食糧危機と食料安全保障(2024年3月1日)
コロナ禍以降、日本の食に危機が迫っていることに警鐘を鳴らす雑誌記事が目立ちます。今回は、日本の食糧危機にまつわる2020年以降の記事索引を30件紹介します。
『清流』2023年5月号の記事中で、東京大学大学院教授の鈴木宣弘氏はその要因を「4つの危機」として、コロナ禍で世界中の物流が滞ったことによる肥料や種などの輸出入への影響、中国による食品の爆買いによって日本が「買い負ける」状況、世界中の異常気象による農作物供給の不安定化、ウクライナ紛争による世界的な食料の争奪戦、と挙げています。
そのような状況を受けて、政府は2024年2月27日に「食料・農業・農村基本法」の改正案と「食料供給困難事態対策法」の新法を閣議決定しました。
「食料・農業・農村基本法」は1999年の制定以来初めての改正です。
新しい法律である「食料供給困難事態対策法」の概要を見ると、国内で食料供給が困難になった兆候がでたときに政府対策本部が設置され、食料の安定供給の確保のために政府が生産者への特定品目の増産指示や財政支援を行い、さらに「困難自体」宣言下では政府が事業者・生産者への計画の届出を指示し、従わなかった場合には罰則があることも定められています。これまでにないような法律である印象を受けます。
命の基盤である食の問題だけに、日本の農業を守るためにできることを見つけて実行していきたいです。
※今回紹介した索引の雑誌記事コピーをご希望の場合は、遠隔地の方でも資料配送サービスで取り寄せることが出来ます。どうぞご利用下さい。
- 1.
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- 記事種類
- タイトル
- 農政コンパス 基本法改正で農地の確保が焦点に 目先の利益を取れば、地域の農業と環境を守ることはできない ※食料安全保障の確保に向け農地の量的・質的確保が必要、減少を続ける日本の農地面積
- 発言者
- 雑誌名
- 地上
- 発行日
- 2024年02月
- ページ
- 62-63
- 備 考
- 土地問題,農地,農地法
- 2.
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- 記事種類
- タイトル
- グリーンウオッチ ニュースアグリ 食料危機に備える新たな法律を検討中 ※実効性に乏しい現行の食料安全保障指針、政府が一体となって食料安全保障に取り組む体制づくりのために検討されている新法
- 発言者
- 雑誌名
- 家の光
- 発行日
- 2024年01月
- ページ
- 94-95
- 備 考
- 食糧問題,食糧安保
- 3.
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- 記事種類
- タイトル
- どうする、食料安全保障!明日の食べ物だいじょうぶなの? ※地球環境や国際情勢とつながっている食糧供給、国内生産の増大や適正な価格形成など議論されているポイント、宮城大学教授・三石誠司さんの話
- 発言者
- 雑誌名
- 家の光
- 発行日
- 2023年12月
- ページ
- 127-133
- 備 考
- 食糧問題,食糧安保
- 4.
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- 記事種類
- タイトル
- ニュースノワール 102回 お上と農民 歪む生産現場 ※最も追い詰められている酪農、世界の底辺である日本の食料自給率
- 発言者
- 岡本萬尋
- 雑誌名
- 紙の爆弾
- 発行日
- 2023年11月
- ページ
- 76-77
- 備 考
- 家畜,食糧問題,畜産,食糧危機,食糧難,酪農,酪農家
- 5.
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- 記事種類
- タイトル
- 三橋貴明が暴く“ニュースの嘘” 日本国民は「飢え」に直面する! 食糧自給率9%の恐怖 世界的穀物争奪戦で拡大
- 発言者
- 三橋貴明
- 雑誌名
- 週刊実話
- 発行日
- 2023年10月05日
- ページ
- 58-59
- 備 考
- 食糧問題,食糧自給率
- 6.
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- 記事種類
- タイトル
- 「食料安全保障」は実現するのか 食料・農業・農村基本法改正のゆくえ ※今回の法改正の背景と内容、その有効性について検証する
- 発言者
- 安藤光義
- 雑誌名
- 世界
- 発行日
- 2023年10月
- ページ
- 123-131
- 備 考
- 食糧問題,農基法,農業基本法,食糧安保
- 7.
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- 記事種類
- タイトル
- どうする?どうなる? 食料・農業・農村基本法 ※現行の基本法の基礎知識と改正に至る背景、今年5月に公表したJAグループの政策提案、食料安全保障、「持続可能な農業」とは、座談会
- 発言者
- 和泉真理/谷口吉光/田中圭介/柿島洋一/小林国之
- 雑誌名
- 地上
- 発行日
- 2023年08月
- ページ
- 35-49
- 備 考
- 農基法,農業基本法
- 8.
-
- 記事種類
- タイトル
- 特別寄稿 先祖返りする「自民党農政」 既得権勢力に迎合した選挙目当ての政策では、食料安全保障の強化にはならない ※安倍政権下で進められてきた構造改革の否定する見直し案
- 発言者
- 奥原正明
- 雑誌名
- FACTA
- 発行日
- 2023年07月
- ページ
- 44-45
- 備 考
- 農業政策
- 9.
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- 記事種類
- タイトル
- ビジネスパーソンの教養講座 名著、再び 268回 日本はカネがあっても食料が手に入らなくなる…飢えないための「仕組み」とは ※末松広行『日本の食料安全保障』
- 発言者
- 佐藤優
- 雑誌名
- 週刊現代
- 発行日
- 2023年06月10日
- ページ
- 84-85
- 備 考
- 食糧問題
- 10.
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- 記事種類
- タイトル
- 格差社会を生き抜け!森永卓郎の「経済“千夜一夜”物語」 792回 戦時農業政策の実効性 ※有事の食料不足に備え、政府が食料増産命令法整備を検討
- 発言者
- 森永卓郎
- 雑誌名
- 週刊実話
- 発行日
- 2023年06月08日
- ページ
- 62
- 備 考
- 食糧問題,食糧危機,食糧政策,食糧難
- 11.
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- 記事種類
- タイトル
- くらしの泉 食 日本の農業を崩壊させる食料安保 農業の企業化とハイテク化をめざす ※政府が取り組みを強化する食料安全保障政策、目指されている企業化・工場生産化
- 発言者
- 天笠啓祐
- 雑誌名
- 週刊金曜日
- 発行日
- 2023年06月02日
- ページ
- 36-37
- 備 考
- 食糧問題,食糧安保
- 12.
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- 記事種類
- タイトル
- 「いま」を見つめる 食糧危機が突き付ける日本の「食」の課題 ※世界中で起きつつある食糧危機、日本の食料と農業の現状、輸入前提の食料安全保障の限界、農業政策の変革、農家を支え命を守る
- 発言者
- 鈴木宣弘
- 雑誌名
- 清流
- 発行日
- 2023年05月
- ページ
- 80-83
- 備 考
- 食糧問題,食糧危機,食糧難
- 13.
-
- 記事種類
- タイトル
- 2023年度の農政のカギ 食料安全保障確立のための農政がどこまで実現されるか 東京大学名誉教授 谷口信和さん ※政策変化の原因を整理、穀物自給率の向上、耕畜連携、他
- 発言者
- 谷口信和
- 雑誌名
- 地上
- 発行日
- 2023年05月
- ページ
- 56-59
- 備 考
- 農業政策
- 14.
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- 記事種類
- タイトル
- 食料危機のリアル(下) 食料戦争を生き延びるために日本人はどう闘うか ※コオロギ食への疑問、問題だらけの食料政策、安心・安全な食品のため奮闘する農家や販売者、飢餓を救う家庭菜園、他
- 発言者
- 鈴木宣弘
- 雑誌名
- 女性セブン
- 発行日
- 2023年04月06日
- ページ
- 125-127
- 備 考
- 食糧問題,食糧危機,食糧政策,食糧難
- 15.
-
- 記事種類
- タイトル
- 特集 ウクライナ戦争でさらに深刻化 日本の食が危ない! 低迷する自給率、対米従属の安全基準 このままでは国民が飢え死にする!
- 発言者
- 鈴木宣弘
- 雑誌名
- 文藝春秋
- 発行日
- 2023年04月
- ページ
- 94-123
- 備 考
- ‖鈴木宣弘[農業経済学,東京大学大学院]‖食糧問題
- 16.
-
- 記事種類
- タイトル
- 食料危機のリアル(上) 日本人7200万人が飢える日 新型コロナ・ウクライナ危機・中国人爆買い・異常気象の「クアトロ・ショック」、食料自給率わずか37%、飼料・燃料も高止まり
- 発言者
- 鈴木宣弘
- 雑誌名
- 女性セブン
- 発行日
- 2023年03月16日
- ページ
- 109-111
- 備 考
- 食糧問題,食糧危機,食糧自給率,食糧難
- 17.
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- 記事種類
- タイトル
- 日本経済総予測2023 食糧安全保障 高まる世界の食料保護主義 日本の「低自給率」転換迫る ロシア、中国の肥料輸出の制限は、日本の農業生産を根底から揺さぶる
- 発言者
- 柴田明夫
- 雑誌名
- 週刊エコノミスト
- 発行日
- 2022年12月20日
- ページ
- 79
- 備 考
- 食糧問題,食糧安保
- 18.
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- 記事種類
- 書評
- タイトル
- 話題の本 今週のもう1冊 篠原信『そのとき、日本は何人養える? 食料安全保障から考える社会のしくみ』家の光協会 海外からの物資途絶で日本人の4分の3は餓死の危機
- 発言者
- 佐藤健太郎
- 雑誌名
- 週刊東洋経済
- 発行日
- 2022年10月22日
- ページ
- 91
- 備 考
- 食糧問題
- 19.
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- 記事種類
- インタビュー/書評
- タイトル
- 気になるあの本この本 著者に聞いてみた 山下一仁『日本が飢える! 世界食料危機の真実』幻冬舎新書 農水省とJAが推進する米の「減反政策」で有事の際、日本人は餓死する危険がある
- 発言者
- 山下一仁
- 雑誌名
- アサヒ芸能
- 発行日
- 2022年09月29日
- ページ
- 89
- 備 考
- 食糧問題,食糧危機,食糧難
- 20.
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- 記事種類
- タイトル
- 日本の食卓を襲う値上げの秋 食料危機は終わらない ※輸入食品価格をめぐる不安材料、小売・メーカー・外食産業の苦境、世界的な食料争奪戦、日本の農業をめぐる諸問題
- 発言者
- 雑誌名
- 週刊東洋経済
- 発行日
- 2022年09月03日
- ページ
- 38-71
- 備 考
- 食糧問題,物価,消費者物価指数,食糧危機,食糧政策,食糧難,CPI,値上げ
- 21.
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- 記事種類
- タイトル
- 参院選後の潮流を読む 食料価格高騰が止まらない!日本は今こそ発想の転換を 食料危機を乗り切る「食料安全保障」とは ※「車が穀物を食べる」バイオエタノール、穀物等の国際価格の動向、他
- 発言者
- 末松広行
- 雑誌名
- 潮(潮出版社)
- 発行日
- 2022年09月
- ページ
- 64-69
- 備 考
- 食糧問題,食糧危機,食糧難
- 22.
-
- 記事種類
- タイトル
- 食料安全保障脅かす外からの浸食 ※失われ続けてきた農地、耕地面積推移・人口1000人あたり耕地面積推移グラフ、広がる外国人法人の農地取得、「養父モデル」の実相
- 発言者
- 原英史
- 雑誌名
- 正論
- 発行日
- 2022年08月
- ページ
- 151-158
- 備 考
- ‖原英史[政策コンサルタント,政策工房]‖食糧問題,土地問題,農地,外国資本による土地買収,食糧安保
- 23.
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- 記事種類
- タイトル
- 池上さん教えて!私たちの暮らしにつながるあのニュース 245回 食料安全保障と聞くけど日本の食料にも影響がある? 食料も「武器」になるということ。米を食べて農家を応援することも大事
- 発言者
- 池上彰
- 雑誌名
- レタスクラブ
- 発行日
- 2022年08月
- ページ
- 82
- 備 考
- 食糧問題,食糧安保
- 24.
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- 記事種類
- インタビュー
- タイトル
- 日本経済8つの難題 食料 グロバリゼーションを反省し、経済合理性よりも自給率アップ ※穀物だけでなく肥料もロシアに依存、輸入拡大一辺倒だったこれまでの食料政策
- 発言者
- 柴田明夫/関慎夫
- 雑誌名
- 経済界
- 発行日
- 2022年07月
- ページ
- 18-19
- 備 考
- ‖柴田明夫[資源・食糧問題研究所,丸紅経済研究所,農学]‖食糧問題,食糧政策
- 25.
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- 記事種類
- タイトル
- 特集 日本の食卓が危ない 食料争奪戦 ※魚買い負けを招く三重苦、マルハニチロ・トリドール・ロイヤル・日清製粉インタビュー、ファミマの改革、危機に陥る7大要因、値上げ断行外食企業、他
- 発言者
- 雑誌名
- 週刊ダイヤモンド
- 発行日
- 2022年05月28日
- ページ
- 80-91
- 備 考
- 食糧問題,食糧危機,食糧難
- 26.
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- 記事種類
- タイトル
- 幸せな老後への一歩 755回 危機感ゼロの日本は国民を飢えさせる国になるのか! ※世界で穀物を爆買いする中国、食料自給率が下がった日本
- 発言者
- 荻原博子
- 雑誌名
- サンデー毎日
- 発行日
- 2022年04月03日
- ページ
- 64
- 備 考
- 食糧問題,食糧政策
- 27.
-
- 記事種類
- タイトル
- 経済安全保障と日本の活路 農業・食品分野の「Society5.0」 ※「食料安全保障」 初の産業界出身の農研機構理事長が提言する、農業技術分野からの「人中心の社会」の構築
- 発言者
- 久間和生
- 雑誌名
- Voice
- 発行日
- 2021年02月
- ページ
- 76-83
- 備 考
- 食糧問題,食糧安保
- 28.
-
- 記事種類
- タイトル
- グリーンウオッチ ニュースアグリ 新型コロナで食糧危機!? 問われる日本の食料政策 中小規模・家族農業が重視されている 新しい「食料・農業・農村基本計画」のポイント
- 発言者
- 雑誌名
- 家の光
- 発行日
- 2020年08月
- ページ
- 100-101
- 備 考
- 食糧問題,農業政策,食糧政策
- 29.
-
- 記事種類
- タイトル
- 転換点としてのコロナ危機 食料自給という政治責任の再確認 コロナ・ショックと農業政策 ※新たな食料自給率目標として設定された「食料国産率」、種や労働力も考慮した自給率議論を、他
- 発言者
- 鈴木宣弘
- 雑誌名
- 世界
- 発行日
- 2020年07月
- ページ
- 66-75
- 備 考
- 食糧問題,農業政策,食糧自給率
- 30.
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- 記事種類
- タイトル
- 食料安全保障を外資が脅かす危機 「種苗法改正」で加速する農業衰退 ※農業経営が企業に囲い込まれる 種子法廃止の二の舞
- 発言者
- 雑誌名
- 選択
- 発行日
- 2020年02月
- ページ
- 102-103
- 備 考
- 食糧問題,法律,食糧安保