大宅壮一ノンフィクション賞

主催 公益財団法人日本文学振興会

大宅壮一ノンフィクション賞について

大宅壮一が亡くなる前年の1969年(昭和44年)、大宅壮一発案による大宅壮一ノンフィクション賞が公益財団法人日本文学振興会(株式会社文藝春秋)の協力を得て創設された。第1回は大宅壮一が自ら尾川正二氏に贈呈した。正賞は100万円(当初1,000ドル)。そして副賞は日本航空の協力による「世界一周航空券」が贈られる。これは「世界を見てほしい」という大宅壮一のアイデアによるもの。(現在は「国際線往復航空券」)

同賞は最も歴史あるノンフィクション賞として、ルポルタージュ、内幕もの、旅行記、伝記、戦記、ドキュメンタリー等のノンフィクション作品を対象とし、ライターの登龍門となっている。

45回~47回は「書籍部門」と「雑誌部門」、48回と49回は「大賞」と「読者賞」で選考された。

 大宅壮一ノンフィクション賞の紹介ページ(外部リンク:株式会社文藝春秋)

最新受賞作

    受賞者 受賞作 出版社
第55回 令和6年 春日太一 『鬼の筆 戦後最大の脚本家・橋本忍の栄光と挫折』 文藝春秋

大宅壮一ノンフィクション賞 過去受賞作一覧

 
    受賞者 受賞作 出版社
第1回 昭和45年 尾川正二 『極限のなかの人間 極楽鳥の島』 国際日本研究所
創文社
第2回 昭和46年 イザヤ・ベンダサン 『日本人とユダヤ人』 山本書店
第3回
昭和47年
桐島洋子 『淋しいアメリカ人』 文藝春秋
柳田邦男 『マッハの恐怖』 フジ出版社
第4回
昭和48年
鈴木明 『「南京大虐殺」のまぼろし』 文藝春秋
山崎朋子 『サンダカン八番娼館 底辺女性史序章』 筑摩書房
第5回
昭和49年
後藤杜三 『わが久保田万太郎』 青蛙房
中津燎子 『なんで英語やるの? ある英語塾の記録』 午夢館
第6回
昭和50年
吉野せい 『洟をたらした神 吉野せい作品集』 彌生書房
袖井林二郎 『マッカーサーの二千日』 中央公論社
第7回 昭和51年 深田祐介 『新西洋事情』 北洋社
第8回
昭和52年
上前淳一郎 『太平洋の生還者』 文藝春秋
木村治美 『黄昏のロンドンから』 PHP研究所
第9回 昭和53年 伊佐千尋 『逆転 アメリカ支配下・沖縄の陪審裁判』 新潮社
第10回
昭和54年
沢木耕太郎 『テロルの決算』 文藝春秋
近藤絋一 『サイゴンから来た妻と娘』 文藝春秋
第11回
昭和55年
ハロラン芙美子 『ワシントンの街から』 文藝春秋
春名徹 『にっぽん音吉漂流記』 晶文社
第12回 昭和56年 受賞作なし

第13回
昭和57年
早瀬圭一 『長い命のために』 新潮社
宇佐美承 『さよなら日本 絵本作家・八島太郎と光子の亡命』 晶文社
第14回
昭和58年
小坂井澄 『これはあなたの母 沢田美喜と混血孤児たち』 集英社
小堀桂一郎 『宰相鈴木貫太郎』 文藝春秋
第15回
昭和59年
西倉一喜 『中国・グラスルーツ』 めこん
橋本克彦 『線路工手の唄が聞えた』 JICC出版局
第16回 昭和60年 吉永みち子 『気がつけば騎手の女房』 草思社
第17回 昭和61年 杉山隆男 『メディアの興亡』 文藝春秋
第18回
昭和62年
猪瀬直樹 『ミカドの肖像』 小学館
野田正彰 『コンピュータ新人類の研究』 文藝春秋
第19回 昭和63年 吉田司 『下下戦記』 白水社
第20回
平成元年
石川好 『ストロベリー・ロード』 早川書房
中村紘子 『チャイコフスキー・コンクール ピアニストが聴く現代』 中央公論社
第21回
平成2年
辺見じゅん 『収容所(ラーゲリ)から来た遺書』 文藝春秋
中野不二男 『レーザー・メス 神の指先』 新潮社
久田恵 『フィリッピーナを愛した男たち』 文藝春秋
第22回
平成3年
家田荘子 『私を抱いてそしてキスして エイズ患者と過した一年の壮絶記録』 文藝春秋
井田真木子 『プロレス少女伝説』 かのう書房
第23回 平成4年 ドウス昌代 『日本の陰謀 ハワイ・オアフ島大ストライキの光と影』 文藝春秋
第24回 平成5年 塚本哲也 『エリザベート ハプスブルグ家最後の皇女』 文藝春秋
第25回 平成6年 小林峻一
加藤昭
『闇の男 野坂参三の百年』 文藝春秋
第26回
平成7年
櫻井よしこ 『エイズ犯罪 血友病患者の悲劇』 中央公論社
後藤正治 『リターンマッチ』 文藝春秋
第27回
平成8年
佐藤正明 『ホンダ神話 教祖のなき後で』 文藝春秋
吉田敏浩 『森の回廊 ビルマ辺境、民族解放区の1,300日』 日本放送出版協会
第28回
平成9年
佐野眞一 『旅する巨人 宮本常一と渋沢敬三』 文藝春秋
野村進 『コリアン世界の旅』 講談社
第29回 平成10年 阿部寿美代 『ゆりかごの死 乳幼児突然死症候群[SIDS]の光と影』 新潮社
第30回
平成11年
小林照幸 『朱鷺の遺言』 中央公論新社
萩原遼 『北朝鮮に消えた友と私の物語』 文藝春秋
第31回 平成12年 高山文彦 『火花 北条民雄の生涯』 飛鳥新社
第32回
平成13年
平松剛 『光の教会 安藤忠雄の現場』 建築資料研究社
星野博美 『転がる香港に苔は生えない』 情報センター出版局
第33回 平成14年 米原万里 『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』 角川書店
第34回 平成15年 近藤史人 『藤田嗣治「異邦人」の生涯』 講談社
第35回 平成16年 渡辺一史 『こんな夜更けにバナナかよ 筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち』 北海道新聞社
第36回
平成17年
稲泉連 『ぼくもいくさに征くのだけれど 竹内浩三の詩と死』 中央公論新社
高木徹 『大仏破壊 バーミアン遺跡はなぜ破壊されたのか』 文藝春秋
第37回
平成18年
奥野修司 『ナツコ 沖縄密貿易の女王』 文藝春秋
梯久美子 『散るぞ悲しき 硫黄島総指揮官・栗林忠道』 新潮社
第38回
平成19年
佐藤優 『自壊する帝国』 新潮社
田草川弘 『黒澤明vs.ハリウッド-「トラ・トラ・トラ!」その謎のすべて』 文藝春秋
第39回
平成20年
城戸久枝 『あの戦争から遠く離れて-私につながる歴史をたどる旅』 情報センター出版局
山田和 『知られざる魯山人』 文藝春秋
第40回 平成21年 平敷安常 『キャパになれなかったカメラマン-ベトナム戦争の語り部たち(上・下)』 講談社
第41回
平成22年
上原善広 『日本の路地を旅する』 文藝春秋
川口有美子 『逝かない身体-ALS的日常を生きる』 医学書院
第42回
平成23年
角幡唯介 『空白の五マイル-チベット、世界最大のツアンポー峡谷に挑む』 集英社
国分拓 『ヤノマミ』 NHK出版
第43回
平成24年
増田俊也 『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』 新潮社
森健と被災地の子どもたち 『つなみ 被災地のこども80人の作文集』/『「つなみ」の子どもたち--作文に書かれなかった物語』 文藝春秋
第44回 平成25年 船橋洋一 『カウントダウン・メルトダウン』 文藝春秋
第45回
平成26年
書籍部門
:佐々木実
『市場と権力―「改革」に憑かれた経済学者の肖像』 講談社
雑誌部門
:神山典士
「全聾の作曲家はペテン師だった!ゴーストライター懺悔実名告白」 文藝春秋:『週刊文春』
2014年2月13日号
第46回
平成27年
書籍部門
:須田桃子
『捏造の科学者 STAP細胞事件』 文藝春秋
雑誌部門
:安田浩一
「ルポ 外国人『隷属』労働者」 講談社:『G2』
vol.17 2014年9月号
第47回
平成28年
書籍部門
:堀川惠子
『原爆供養塔 忘れられた遺骨の70年』 文藝春秋
雑誌部門
:児玉博
「堤清二『最後の肉声』」 文藝春秋:『文藝春秋』
2015年4月号~6月号
第48回
平成29年
大賞
:森健
『小倉昌男 祈りと経営 ヤマト「宅急便の父」が闘っていたもの』 小学館
読者賞
:菅野完
『日本会議の研究』 扶桑社
第49回
平成30年
大賞
:森功
『悪だくみ 「加計(かけ)学園」の悲願を叶えた総理の欺瞞』 文藝春秋
読者賞
:清武英利
『石つぶて 警視庁 二課刑事(でか)の残したもの』 講談社
第50回
令和元年
河合香織 『選べなかった命 出生前診断の誤診で生まれた子』 文藝春秋
安田峰俊 『八九六四(はちきゅうろくよん)「天安門事件」は再び起きるか』 KADOKAWA
第51回 令和2年 小川さやか 『チョンキンマンションのボスは知っている アングラ経済の人類学』 春秋社
第52回 令和3年 石井妙子 『女帝 小池百合子』 文藝春秋
第53回 令和4年 鈴木忠平 『嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか』 文藝春秋
樋田毅 『彼は早稲田で死んだ 大学構内リンチ殺人事件の永遠』 文藝春秋
第54回 令和5年 伊澤理江 『黒い海 船は突然、深海へ消えた』 講談社

最新受賞作

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