|
雑誌名 |
発行日 |
発行所 |
雑誌の特徴 |
1 |
キング |
大正14年01月01日(1925) |
大日本雄弁会講談社 |
最高150万部を発行した大衆娯楽雑誌。「面白くて為になる」「雑誌界の王者」を自認した国民的雑誌。 |
2 |
原始 |
大正14年01月01日(1925) |
原始社 |
詩人で評論家の加藤一夫の個人雑誌。兵庫県の芦屋で発行。小説、詩、書評を掲載。 |
3 |
将棋新誌 |
大正14年01月01日(1925) |
大野万歳館 |
将棋雑誌。土居市太郎八段が編輯。全国の棋界の消息や棋譜の掲載に重きをおく。菊池寛寄稿。 |
4 |
時流 |
大正14年01月01日(1925) |
時流社 |
総合雑誌。杉森孝次郎、大山郁夫、五来素川らの論文、吉田弦二郎、谷崎精二、藤井真澄らの創作を掲載。 |
5 |
仁侠 |
大正14年01月01日(1925) |
雑誌仁侠社 |
関西で発行された政治・思想雑誌。発刊の辞で任侠を「東洋道徳の精華」と讃える |
6 |
大公論 |
大正14年01月01日(1925) |
大公論社 |
思想・政治雑誌。大日本国士会会長の須藤喜三郎が編輯発行。表紙に「憂国之権威」と謳う。 |
7 |
取引所研究 |
大正14年01月01日(1925) |
取引所研究社 |
経済雑誌。商品取引・証券取引の研究雑誌。高窪喜八郎、杉野喜精、井坂孝らが寄稿。 |
8 |
汎信州 |
大正14年01月01日(1925) |
信濃協会 |
長野県の郷土雑誌。信州出身者へのアンケートや人物論、産業や経済の記事を掲載。 |
9 |
インヴェストメント |
大正14年01月10日(1925) |
インヴェストメント社 |
経済雑誌。債券民衆化の研究団体・債券協会の機関誌。政治家・財政学者の小川郷太郎が主宰。 |
10 |
フラーモ |
大正14年01月27日(1925) |
フラーモ社 |
鳥取で発行された文芸同人雑誌。誌名の「フラーモ」はエスペラント語で「炎」の意。 |
11 |
芸術社会 |
大正14年02月01日(1925) |
新田書房 |
美術・文芸雑誌。中井宗太郎、竹内逸、黒田重太郎らが寄稿。西邨五雲を特集。 |
12 |
世間 |
大正14年02月01日(1925) |
経済倶楽部社 |
娯楽雑誌。人物史伝、小説、漫画、読物などを掲載。誌上で自由恋愛と結婚の仲介も。 |
13 |
文芸復興 |
大正14年02月01日(1925) |
文芸復興社 |
文芸雑誌。歌人・作家の原田謙次の編輯発行。新人の紹介を目的とし作品を募集。 |
14 |
新旧時代 |
大正14年02月20日(1925) |
明治文化研究会 |
明治初期以来の社会万般の事相の研究、資料化を目的とする明治文化研究会の機関誌。 |
15 |
戦へ |
大正14年03月01日(1925) |
戦へ社 |
思想雑誌。表紙に「無産階級戦闘主義」とあり「治安維持法案に反対せよ」と訴える。 |
16 |
探偵文芸 |
大正14年03月01日(1925) |
奎運社 |
探偵小説雑誌。探偵小説家の松原泰の編輯発行。林不忘、上田ひさし、福田辰男らが寄稿。 |
17 |
白鳥 |
大正14年03月01日(1925) |
白鳥詩社 |
文芸同人雑誌。謄写版で印刷。小説、評論、童謡、詩、短歌、俳句などを掲載。 |
18 |
彼岸 |
大正14年03月01日(1925) |
聚芳閣 |
文芸、芸術雑誌。邦枝完二、近藤栄一、北小路功光、足立欽一らが同人。 |
19 |
映画 |
大正14年03月17日(1925) |
映画研究会 |
同人雑誌。映画研究会の機関誌。謄写版で印刷。映画批評の他、俳優・明石潮の寄稿も。 |
20 |
現代俳句 |
大正14年04月01日(1925) |
素人社 |
古い型からの脱出を目指した俳句雑誌。三浦十八公、金子杜鵑花、高木蒼梧らが執筆。 |
21 |
行楽 |
大正14年04月01日(1925) |
行楽社 |
娯楽雑誌。美術評論家の石川帛水が編輯。小説、紀行、美術、随筆、詩歌など多彩な内容。 |
22 |
食 |
大正14年04月01日(1925) |
緑葉社 |
食品と栄養学の雑誌。「食は生存の基調なり」と謳う。食品の研究や料理についての記事を掲載。 |
23 |
体験 |
大正14年04月01日(1925) |
体験社 |
宗教雑誌。精神統一の自修書を刊行していた横井無隣が主宰。加藤玄智、中西伊之助、松村介石らが寄稿。 |
24 |
農業経済研究 |
大正14年04月01日(1925) |
岩波書店 |
学術雑誌。農業経済学会の機関誌。農政学者の那須皓が編輯代表。高岡熊雄、横井時敬らが寄稿。 |
25 |
文芸日本 |
大正14年04月01日(1925) |
文芸日本社 |
文芸雑誌。作家の岡田三郎の編輯発行。小説を加能作次郎、評論を木村毅、随筆を田山花袋らが執筆。 |
26 |
流行グラフ |
大正14年04月01日(1925) |
流行グラフ社 |
ファッション雑誌。「服飾の改善」を特集。岸田劉生、江馬務、志賀直哉らが寄稿。 |
27 |
月刊日本 |
大正14年04月03日(1925) |
行地社 |
国家主義の立場に立つ思想雑誌。沼波瓊音、大川周明、安岡正篤、満川亀太郎らが寄稿。 |
28 |
社会学研究 |
大正14年04月25日(1925) |
社会学研究発行所 |
日本社会学院編輯の社会学研究雑誌。社会学者の赤神良譲が編輯者。竹内謙二らの論文を掲載。 |
29 |
映画芸術 |
大正14年04月29日(1925) |
映画芸術社 |
洋画が中心の映画雑誌。室生犀星、萩原朔太郎の随筆や、映画作品のグラビアなどを掲載。 |
30 |
合唱 |
大正14年05月01日(1925) |
合唱社 |
立教大学系の文芸同人雑誌。学生時代の菊池重三郎、本庄桂輔らが寄稿。 |
31 |
銀座 |
大正14年05月01日(1925) |
銀座社 |
娯楽雑誌。タウン誌。資生堂の福原信三や築地小劇場の高橋邦太郎、花柳はるみらが寄稿。 |
32 |
宗教と科学 |
大正14年05月01日(1925) |
厚生閣 |
「日本全土を基督に」を目的とする日本基督教青年会同盟・宗教研究会の機関誌。 |
33 |
潮流 |
大正14年05月01日(1925) |
潮流社 |
同人雑誌。創作に古田徳次郎、川合仁、佐和田一穂など。他、小林良正、福見治郎らが寄稿。 |
34 |
早稲田政治経済学雑誌 |
大正14年05月18日(1925) |
早稲田大学政治経済学会 |
早稲田大学政治経済学会の機関誌。五来欣造教授が編輯長。青柳篤恒教授らの論文を掲載。 |
35 |
歌舞伎 |
大正14年05月25日(1925) |
歌舞伎座内歌舞伎発行所 |
演劇雑誌。歌舞伎座で上演する演目の紹介や考証記事の他、歌舞伎座について著名人へのアンケートも。 |
36 |
蠍 |
大正14年06月01日(1925) |
酒井清一 |
文芸同人雑誌。発売は文武堂書店。梢朱之介、市村四十平など同人の小説5編を掲載。 |
37 |
文芸新潮 |
大正14年06月01日(1925) |
文芸新潮社 |
文芸雑誌。作品の懸賞募集を行い、入選作や佳作も掲載。小説の選者に須藤鐘一。 |
38 |
道 |
大正14年06月01日(1925) |
親鸞聖人研究発行所 |
本願寺派(西本願寺)の融和事業団体一如会の会長で宗教家・梅原真隆の個人雑誌。 |
39 |
映画表現 |
大正14年07月01日(1925) |
映画表現社 |
映画雑誌。内外映画俳優のグラビア、映画論、作品紹介の他、創作も掲載。 |
40 |
虚無思想研究 |
大正14年07月01日(1925) |
虚無思想研究社 |
辻潤が中心になり創刊した思想雑誌。編輯発行は関根喜太郎(荒川畔村)。古谷栄一、新居格らが寄稿。 |
41 |
芸術春秋 |
大正14年07月01日(1925) |
綜合芸術社 |
美術、文芸、舞踊、など趣味の発表機関として会員を募集していた綜合芸術社発行の芸術雑誌。 |
42 |
黄犬 |
大正14年07月01日(1925) |
黄犬社 |
謄写版印刷の文芸同人雑誌。誌名はイエロードッグ(雑種犬、野良犬、臆病者の意)の直訳か。 |
43 |
創造文芸 |
大正14年07月01日(1925) |
創造文芸社 |
文芸雑誌。『戯曲時代』(大正13年)の後継雑誌。戯曲に限らず小説や詩も掲載。 |
44 |
白山文学 |
大正14年07月01日(1925) |
白山文学社 |
文芸同人雑誌。後に小説家、古窯研究家、兵庫県陶芸館副館長の杉本捷雄の編輯発行。 |
45 |
不同調 |
大正14年07月01日(1925) |
不同調社 |
文芸雑誌。誌名は『新潮』のコラム「不同調」欄から。『新潮』編集長の中村武羅夫が編輯発行。 |
46 |
秋田考古会々誌 |
大正14年08月01日(1925) |
秋田考古会 |
考古学雑誌。謄写版印刷で和綴じ。研究の相互報道機関として、論説と資料を掲載。 |
47 |
饗宴 |
大正14年09月01日(1925) |
京文社 |
文芸雑誌。京都大学文学部文学科関係者が中心となり編輯。同大助教授で独文学者の成瀬無極も寄稿。 |
48 |
芸術運動 |
大正14年09月01日(1925) |
芸術運動社 |
文芸同人雑誌。『現代文学』の後継誌で文芸が中心だが、演劇や絵画についての記事も掲載。 |
49 |
詩神 |
大正14年09月01日(1925) |
聚芳閣 |
詩の雑誌。編輯発行は詩人の田中清一(後の田中喜四郎)。詩篇の他に評論、童謡、舞踊詩など。 |
50 |
ジャパンタイムス邦文パンフレット通信 |
大正14年09月01日(1925) |
ジャパンタイムス社邦文パンフレット通信部 |
英字新聞のジャパン・タイムス社発行の海外情報雑誌。「世界知識吸収の簡単化」を謳う。 |
51 |
文芸界 |
大正14年09月01日(1925) |
文化社 |
山形県鶴岡市で発行された文芸同人雑誌。北は青森から南は宮崎まで広い地域から寄稿。 |
52 |
放浪 |
大正14年09月01日(1925) |
中京文芸社 |
名古屋で発行された文芸同人雑誌。綿貫六助、津村京村、橋田東声、百田宗治、木蘇穀、森無黄が寄稿。 |
53 |
劇壇縦横 |
大正14年10月01日(1925) |
劇壇縦横社(松竹合名社内) |
松竹合名社(現・松竹株式会社)内の劇壇縦横社発行の演劇雑誌。人形浄瑠璃の文楽座を特集。 |
54 |
朱門 |
大正14年10月01日(1925) |
東京帝国大学文芸部朱門会 |
東京帝国大学文芸部朱門会発行の文芸雑誌。阿部知二、舟橋聖一の学生時代の作品を掲載。 |
55 |
美術月報 |
大正14年10月01日(1925) |
美術通信社 |
美術雑誌。口絵に絵画、彫塑を多数、本文に美術論、展覧会展望などを掲載。植田寿蔵、仲田勝之助が寄稿。 |
56 |
玄洋 |
大正14年10月11日(1925) |
関東玄洋社 |
政治・思想雑誌。関東玄洋社は明治時代に福岡で創立された国家主義的右翼団体、玄洋社の系列。 |
57 |
抒情詩歌 |
大正14年10月20日(1925) |
日本詩人恊会 |
詩の雑誌。関東大震災で中断してた雑誌『詩人』の流れを汲む。草野心平、神原泰らが寄稿。 |
58 |
愛書趣味 |
大正14年10月26日(1925) |
愛書趣味社 |
書物研究家の斎藤昌三が編輯発行、無料で配布した書物研究雑誌。名著紹介、愛書家の消息など。 |
59 |
祖国 |
大正14年11月01日(1925) |
祖国社 |
文芸雑誌。誌名の命名者である内藤辰雄は「洋才和魂」と唱える。同人に北村皓三、荒川畔村など。 |
60 |
大衆 |
大正14年11月01日(1925) |
大衆劇作家聯盟 |
演劇雑誌。大衆劇作家聯盟の機関誌。沢田撫松、井東憲、梅原北明、楠田敏郎らが寄稿。 |
61 |
文芸批評 |
大正14年11月01日(1925) |
文芸批評社 |
文芸雑誌。新居格が編輯発行。同人に宮嶋資夫、江口渙、松本淳三、川合仁、井上勇ほか。 |
62 |
民族 |
大正14年11月01日(1925) |
民族発行所 |
学術雑誌。民俗学雑誌。柳田国男、伊波普猷、新城新蔵、鳥居竜蔵、浜田耕作の論文を掲載。 |
63 |
原理日本 |
大正14年11月07日(1925) |
文省社 |
国家主義者・蓑田胸喜編輯の思想雑誌。表紙に「凝固革命思想対不断思想学術改革機関雑誌」と謳う。 |
64 |
一人文芸 |
大正14年11月10日(1925) |
新書堂書店 |
文芸雑誌。荻郁子、石渡山達、羽田義朗、伊藤つとむ、吉田金重、高橋季暉らが寄稿。 |
65 |
造園学雑誌 |
大正14年11月10日(1925) |
日本造園学会 |
学術雑誌。日本造園学会の機関誌。同会理事で東京高等造園学校校長の上原敬二らが寄稿。 |
66 |
映画と探偵 |
大正14年12月01日(1925) |
映画と探偵社 |
映画と文芸の雑誌。探偵小説、映画評論、内外映画の写真入紹介など。江戸川乱歩が寄稿。 |
67 |
経済評論 |
大正14年12月01日(1925) |
青山学院高等学部学友会経済編纂部 |
学術雑誌。青山学院高等学部(青山学院大学の前身)の経済学雑誌。学生、教授の論文を掲載。 |
68 |
互助 |
大正14年12月01日(1925) |
財団法人宮内省互助会 |
「宮内職員の相互救済及交誼の増進を図る」目的で設立された宮内省互助会の会誌。 |
69 |
新興童話 |
大正14年12月01日(1925) |
新興童話聯盟 |
文芸雑誌。「童話革命!」を主張する童話雑誌。茶木滋、船木枳郎らの創作。大島敬司らの評論を掲載。 |
70 |
スター |
大正14年12月01日(1925) |
スター社 |
総合雑誌。小説、講談、戯曲などの創作が中心だが、政治家の寄稿や家庭欄など多彩な内容。 |
71 |
演劇・映画 |
大正15年01月01日(1926) |
プラトン社 |
『文芸春秋』と『苦楽』のドラマリーグ(観劇会連盟)共輯の演劇・映画雑誌。編輯人・川口松太郎。 |
72 |
寒菊 |
大正15年01月01日(1926) |
寒菊発行所 |
俳句雑誌。俳人の岡本松浜の編輯発行。飯田蛇笏、室積徂春、大岡竜男、岡本癖三酔らが寄稿。 |
73 |
月刊浅草 |
大正15年01月01日(1926) |
月刊浅草社 |
浅草のタウン誌。俳優の沢田正二郎、曾我廼家五九郎、沢村訥子、木馬館主の根岸吉之助らが寄稿。 |
74 |
自然科学 |
大正15年01月01日(1926) |
改造社 |
科学雑誌。石原純、桑木あや雄、川村多実二、郡場寛、新城新蔵らの論文を掲載。 |
75 |
新興文芸 |
大正15年01月01日(1926) |
新興文芸社 |
文芸雑誌。「新生命主義」を謳う。小説、評論、随筆を掲載。野村吉哉、越中谷利一が寄稿。 |
76 |
陣痛時代 |
大正15年01月01日(1926) |
陣痛時代社 |
文芸同人雑誌。編輯発行は高丘和季。井伏鱒二、小沼達、山中寛一、古賀栄一、能勢行蔵らが寄稿。 |
77 |
星流 |
大正15年01月01日(1926) |
星流社 |
文芸雑誌。早稲田大学系の同人雑誌で『十三人』(大正8~13年)の流れを汲む。 |
78 |
大衆文芸 |
大正15年01月01日(1926) |
二十一日会 |
文芸雑誌。大衆作家の親睦団体である二十一日会の機関誌。誌名の考案者は白井喬二。 |
79 |
東方公論 |
大正15年01月01日(1926) |
東方公論社 |
政治・思想雑誌。アジアの解放を謳う。政治家、実業家、思想家、画家などが幅広く寄稿。 |
80 |
文芸行動 |
大正15年01月01日(1926) |
文芸行動社 |
文芸雑誌。後のプロレタリア作家・細田源吉が編輯発行。細田の母校・早大関係の執筆者が目立つ。 |
81 |
文章往来 |
大正15年01月01日(1926) |
春陽堂 |
文芸雑誌。小品が中心だが田山花袋、倉田百三、生田春月、木村毅、片上伸、芥川竜之介など多彩な執筆陣。 |
82 |
月曜 |
大正15年01月03日(1926) |
恵風館 |
文芸雑誌。編輯は尾形亀之助。宮沢賢治、島崎藤村、室生犀星、山村暮鳥らの作品を掲載。 |
83 |
社会学評論 |
大正15年01月20日(1926) |
東洋社会学研究所 |
明大政治経済学部教授で社会学者の赤神良譲の個人雑誌。オーギュスト・コントなどについて執筆。 |
84 |
新興 |
大正15年01月20日(1926) |
横手産業興信社 |
秋田県横手町(現・横手市)で発行された郷土雑誌。思想、経済、科学、家庭、娯楽など多彩な内容。 |
85 |
日本文化 |
大正15年02月01日(1926) |
里見日本文化研究所 |
思想雑誌。里見岸雄主筆。「国体思想徹底普及」「学術の民衆的解放」「日本文化海外宣伝」を使命とする。 |
86 |
山門 |
大正15年02月03日(1926) |
山門社 |
京大系の文芸同人雑誌。後の劇作家・志智双六が編輯発行。同人5名の小説を掲載。 |
87 |
戦車 |
大正15年03月01日(1926) |
十方社 |
文芸雑誌。新感覚派、プリレタリア文学者、早稲田、慶應出身の新人が参加。舘山了吉編輯発行。 |
88 |
テアトル |
大正15年03月01日(1926) |
十五年社 |
演劇雑誌。戯曲に片岡鉄兵、秋田雨雀、評論に山口剛、随筆に菊池寛らが寄稿。劇評や演劇紹介の口絵も。 |
89 |
文芸道 |
大正15年03月01日(1926) |
文芸進路社 |
文芸雑誌。小説家の須藤鐘一が編輯発行。須藤の喜劇や幸田露伴の随筆などを掲載。 |
90 |
経済往来 |
大正15年03月05日(1926) |
日本評論社 |
経済雑誌。現代を経済主義、街頭主義の時代ととらえる。後に総合雑誌となり『日本評論』と改題。 |
91 |
雑談 |
大正15年03月16日(1926) |
東日雑談会 |
東京日日新聞発行所内の東日雑談会発行の文芸雑誌。社内の多くの部署から40余編の作品が寄稿された。 |
92 |
演芸と映画界 |
大正15年04月01日(1926) |
グラフィック社 |
演劇・映画雑誌。グラビアが主体で歌舞伎、映画、内外の俳優、女優を掲載。彩色写真の多色刷も使用。 |
93 |
演劇改造 |
大正15年04月01日(1926) |
演劇改造社 |
演劇雑誌。劇作家の林和と津村京村の編輯発行。劇評、戯曲のほか、岡本綺堂、馬場孤蝶らの随筆も。 |
94 |
演劇新潮 |
大正15年04月01日(1926) |
文芸春秋社 |
演劇雑誌。新潮社から発行されていた同名誌(大正13~14年)の復活再刊。三宅周太郎編輯発行。 |
95 |
企業と社会 |
大正15年04月01日(1926) |
同文館 |
東京商科大学(現・一橋大学)系の経済学雑誌で同校教授の上田貞次郎が主幹。講師陣も執筆。 |
96 |
虚無思想 |
大正15年04月01日(1926) |
虚無思想社 |
思想、文芸雑誌。作家の吉行栄助(エイスケ)の編輯発行。評論、創作、随筆などを掲載。 |
97 |
グラフィック |
大正15年04月01日(1926) |
グラフィック社 |
グラフ雑誌。邦文と英文の脚注付きで、名画や彫刻、汽船や飛行船、玩具や映画紹介など多彩な写真を掲載。 |
98 |
黒点 |
大正15年04月01日(1926) |
黒点社 |
広島で発行された文芸同人雑誌。「創作一篇一銭」と謳い、小説と戯曲を計5編掲載して5銭で発売。 |
99 |
少女文芸 |
大正15年04月01日(1926) |
新報社 |
少女向け文芸雑誌。童謡詩人の鹿島鳴秋、清水かつら等の編輯。読者文芸を募集。 |
100 |
騒人 |
大正15年04月01日(1926) |
騒人社 |
村松梢風の個人雑誌。村松は「正伝清水次郎長」「上海」を連載。ほかに生方敏郎、馬場孤蝶らが寄稿。 |
101 |
早晩廃刊雑誌 |
大正15年04月01日(1926) |
有限社 |
宮武外骨編輯の学術雑誌。「明治新聞雑誌年表」の印刷を主目的とするが随筆なども掲載。 |
102 |
反響 |
大正15年04月01日(1926) |
文化生活研究会 |
総合雑誌。編輯人・木村毅。吉野作造、安部磯雄、吉江喬松、田辺尚雄、新居格、藤森成吉らが寄稿。 |
103 |
街 |
大正15年04月01日(1926) |
稲門堂書店 |
文芸雑誌。詩人で露文学者の中山省三郎の編輯発行。玉井雅夫(火野葦平)ら早大英文科生が同人。 |
104 |
惑星 |
大正15年04月01日(1926) |
惑星社 |
京都で発行された文芸同人雑誌。論文に林久男、山本修二、創作に竹内逸、渡辺均ほかが寄稿。 |
105 |
蘇比耶 |
大正15年04月05日(1926) |
上智大学々友会 |
上智大学学友会発行の学内雑誌。評論、創作、小品、卒業生便り、雑報、第1回からの卒業生名簿を掲載。 |
106 |
彗星 江戸生活研究 |
大正15年04月08日(1926) |
春陽堂 |
考証、随筆家の三田村鳶魚を中心に江戸時代を研究する学術雑誌。「狂言記 茶壺」の輪講を掲載。 |
107 |
心理学研究 |
大正15年04月10日(1926) |
岩波書店 |
学術雑誌。心理学者の松本亦太郎が会長の日本心理学会の機関誌。東大心理学研究室で編集。 |
108 |
さつき |
大正15年04月21日(1926) |
さつき発行所 |
俳句の団体、さつき会発行の俳句雑誌。竹原泉園、星野麦人、長谷川春草、横山うさぎ他が寄稿。 |
109 |
好 |
大正15年04月25日(1926) |
美術図書出版部 |
風俗史研究雑誌。江馬務が所長の風俗研究所内淳風学院の研究員の集まり「江蔭会」が主催。 |
110 |
国際時報 |
大正15年04月25日(1926) |
外務省情報部 |
外務省情報部発行の海外情報雑誌。『海外時報』『国際事情』の2誌を合併して創刊。 |
111 |
青巻 |
大正15年05月01日(1926) |
青巻社 |
文芸雑誌。文芸春秋社出版部の発売で当時社員の深川正一郎、西村晋一などが同人。 |
112 |
学生と保健 |
大正15年05月01日(1926) |
大日本学生保健協会 |
健康とスポーツの雑誌。大和民族が世界列強に対抗するには「国民体育の養成」が重要と訴える。 |
113 |
詩歌時代 |
大正15年05月01日(1926) |
創作社 |
若山牧水編輯発行の詩歌雑誌。長詩、俳句、短歌、散文詩、童謡民謡の他、萩原朔太郎らの評論も掲載。 |
114 |
秀才文芸 |
大正15年05月01日(1926) |
秀才文芸社 |
詩歌中心の文芸雑誌で読者投稿を呼びかける。選者に島田芳文、新居格、中山啓、秋田雨雀ほか。 |
115 |
主観 |
大正15年05月01日(1926) |
主観社 |
文芸雑誌。『生命』という雑誌の解散を承けての創刊。創作のほか、外国の作家についての評論も。 |
116 |
生活者 |
大正15年05月01日(1926) |
生活者発行所 |
倉田百三編輯の文芸雑誌。安倍能成、高橋元吉、神近市子、片山敏彦らが詩、日記、歌、戯曲を寄稿。 |
117 |
なかま |
大正15年05月01日(1926) |
なかま社 |
滋賀県で発行された文芸同人雑誌。巻末に投票用紙を付け、読者推薦作の投票を募る。 |
118 |
マルキシズムの旗の下に |
大正15年05月05日(1926) |
[白揚社] |
マルクス主義者・福本和夫執筆の思想雑誌。論文2編と邦訳1編を掲載。マルクス生誕記念日に発行。 |
119 |
財界と新聞 |
大正15年05月08日(1926) |
新聞公論社 |
経済と新聞についての雑誌。「財界と新聞の腐縁を切れ」と訴える。新聞社や出版社の社長も寄稿。 |
120 |
紅陽 |
大正15年05月10日(1926) |
紅陽社 |
映画雑誌。発行人の細川春葉は活弁士。今野賢三、武藤直治、金子洋文、柳瀬正夢、飯田豊二らが寄稿。 |
121 |
歌舞伎研究 |
大正15年06月01日(1926) |
歌舞伎座内歌舞伎出版部 |
演劇雑誌。歌舞伎の考証的研究や演劇史、人形浄瑠璃史上の貴重な資料を紹介した専門的研究誌。 |
122 |
仙人掌 |
大正15年06月01日(1926) |
さぼてん社 |
茨城県の水戸市で発行された詩の同人雑誌。津川公治を特集。他に高橋元吉、宮崎安右衛門らが寄稿。 |
123 |
小令女 |
大正15年06月01日(1926) |
宝文館 |
少女向け文芸雑誌。『令女界』『若草』の姉妹誌で両誌よりも年少者が対象。読者文芸を募集。 |
124 |
創詩時代 |
大正15年06月01日(1926) |
創詩時代社 |
詩の同人雑誌。東京での発行だが同人の大半は山口県人。詩作の他に訳詩や舞踊詩劇の脚本も掲載。 |
125 |
通人倶楽部 |
大正15年06月01日(1926) |
通人倶楽部社 |
娯楽雑誌。趣味雑誌。江戸趣味の保存、音曲歌舞妓の研究、花柳界、映画界の消息や紹介など。 |
126 |
伝説 |
大正15年06月01日(1926) |
日本伝説学会 |
学術雑誌。民俗学雑誌。伝説、伝承、民謡、童謡、民話、童話についての研究や、伝説詩などを掲載。 |
127 |
ナツメ |
大正15年06月01日(1926) |
ナツメ発行所 |
京城(現在のソウル)で発行された俳句の同人雑誌。同人の俳句の他、江戸時代の俳人の研究も。 |
128 |
古壺 |
大正15年06月01日(1926) |
古壺発行所 |
文芸同人雑誌。誌名は南洋人が生命の水を蓄えたとされる壺から。戯曲、小説、随筆、詩歌、俳句を掲載。 |
129 |
ブラックリスト |
大正15年06月08日(1926) |
無差別社 |
思想雑誌。奥付の誌代には「プロ(レタリア)10銭」「ブル(ジョア)金5円以上」とある。 |
130 |
財界研究 |
大正15年06月10日(1926) |
野村証券株式会社調査部 |
当時創業2年目の野村証券調査部発行の経済雑誌。後に『財界観測』と改題し現在も刊行中。 |
131 |
ボルズン |
大正15年06月20日(1926) |
ボルズン社 |
広島で発行された詩の同人雑誌。表紙にはW・B・イェーツの英詩。同人の詩作と感想を掲載。 |
132 |
映画時代 |
大正15年07月01日(1926) |
文芸春秋社 |
映画雑誌。映画論、作品紹介、菊池寛と栗島すみ子の対談、川端康成の脚本、徳川夢声の自伝などを掲載。 |
133 |
学苑 |
大正15年07月01日(1926) |
聖山閣 |
学術雑誌。哲学研究の民間学術団体「月曜会」の機関誌。北れい吉主幹。松永材、甘蔗生規矩らが寄稿。 |
134 |
山上 |
大正15年07月01日(1926) |
山上社 |
文芸同人雑誌。「『山上』は古巣を蹴つた」とあり、既存の雑誌からの分裂か。創作と感想を掲載。 |
135 |
新詩運動 |
大正15年07月01日(1926) |
新詩運動社 |
詩の同人雑誌。7人の同人が毎号交替で「宣言」を載せるとある。詩論1編と詩作を掲載。 |
136 |
人文地理 |
大正15年07月01日(1926) |
人文地理学会 |
慶応義塾大学図書館内の人文地理学会発行の機関誌。今和次郎、小田内通敏、大内武次らが寄稿。 |
137 |
南島 |
大正15年07月01日(1926) |
京浜沖縄県学生会 |
京浜沖縄県学生会の機関誌。論説、学芸、随筆、文芸、学生会名簿、県人の近況、卒業生の消息などを掲載。 |
138 |
商学討究 |
大正15年07月05日(1926) |
小樽高等商業学校研究室 |
学術雑誌。小樽高等商業学校(現・小樽商科大学)が創立15周年を記念して創刊した商業学研究雑誌。 |
139 |
精神科学 |
大正15年07月05日(1926) |
イデア書院 |
学術雑誌。広島高等師範学校(後の広島大学教育学部)精神科学会編輯。編輯委員に教育学者の長田新。 |
140 |
実業往来 |
大正15年08月01日(1926) |
実業往来社 |
大阪で発行された経済雑誌。JOBK大阪放送局常務理事の広江恭造や社会思想家の河上肇らが寄稿。 |
141 |
火戯 |
大正15年08月01日(1926) |
火戯発行所 |
文芸同人雑誌。後の作家、演劇評論家・竹越和夫、放送作家・長沖一の帝大生時代の作品を掲載。 |
142 |
影 |
大正15年08月15日(1926) |
三重詩人恊会 |
三重県の宇治山田市(現・伊勢市)で発行された詩の同人雑誌。5人の同人の詩作を載せる。 |
143 |
青んぼ |
大正15年09月01日(1926) |
青んぼ社 |
青森で発行された文芸同人雑誌。当時18歳の太宰治が辻島衆二の名で寄稿。編輯発行は太宰の兄・圭治。 |
144 |
法律春秋 |
大正15年09月01日(1926) |
南郊社 |
法律雑誌。博士、教授、判事、検事、書記官、次官、議員、評論家、思想家など40名以上が寄稿。 |
145 |
藁筆 |
大正15年09月01日(1926) |
藁筆発行所 |
俳句雑誌。「十六夜会」という句会を中心にして創刊。室積徂春、生田葵、畑耕一、太田三郎らが同人。 |
146 |
変態・資料 |
大正15年09月15日(1926) |
文芸資料編輯部 |
翻訳家・梅原北明の企画による性科学雑誌。「でかめろん」「えぷためろん」の完訳などを掲載。 |
147 |
学生運動 |
大正15年10月01日(1926) |
学生運動社 |
思想雑誌。編輯発行は大宅壮一。学内での自由の獲得などを謳う。長谷川如是閑、谷一、淺野晃らが寄稿。 |
148 |
金がかたき |
大正15年10月01日(1926) |
金倫社 |
娯楽雑誌。「金と云ふ魔物」からの救済を謳う。小説、随筆、講談、落語なども掲載。表紙画・岡本一平。 |
149 |
世界映画 |
大正15年10月01日(1926) |
世界映画社 |
映画雑誌。編輯は後に映画評論家の南部圭之助。写真が多様され、洋画が中心だが邦画や中国映画も掲載。 |
150 |
セックス |
大正15年10月01日(1926) |
文杭社 |
性研究雑誌。医学、性教育、性犯罪、芸術と性、恋愛などの論説を掲載。羽太鋭治、沢田順次郎が寄稿。 |
151 |
美術 |
大正15年10月01日(1926) |
美術社 |
美術雑誌。朝倉文夫、坂井犀水らが寄稿。院展、二科展と、日本画家・安田靫彦を特集。 |
152 |
文芸講談 |
大正15年10月01日(1926) |
ポケット講談社 |
大衆文芸雑誌。「作家は大家花形ぞろひ」とあり、白井喬二、沢田撫松、間宮茂輔、三上於菟吉らが寄稿。 |
153 |
襍攷 江戸時代 |
大正15年10月05日(1926) |
江戸時代社 |
神戸で発行された江戸時代の研究雑誌。「襍攷」とは「雑考」と同義で系統だっていない考察や考証の事。 |
154 |
公娼 |
大正15年10月10日(1926) |
公娼制度研究会 |
公娼制度研究会の機関誌。会長の南鉄太郎は公娼は神聖な社会的施設で廃止論は理由なき偽善と訴える。 |
155 |
地霊 |
大正15年10月12日(1926) |
地霊社 |
鹿児島で発行された文芸同人雑誌。津村秀夫、下村海南らが寄稿。ゴーリキー、レミゾフの邦訳も掲載。 |
156 |
警世 |
大正15年10月18日(1926) |
警世社 |
総合雑誌。資本家と労働者の協調を一大意義とし、筆剣を揮って不正不義の徒を斬り捨てると謳う。 |
157 |
各人 |
大正15年11月01日(1926) |
各人社 |
文芸同人雑誌。「編輯後記」に「主として散文芸術のための雑誌」とあり、小説や詩を掲載。 |
158 |
近代風景 |
大正15年11月01日(1926) |
アルス |
北原白秋編輯の文芸雑誌。発行兼編輯人は白秋の弟・鉄雄。白秋は「香気の高い月刊純芸術雑誌」と自賛。 |
159 |
竹馬 |
大正15年11月01日(1926) |
渡辺篤後援会事務所 |
喜劇俳優・渡辺篤の後援会機関誌。渡辺本人の他、映画館主、活弁士、俳優、女優、演出家などが寄稿。 |
160 |
翔 |
大正15年11月01日(1926) |
鳥取文芸聯盟 |
鳥取で発行された文芸同人雑誌。「健全な地方文化建設の先駆的活動力たらん」と宣言。 |
161 |
美術新論 |
大正15年11月01日(1926) |
美術新論社 |
美術雑誌。官展系作家のグループ槐樹社同人の編輯。帝展を特集し100余点の作品をグラビアで掲載。 |
162 |
文芸城 |
大正15年11月01日(1926) |
文芸城社 |
早稲田大学系の文芸同人雑誌。後に『光線』『風景』『各人』等と合体し『新正統派』となる。 |
163 |
明暗 |
大正15年11月01日(1926) |
明暗社 |
文芸同人雑誌。休刊中の『十字街』という雑誌の同人数名により創刊。戯曲、小説、随筆を掲載。 |
164 |
優生運動 |
大正15年11月01日(1926) |
優生運動社 |
日本優生運動協会の機関誌。主幹・池田林儀。遺伝、医学面のみならず、社会の改革も訴える。 |
165 |
光線 |
大正15年12月01日(1926) |
光線社 |
早大文学部在校生による文芸同人雑誌。小説の他、『各人』『文芸城』など早大系雑誌の紹介、批評も掲載。 |
166 |
ユウモア |
大正15年12月01日(1926) |
図画教育研究会雑誌部 |
漫画雑誌。日本漫画家聯盟の機関誌。1コマ物の風刺漫画が大半だが2コマ、4コマの作品も。 |
167 |
労働者 |
大正15年12月01日(1926) |
労働者社 |
思想雑誌。労働農民党を支持する統一運動同盟の機関誌。具体的闘争の分析、批判、展開が任務。 |
168 |
未来人 |
大正15年12月06日(1926) |
未来人社 |
文芸同人雑誌。掲載作は合評会で選考するが、各自の個性は尊重し生かすと述べる。小説4編を掲載。 |