松岡正剛

松岡正剛(2025830日作成)

編集者の松岡正剛さんが812日に亡くなりました。松岡さんは独自の「編集工学」を提唱して1960年代から唯一無二の活動を展開してきました。今回は、松岡正剛さん本人の発言記事を中心に30件の索引を紹介します。

『週刊プレイボーイ』1980107日号の記事タイトルは「80年代ヤングの新教祖・松岡正剛は、かく語りき」。当時の松岡さんが若者に大きな影響を与えるカリスマだったことがよくわかる記事です。文中には「60年代は吉本隆明、70年代はなくて、80年代は松岡正剛、なんて巷でささやかれているのもむべなるかな。」とあります。

インターネットが一般に普及した頃の『編集会議』20004月号のインタビュー記事では、自分が研究している「編集工学」についてわかりやすく解説しています。

「既存のメディアが作ってきた情報編集世界に対し、これからは個人が入手する情報こそが編集の対象になっているのではないか。編集がこのようにクローズアップされる時代だからこそ、個人がもともともっていた情報編集力をみつめ、その仕組みや有効性、おもしろさに着目することが大切です。『編集工学』とは、そうしたごく普通に行われている編集という作業を、技術として定着させ、引き出しやすくしよう、ということです。」

それから少し時代が進んだ20076月号の『人間会議』では、世界的にグーグルやアマゾンの「検索」というシステムが個人の意識に深く浸透してきていて、一人ひとりが情報と深く関わらないように仕組まれていることを指摘しています。その上で「検索してクリックしたり、商品世界のなかで安易に手に入るものではなく、自分の想像力の限りを尽くしても手が届かないものがあるということ。それに気づくことが、この救いのない漂流状態から脱皮するひとつの方法だと思います」と語っています。

4年前の記事である『Numero TOKYO20207月号には、松岡さんの多彩な活動をまとめた年表が掲載されています。また、幼い頃に実家の呉服屋の店先や母の鏡台を見て「なんでこんなにいろいろものがあるのか?」「名前というものは、なぜあるのだろう?」という関心や「言葉や名前がない限りは、おそらく何も成立しない」という気づきが、今につながる思索の原点だったことも語られています。


※今回紹介した索引の雑誌記事コピーをご希望の場合は、遠隔地の方でも資料配送サービスで取り寄せることが出来ます。どうぞご利用下さい。


 
1.
記事種類

タイトル
80年代ヤングの新教祖・松岡正剛は、かく語りき 20世紀知性をブッ飛ばす「21世紀遊的生活」の方法 「テクノポップと古事記、量子力学とじゃりン子チエを同時にモノする遊び人になれ!」
発言者

雑誌名
週刊プレイボーイ
発行日
1980年10月07日
ページ
204-209
備 考
‖松岡正剛[出版人,編集工学研究所]‖
2.
記事種類

タイトル
わたしの父親 松岡正剛 松岡太十郎 父の死がぼくの思想の出発点だ
発言者
松岡正剛
雑誌名
クロワッサン
発行日
1981年01月25日
ページ
31
備 考
‖松岡正剛[出版人,編集工学研究所]家族‖
3.
記事種類

タイトル
出版界の仕掛人=編集者の素顔 ジャパネスク運動を唱える奇才・松岡正剛 異色編集集団・工作舎と『遊』
発言者
荒俣宏
雑誌名
発行日
1981年12月
ページ
114-121
備 考
‖松岡正剛[出版人,編集工学研究所]‖
4.
記事種類

タイトル
人間解剖 熱狂をあおりたてる「現代の教祖」の実力と演出 「遊学」で大学生を魅了する、松岡正剛の「超難解哲学」
発言者

雑誌名
アサヒ芸能
発行日
1982年02月04日
ページ
79-81
備 考
‖松岡正剛[出版人,編集工学研究所]‖
5.
記事種類
インタビュー
タイトル
「情報」と私たち 「情報」に翻弄される前に、我々は何を知るべきか
発言者
松岡正剛
雑誌名
ACROSS
発行日
1992年05月
ページ
48-55
備 考
‖松岡正剛[出版人,編集工学研究所]‖
6.
記事種類
インタビュー
タイトル
書斎の歓び 自分だけの知的空間41例 私の書棚の整理術 松岡正剛 「編集は料理に似ている」と言う編集者の書斎兼事務所は5万冊を越える蔵書
発言者
松岡正剛
雑誌名
男の隠れ家
発行日
1999年05月
ページ
9-11
備 考
‖松岡正剛[出版人,編集工学研究所]家‖
7.
記事種類
インタビュー
タイトル
日本の編集長100人 発想の原点 編集の時代
発言者
松岡正剛
雑誌名
編集会議
発行日
2000年04月
ページ
68-71
備 考
‖松岡正剛[出版人,編集工学研究所]略歴‖
8.
記事種類

タイトル
編集談義 8回 「編集」青年ができるまで ※なぜ編集に興味を覚えたか
発言者
松岡正剛
雑誌名
編集会議
発行日
2001年07月
ページ
84-87
備 考
‖松岡正剛[出版人,編集工学研究所]‖
9.
記事種類

タイトル
編集談義 9回 波及とネットワーク ※自分が編集人生を始めるにあたって重要だったできごと
発言者
松岡正剛
雑誌名
編集会議
発行日
2001年08月
ページ
87-91
備 考
‖松岡正剛[出版人,編集工学研究所]‖
10.
記事種類

タイトル
心の知能指数 同じ努力で3倍効果を上げる理論と法則 パレートの法則 有用な人間関係を築く「重要な2割」の見つけ方
発言者
松岡正剛
雑誌名
プレジデント
発行日
2004年03月01日
ページ
42-43/45/47
備 考
‖松岡正剛[出版人,編集工学研究所]略歴‖付き合い方,人間関係
11.
記事種類
インタビュー
タイトル
Rentier Journal ニッポンの忘れもの特別編 編集工学研究所所長・松岡正剛 祝、『千夜千冊』全集誕生 ※ウェブの文章を書籍化
発言者
松岡正剛
雑誌名
ランティエ
発行日
2006年08月
ページ
40-42
備 考
‖松岡正剛[出版人,編集工学研究所]‖
12.
記事種類
インタビュー
タイトル
情報社会を生き抜く10の能力 編集力 松岡正剛(編集工学研究所所長) 編集とは「関係の哲学」 ※「編集工学」という考え方、類が類を削る編集思想
発言者
松岡正剛
雑誌名
人間会議
発行日
2006年12月
ページ
146-151
備 考
‖松岡正剛[出版人,編集工学研究所]略歴‖
13.
記事種類
対談
タイトル
書物会記 本との出会い
発言者
福原義春/松岡正剛
雑誌名
図書
発行日
2007年01月
ページ
2-12
備 考
‖福原義春[資生堂]‖松岡正剛[出版人,編集工学研究所]‖
14.
記事種類
インタビュー
タイトル
交差する仮想社会と実社会 松岡正剛 仮想世界に覆われたリアリティ ※個人に食い込む「検索社会」 「親指一発ケータイ主義」は情報のかけらしか見ていない
発言者
松岡正剛
雑誌名
人間会議
発行日
2007年06月
ページ
36-43
備 考
‖松岡正剛[出版人,編集工学研究所]‖情報,情報文化,情報化社会
15.
記事種類

タイトル
世界を動かす「情報」と「論理」 憂国提言 日本型資本主義のすすめ グローバリズムは「裸の王様」にすぎない
発言者
松岡正剛
雑誌名
現代
発行日
2008年07月
ページ
61-69
備 考
‖松岡正剛[出版人,編集工学研究所]‖国際社会,グローバリゼーション
16.
記事種類

タイトル
もう一度、学校へ行こう 誌上集中講座「日本(人)の可能性」 メタエンディングという方法 漠然と頭に浮かんだイメージをマネージする、それが編集ということ ※日本のデュアルスタンダード
発言者
松岡正剛
雑誌名
エスクァイア日本版
発行日
2009年04月
ページ
100-101
備 考
‖松岡正剛[出版人,編集工学研究所]‖
17.
記事種類
対談
タイトル
本が人をつくる 松岡正剛×幅允孝 読書地図の創り方 いかにして本と仲良くなるか、を考える ※キーブックから作るブックマップ
発言者
松岡正剛/幅允孝
雑誌名
BRUTUS
発行日
2010年01月15日
ページ
108-111
備 考
‖幅允孝[ブックディレクター]趣味‖松岡正剛[出版人,編集工学研究所]‖
18.
記事種類

タイトル
大人の学校 誌上授業 多読術 講師・松岡正剛(編集工学研究所所長、ISIS編集学校校長) 豊饒なる読書術の世界
発言者
松岡正剛
雑誌名
男の隠れ家
発行日
2010年05月
ページ
82-85
備 考
‖松岡正剛[出版人,編集工学研究所]‖読書,読書術,読書法
19.
記事種類
インタビュー
タイトル
本のある空間、本とある時間 希代の読書家にして編集者 松岡正剛が語る“本の力、読書の力” ※丸善・丸の内本店で企画プロデュースする実験的書棚「松丸本舗」
発言者
松岡正剛
雑誌名
男の隠れ家
発行日
2010年12月
ページ
20-23
備 考
‖松岡正剛[出版人,編集工学研究所]‖
20.
記事種類
インタビュー
タイトル
Inside 短答直入 編集工学研究所所長 松岡正剛 新たな関連書照会サービスでグーグル、アマゾンに挑む ※新たな書籍関連システムを開発中
発言者
松岡正剛
雑誌名
週刊ダイヤモンド
発行日
2011年07月09日
ページ
18
備 考
‖松岡正剛[出版人,編集工学研究所]‖
21.
記事種類
対談/書評
タイトル
マリコのゲストコレクション 650回 本は毒か薬かどっちかですね。毒でもあり、薬でもある ※松岡正剛『松丸本舗主義』ほか
発言者
松岡正剛/林真理子
雑誌名
週刊朝日
発行日
2013年01月25日
ページ
92-96
備 考
‖林真理子[作家,エッセイスト]連載‖松岡正剛[出版人,編集工学研究所]‖
22.
記事種類

タイトル
賢い子が育つ魔法の本棚 賢人、松岡正剛さんがアドバイス 好きな人に似ている本を選ぼう 「同じような本ばかり」の小学生姉弟が挑戦! ※本の選ばせ方と親の関わり方
発言者
松岡正剛/佐々木千佳/田端広英
雑誌名
プレジデントファミリー
発行日
2014年10月
ページ
64-67
備 考
‖松岡正剛[出版人,編集工学研究所]‖育児,家庭教育,子育て
23.
記事種類

タイトル
世界に誇るべきニッポンの100人 「日本数奇」のフィルターこそが、いま必要だ
発言者
松岡正剛
雑誌名
Pen
発行日
2015年04月15日
ページ
36-37
備 考
‖松岡正剛[出版人,編集工学研究所]‖
24.
記事種類

タイトル
私の地図 307回 松岡正剛 安定していた会社勤めを辞めて友人たちと出版社を立ち上げた。まだ、どこにもない雑誌を作りたかったんです
発言者
松岡正剛
雑誌名
週刊現代
発行日
2016年12月24日
ページ
82-84
備 考
‖松岡正剛[出版人,編集工学研究所]‖
25.
記事種類
対談
タイトル
松岡正剛×佐藤優が示す知の羅針盤 130年を読み解く100冊はこれだ 前篇
発言者
松岡正剛/佐藤優
雑誌名
中央公論
発行日
2017年08月
ページ
14-15/84-97
備 考
‖佐藤優、坂上巌[外務省,作家,別名・坂上巌]略歴‖松岡正剛[出版人,編集工学研究所]略歴‖
26.
記事種類
対談
タイトル
知の巨人が推す 珠玉の「通俗本」50冊 『ロウソクの科学』から『大東亜戦争肯定論』まで
発言者
松岡正剛/佐藤優
雑誌名
中央公論
発行日
2018年04月
ページ
186-201
備 考
‖佐藤優、坂上巌[外務省,作家,別名・坂上巌]略歴‖松岡正剛[出版人,編集工学研究所]略歴‖読書,読書案内,ブックガイド
27.
記事種類
インタビュー
タイトル
男の利き手 138回 松岡正剛 ※知識人やアーティストに多大な影響を与えてきた編集工学者、「生涯一編集者」をモットーにする“知の巨人”の活動を振り返る
発言者
松岡正剛
雑誌名
Numero TOKYO
発行日
2020年08月
ページ
152-154
備 考
‖松岡正剛[出版人,編集工学研究所]略歴‖
28.
記事種類

タイトル
有訓無訓 編集工学者・松岡正剛 「大きい数値」がもてはやされる時代 磨くべきは「小さなものを見る力」
発言者
松岡正剛
雑誌名
日経ビジネス
発行日
2021年03月29日
ページ
備 考
‖松岡正剛[出版人,編集工学研究所]‖
29.
記事種類

タイトル
現代ライブラリー わが人生最高の10冊 松岡正剛 「ダンディズム」に心惹かれた学生時代 ※石井桃子『ノンちゃん 雲に乗る』、モーリス・ルブラン『813』、幸田露伴『五重塔』他
発言者
松岡正剛
雑誌名
週刊現代
発行日
2022年02月26日
ページ
118-119
備 考
‖松岡正剛[出版人,編集工学研究所]趣味‖
30.
記事種類
対談
タイトル
巻頭対談 松岡正剛(編集工学研究所所長)×舘鼻則孝(現代美術家) AIのアートには「スタイル」がない ※ChatGPTの登場以来、過熱する生成AI狂騒曲
発言者
松岡正剛/舘鼻則孝
雑誌名
Voice
発行日
2023年09月
ページ
16-26
備 考
‖舘鼻則孝[アーティスト,シューデザイナー]略歴‖松岡正剛[出版人,編集工学研究所]略歴‖OA,コンピューター,電子計算機,AI,人工知能,ChatGPT

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