大宅壮一エッセンス2 世相料理法

書誌情報

昭和51年  9月10日発行(1976)
著作者 大宅壮一
発行者 野間省一
印刷所 凸版印刷
発行所 講談社
12.9cm×18.2cm、本文214頁

 
目次

軽評論家宣言
 てんびん棒の弁
 評論家の責任


エロ・グロと非常時

 モダン層とモダン相
   モダン層
   モダン相

 百パーセント・モガ
   消費的モダン・ガール
   「運動本位」の生活指導原理
   生まれながらの「モガ」

 チャンバラ文学とアワヤ文学について

 只野凡児の精神分析
   映画「只野凡児」の亡国性
   諷刺を失った漫画
   只野凡児とインテリの心理
   否定中毒にかかった大衆
   悪口をいう快感分析
   只野凡児と手品のたね

 美談・表彰インフレ時代
   「正直ルンペン」
   新聞がつくる「美談」
   「過失」が「美談」に
   表彰好きの警視庁

 代用品時代


“敗戦国”ニッポン

 性的失業論

 瀕死の白鳥
   世相は変わったか
   ストリップと芸術と競輪
   政府の“全スト”政策

 麻薬時代相
   密告という名の悪習
   阿片中毒の敗戦日本
   覚醒剤を必要とした肉体的限度

 婚礼か葬式か
   敗戦にとまどう国民大衆
   講和会議は選挙運動
   “敗戦”音頭に“敗戦”映画
   正式縁組ではない日本とアメリカ

 「リンゴの歌」から「タマラン節」まで
   歌は大衆の生活感情
   “リンゴ”に頬ずり
   “黒船時代”の再来
   パンパン時代
   郷愁・復古調へ口火
   いまや“節”時代
   逆コースと急ピッチ"

 “コラコラニザシオン”
   東京は“共同租界”
   自家用車氾濫はほんの一部
   “日本人にもお売りします”
   ゼスチュアまでも国民服
   天井のペンキも戦災の一つ
   腹にもたれる十二頁だて新聞
   日本のコラコラニザシオン


一億総白痴化

 切り換え民族

 “一億総評論家”時代

 “一億総白痴化”命名始末記
   刺激という“唯量主義”
   レッテルは自分で歩く
   大衆はマス・コミに復讐する

 子供はマンガで溺死する
   子供の文化はオヤツばかり
   軍拡のような別冊競争
   肉体がモノをいう編集者
   双生児のホープ“赤鬼”“青鬼”
   漫画界の“阪僑”手塚治虫
   “新人”という名の“少年工”
   ブームに乗った武内“鈴之助”
   盲点はここだけではない

 耳学問


高度成長のつまみ食い

 粉飾政治と粉飾裁判
 「調和の日」を提案する
 またも“転向”の季節を迎えた
 鷹司平通氏の事故死
 壁新聞と怪文書
 革新系都知事の誕生
 吉田が死んで戦後は終わった
 由比老人の死の純粋度

破算した昭和元禄
 “売卜産業”時代
 “失神”とゲバルト
 “元禄”オブラートの中の“戦国”
 大学教授の“社会復帰”
 風俗は政治に優先する
 現代の下士官型人間

解説 「世相料理法」について(青地晨)

エッセイ 「わたしのみた大宅壮一」(加藤秀俊)

エッセンス1 怪物と黒幕

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