことや「内容が不道徳だ」と教職員連盟から抗議された騒動が書かれています。
『週刊読売』1967年9月1日号では「フーテン族の大シンパ」と紹介されて、近藤日出造氏との対談が進められます。「古い常識人のわたしとの初対面、初対談、とても円滑にはいきかねるだろうと予想した。それがなんと、さながら『十年の知己』のごとく円満にコトがはこんだ」と寺山さんが極めて常識的な考えを持つ人物だったことに近藤氏が安堵しているのが印象的です。
寺山さんの作品にはいつも「母」への複雑な愛憎が表れていますが、寺山さんの実の母が登場する記事も複数見つかります。『女性自身』1982年12月9日号の「シリーズ人間」では、なんと初めて親子でマスコミに登場しています。その翌年に寺山さんは亡くなり、1985年7月の『主婦の友』では母のはつさんが息子への思いを語っています。
『東京人』2005年12月では、大学時代から深い親交がある山田太一氏が寺山さんについて「魔法つかいのように言葉つかいになるんだ、という人でしたから」「喚起力のある言葉を使うのはひじょうに上手でしたね」「…でも、その嘘が魅力的だから、その一点でぼくは許せる。その言葉がいまだに力を持っているというのはすごいことです」と語っています。
「魔法つかいのような、言葉つかい」は寺山さんをひと言で表すのにぴったりの言葉だと思えます。
※今回紹介した索引の雑誌記事コピーをご希望の場合は、遠隔地の方でも資料配送サービスで取り寄せることが出来ます。どうぞご利用下さい。
- 1.
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- 記事種類
- タイトル
- 特別レポート 子供が革命をおこした 放送劇“大人狩り”の投じた波紋… ※寺山修司作・福岡RKB毎日のラジオドラマ「大人狩り」騒動、福岡県教職員団体の抗議、西高宮小の教師・生徒のテレビ「ザリガニの歌」出演問題
- 発言者
- 雑誌名
- 週刊文春
- 発行日
- 1960年04月18日
- ページ
- 66-70
- 備 考
- ‖寺山修司[歌人,詩人,劇作家]‖学校騒動,ラジオ番組,ラジオドラマ
- 2.目録
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- 記事種類
- タイトル
- 反抗的奇人を集めた寺山修司氏の実験的生活
- 発言者
- 雑誌名
- 平凡パンチ
- 発行日
- 1967年05月29日
- ページ
- 38先頭頁のみ表記の場合あり
- 備 考
- ‖寺山修司[歌人,詩人,劇作家]‖
- 3.目録
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- 記事種類
- 対談
- タイトル
- やぁこんにちは 「天井桟敷」とフーテン族
- 発言者
- 寺山修司/近藤日出造
- 雑誌名
- 週刊読売
- 発行日
- 1967年09月01日
- ページ
- 51先頭頁のみ表記の場合あり
- 備 考
- ‖寺山修司[歌人,詩人,劇作家]‖
- 4.目録
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- 記事種類
- 対談
- タイトル
- 吉行淳之介対談・人間再発見 愛敬がなくて女といわりょうか
- 発言者
- 寺山修司/吉行淳之介
- 雑誌名
- アサヒ芸能
- 発行日
- 1968年12月22日
- ページ
- 62先頭頁のみ表記の場合あり
- 備 考
- ‖寺山修司[歌人,詩人,劇作家]‖
- 5.目録
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- 記事種類
- タイトル
- 路地に味噌汁の匂いが漂わなくなった町の集団的妄想の悲しさ 誰が「のぞき」の犯人か
- 発言者
- 寺山修司
- 雑誌名
- 週刊朝日
- 発行日
- 1980年09月19日
- ページ
- 150-152先頭頁のみ表記の場合あり
- 備 考
- ‖寺山修司[歌人,詩人,劇作家]‖
- 6.目録
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- 記事種類
- 対談
- タイトル
- 文学・映像・美術・写真を語る 池田満寿夫VS寺山修司
- 発言者
- 池田満寿夫/寺山修司
- 雑誌名
- 平凡パンチ
- 発行日
- 1981年01月19日
- ページ
- 176-180先頭頁のみ表記の場合あり
- 備 考
- ‖池田満寿夫[版画家,作家]‖寺山修司[歌人,詩人,劇作家]‖
- 7.
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- 記事種類
- 対談
- タイトル
- 巨泉がしつこく聞きますぞ 14回 寺山修司さん “主婦”たちよ、亭主と子を捨てよ街に出よう
- 発言者
- 寺山修司/大橋巨泉
- 雑誌名
- 主婦の友
- 発行日
- 1982年02月
- ページ
- 146-150
- 備 考
- ‖寺山修司[歌人,詩人,劇作家]‖
- 8.目録
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- 記事種類
- タイトル
- シリーズ人間 寺山修司衝撃の半生!「時には母のない子のように」
- 発言者
- 雑誌名
- 女性自身
- 発行日
- 1982年12月09日
- ページ
- 60-66先頭頁のみ表記の場合あり
- 備 考
- ‖寺山修司[歌人,詩人,劇作家]‖
- 9.目録
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- 記事種類
- タイトル
- さらば、寺山修司よ
- 発言者
- 唐十郎/九条映子
- 雑誌名
- 週刊朝日
- 発行日
- 1983年05月20日
- ページ
- 168-171先頭頁のみ表記の場合あり
- 備 考
- ‖寺山修司[歌人,詩人,劇作家]‖
- 10.目録
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- 記事種類
- タイトル
- 寺山はつさんが語る息子・寺山修司との思い出の日々 母と子の愛は無限のドラマ…
- 発言者
- 雑誌名
- 主婦の友
- 発行日
- 1985年07月
- ページ
- 97-102先頭頁のみ表記の場合あり
- 備 考
- ‖寺山修司[歌人,詩人,劇作家]‖
- 11.
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- 記事種類
- タイトル
- 特集 蘇る寺山修司 ※母が語る寺山修司,『天井桟敷』おもしろ話,有名写真家が撮影したこの1枚,寺山修司と競馬,寺山修司の事件簿,書斎再現,他
- 発言者
- 寺山はつ/九条今日子/武市好古/他
- 雑誌名
- 鳩よ!
- 発行日
- 1991年04月
- ページ
- 6-55/75-87
- 備 考
- ‖寺山修司[歌人,詩人,劇作家]家族、趣味、家‖
- 12.
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- 記事種類
- 座談
- タイトル
- 寺山修司からの手紙 編集者・寺山修司 ※2段組のシンポジウム、デザインに凝る、圧縮の名人、コラージュ、パソコン的な人、読者参加と劇中劇紙面など
- 発言者
- 萩原朔美/榎本了壱/森崎偏陸
- 雑誌名
- すばる
- 発行日
- 2001年08月
- ページ
- 234-253
- 備 考
- ‖榎本了壱[アートディレクター]人脈‖寺山修司[歌人,詩人,劇作家]人脈‖萩原朔美[随筆家]人脈‖森崎偏陸[グラフィックデザイナー]人脈‖
- 13.
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- 記事種類
- 対談
- タイトル
- 三島由紀夫 対談 三島由紀夫・寺山修司 エロスは抵抗の拠点になり得るか ※『潮』1970年7月号より
- 発言者
- 三島由紀夫/寺山修司
- 雑誌名
- 文藝別冊
- 発行日
- 2005年11月25日
- ページ
- 246-258
- 備 考
- ‖寺山修司[歌人,詩人,劇作家]‖三島由紀夫[作家]‖
- 14.
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- 記事種類
- タイトル
- 生誕70年 寺山修司の東京地図 ※虚実の狭間に沈んだ男、寺山修司と歩いた日々、寺山修司・仮住まいの記録「墓は建てて欲しくない」、少年が出会った寺山の世界
- 発言者
- 山田太一/九条今日子/高取英/他
- 雑誌名
- 東京人
- 発行日
- 2005年12月
- ページ
- 138-159
- 備 考
- ‖寺山修司[歌人,詩人,劇作家]人脈‖
- 15.
-
- 記事種類
- タイトル
- 〈寺山、発掘〉 寺山修司 メビウスの帯のように ※中学の学級新聞に載った俳句や短歌、早稲田大学時代のクラス誌「風」投稿の頃、死の恐怖など
- 発言者
- 久松健一
- 雑誌名
- 早稲田文学
- 発行日
- 2007年05月
- ページ
- 238-245
- 備 考
- ‖寺山修司[歌人,詩人,劇作家]‖