イーロン・マスク

イーロン・マスク（2022年5月20日）

　先日、電気自動車メーカー「テスラ」や宇宙ベンチャー企業「スペースX」のCEO イーロン・マスク氏が「ツイッター」の買収を提案しました。電気自動車やロケット開発にはあまり関心がなかった人も、「ツイッター」を買収して改革するとなると急に身近に感じるのではないでしょうか。今回はイーロン・マスク氏の雑誌記事索引を紹介します。

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　「ツイッター」買収の最近の経緯は週刊誌でも急展開が見て取れます。
　『週刊ダイヤモンド』2022年4月23日号や『ニューズウィーク』日本版2022年4月19日号ではツイッター株の9.2％を取得したところまで報道されています。

No1

記事種類

タイトルウォール・ストリート・ジャーナル発　マスク氏のツイッター取締役就任早わかりＱ＆Ａ　ツイッターの筆頭株主になったテスラＣＥＯ

執筆者

雑誌名週刊ダイヤモンド

発行日 2022年04月23日

ページ１６－１７

備　考 ‖イーロン・マスク［テスラ・モーターズ，スペースＸ］‖インターネット，ツイッター

No2

記事種類

タイトルマスクのツイート解放作戦　爆弾発言男かつ「言論の自由」絶対主義者が筆頭株主に　ツイッターの「不適切投稿・アカウント削除」は減る？　※イーロン・マスクがツイッター株の９．２％を取得

執筆者アーロン・マク

雑誌名ニューズウィーク日本版

発行日 2022年04月19日

ページ４２－４３

備　考 ‖イーロン・マスク［テスラ・モーターズ，スペースＸ］‖インターネット，ツイッター

　記事によるとマスク氏はツイッターに8000万人超のフォロワーがいて、自身の事業に関する情報発信に頻繁に利用してきたが、ツイッターのサービスについてもさまざまな批判を繰り返してきた。9.2％の株を取得したことにより筆頭株主となった彼を「ツイッター」は取締役に指名。取締役となれば経営に対する発言権は強くなるが、取締役任期は2年であり、任期中は14.9％を超える株式を所有できない。というところまで掲載されていました。

　ところが、『週刊東洋経済』2022年5月7日号では、マスク氏が取締役就任を辞退したことが掲載されています。

No3

記事種類

タイトルニュース最前線　イーロン・マスクが買収提案　悩めるツイッターの現在値　目下「売り上げ倍増計画」に猛進。ただ、ライバルとの差は大きい

執筆者

雑誌名週刊東洋経済

発行日 2022年05月07日

ページ２０－２１

備　考 ‖イーロン・マスク［テスラ・モーターズ，スペースＸ］‖マスコミ，アメリカ・マスコミ

　この記事では事態は急転し、マスク氏はツイッターの全株式の取得を計画していて、そのためには約400億ドル（約5兆円）が必要になると記載されています。資金について最近の別の報道では5兆6000億円というものもあり、いずれにしても大変大きな金額ですがマスク氏は4月14日の講演イベントの壇上で「理論上はお金を出せる状態にある」と発言しています。

また、「投資後、今の形態ではツイッターが社会的責務を果たせないと気づいた。だから非上場企業に変革されるべきだ。ツイッターには強大なポテンシャルがあり、私がそれを解き放つ」と語っていて株式公開をやめる計画です。

このように、大きな会社をいくつも起業・買収し社会に影響を与えるイーロン・マスク氏という人はどんな人物なのかさまざまな雑誌でその人柄を捉える模索をしています。

まずは経歴ですが、マスク氏の略歴は『週刊東洋経済』2020年10月10日号や『ゲーテ』2011年2月号に詳しく掲載されていました。

No4

記事種類

タイトルテスラｖｓトヨタ　テスラの実力を徹底解明　イーロン・マスクとは何者なのか　テックスターの壮大野望　巨万の富と名声を手に入れたマスクだが、その素顔には二面性があり

執筆者デイビッド・Ｈ・フリードマン

雑誌名週刊東洋経済

発行日 2020年10月10日

ページ４８－５１

備　考 ‖イーロン・マスク［テスラ・モーターズ，スペースＸ］略歴‖

No5

記事種類インタビュー

タイトル「２４時間仕事バカ！」の熱狂人生　２３回　イーロン・マスク（テスラモーターズ会長兼ＣＥＯ）　クルマが変わる、未来が変わる　「１００％電気革命」を連れてきた男　※両親についても

執筆者イーロン・マスク／蟹瀬誠一

雑誌名ゲーテ

発行日 2011年02月

ページ１０８－１１２

備　考 ‖イーロン・マスク［テスラ・モーターズ，スペースＸ］家族、略歴‖

記事によると、マスク氏は1971年南アフリカ生まれです。エンジニアの父と栄養学者でモデルもしていた母との間に生まれた3人兄弟の長男です。10歳でプログラミング言語を独学し、12歳のころには「Blastar」というゲームを開発しコンピューター雑誌から500ドルの報奨金をもらっています。17歳になるとカナダの大学に入学し2年後に米ペンシルベニア大学に編入。大学卒業後はいよいよ会社の起業をはじめますが、私生活では2回離婚をして5児の父です。

起業の最初は「Zip2」」という会社でした。父親にお金を借りて弟と設立。新聞などのメディアにオンラインでのシティーガイドソフトを提供する企業だそうですが、『日経ビジネス』2014年9月29日号のインタビューではそのころ生活するのに大変苦労していたことを語っています。

No6

記事種類インタビュー

タイトル秩序の破壊者　イーロン・マスク　テスラの先に抱く野望　インタビュー　企業を成長させるより世界に役立ちたい

執筆者イーロン・マスク／田村俊一

雑誌名日経ビジネス

発行日 2014年09月29日

ページ４６－４９

備　考 ‖イーロン・マスク［テスラ・モーターズ，スペースＸ］‖

インタビューで、その頃は「本当に貧乏だったんです。～省略～家を借りるよりも安かったので小さなオフィスを借りました。そこで寝泊りして、シャワーを浴びるのは、歩いて数ブロック先にあったYMCAでした。すごく貧しかった～省略～ですが私は貧しくても不幸ではなかった」と語っています。部屋代を浮かせるために賃貸オフィスに寝泊まりしていた人が、やがて5兆円を出資できるようになるとは驚きですね。

この「Zip2」を売却して2200万ドルという大金を手にします。その資金を元にオンライン銀行サービス「X.com」を設立。その後「X.com」がインターネットの決済サービス会社「PayPal」となり、またそれを売却して2億5000万ドルの株売却益を手にします。それを投じて2002年に設立したのが「スペースＸ」です。さらに2004年にはEVベンチャーのテスラに出資を始めます。テスラについてはツイッターで2018年8月にテスラ株を非公開化するための資金を「確保した」と投稿したりもしました。

No7

記事種類

タイトルＴＨＩＳ　ＷＥＥＫ　経済　イーロン・マスク「中２病」経営者の市場価値は？　※ツイッターでテスラ非上場化について発言

執筆者大西康之

雑誌名週刊文春

発行日 2018年09月06日

ページ４２

備　考 ‖イーロン・マスク［テスラ・モーターズ，スペースＸ］‖

　技術者としての顔にフォーカスした記事もありました。『クーリエ・ジャポン』2010年4月号です。

No8

記事種類

タイトルＷＯＲＬＤ　ＮＥＷＳ　ＨＥＡＤＬＩＮＥ　電気自動車で世界を救え！　天才起業家「イーロン・マスク」　ＩＴ、宇宙ロケット、そして「テスラ」…

執筆者

雑誌名クーリエ・ジャポン

発行日 2010年04月

ページ７４－７９

備　考 ‖イーロン・マスク［テスラ・モーターズ，スペースＸ］略歴‖

　この記事では米国TVの人気トークショーに出演した際、彼の部下3名が打ち合わせでアドバイスをして、なんとか技術オタクのように映ってしまうことを阻止した、というエピソードが紹介されています。テスラ社の従業員はマスク氏のエンジニアとしての能力や起業家としての能力は全幅の信頼を寄せています。ですが、自動車メーカーとして最も難しい仕事は車の販売で、そのために部下はどうしたらマスク氏をスティーブ・ジョブズのように見えるか苦心していたようです。

雑誌記事索引ではイーロン・マスク氏の母親の記事もありました。『プレジデント』2021年10月15日号は母親メイ・マスクさんのインタビューになっています。

No9

記事種類

タイトルメイ・マスク　天才イーロン・マスク“お金と仲間を集める方法”　※母親が語る教育理論３カ条は、自主性を持たせる、人の気持ちを考える、見守る。ゼロから人生をやり直すことを恐れないで決断

執筆者メイ・マスク

雑誌名プレジデント

発行日 2021年10月15日

ページ４４－４６

備　考 ‖イーロン・マスク［テスラ・モーターズ，スペースＸ］家族‖

メイ・マスクさんはカナダ生まれ、栄養士兼モデルという異色の経歴で、仕事は70代でも続けているそうです。記事では子育てで大事にしていたことを3つ紹介しています。その説明の中でマスク氏に「PayPal」の売却益を得たころ「これからどうしようかな？」と相談されたことが掲載されています。「車をつくろうかな？電気の車で…。あとは宇宙に行けるロケットをつくりたいんだ」と語るマスク氏に「いろいろやりたいでしょうけど、まずは一つだけ選びなさい」と助言した。けれどもマスク氏は両方やってしまった、と話しています。

その他、おもしろかったのは楽天の三木谷浩史氏がイーロン・マスクとカラオケに行った記事です。『週刊文春』で掲載された三木谷氏の連載「未来」の４回目2021年7月15日号で、時期は明らかではないのですがおそらく7年ほど前に東京でマスク氏とカラオケに行ったエピソードが紹介されています。

No10

記事種類

タイトル未来　４回　イーロン・マスクとのカラオケで

執筆者三木谷浩史

雑誌名週刊文春

発行日 2021年07月15日

ページ１１６－１１７

備　考 ‖イーロン・マスク［テスラ・モーターズ，スペースＸ］‖

この記事では三木谷氏はイーロン・マスク氏の強みは「素人の視点」だと語っています。アマチュアの視点で「そんなの、こうすればいいんじゃない」といった発想で、業界の「常識」に切り込んでいく、と話しています。

イーロン・マスク氏は大企業のCEOで、積極的に発言も公にするため注目を集めます。そして多くの人がマスク氏を理解しようと試みます。ある時は映画「アイアンマン」のトニー・スタークのようだと言われることもあります。また『週刊東洋経済』2020年10月10日号ではタイトルに「その素顔には二面性があり」という言葉が使われたり、さまざまに想像されています。ですが『週刊文春』2021年7月15日号で三木谷氏が語ったことは、かなりマスク氏の人柄をとらえているかもしれません。

今後「ツイッター」を改革し、トランプ前大統領のアカウントも復活するようですが、案外最初は、自身やユーザーのアカウントが凍結されるリスクがあるならツイッターそのものを買ってしまえばいいんじゃない、というような軽い発想だったのかもしれません。

とはいえイーロン・マスク氏がこの先、さまざまな分野で世界を動かしていくのは予測できます。その創造の中に「ツイッター」がどうからんでくるのか、そこも大変興味深いところです。