|
雑誌名 |
発行日 |
発行所 |
雑誌の特徴 |
1 |
芸術自由教育 |
大正10年01月01日(1921) |
アルス |
芸術教育雑誌。山本鼎、片上伸、北原白秋、岸辺福雄らが芸術教育の重要性と自由の大切さを訴えている。 |
2 |
小説倶楽部 |
大正10年01月01日(1921) |
民衆文芸社 |
文芸雑誌。文芸の民衆化を提唱。執筆は上司小剣、沖野岩三郎、大泉黒石、野口雨情など。 |
3 |
投地 |
大正10年01月01日(1921) |
投地社 |
同人雑誌。京都で発行。宗教、真理、愛などについての小説、詩、短歌などを掲載。 |
4 |
にしき |
大正10年01月01日(1921) |
薩南と人物刊行会 |
郷土雑誌。九州の薩摩、大隅、日向の旧三州出身の新旧人物の伝記や、各地の三州人の消息などを掲載。 |
5 |
紅欄 |
大正10年01月05日(1921) |
紅欄社 |
紅欄会の機関誌。性と遊郭と芸妓についての情報や小説などを掲載。性に関する社会的問題の解決を目的に創刊。 |
6 |
種蒔く人 |
大正10年02月15日(1921) |
種蒔き社 |
文芸雑誌。第1次の3冊は秋田県の土崎で発行。プロレタリア文学運動の確立に寄与した。 |
7 |
円融生活 |
大正10年03月01日(1921) |
円融倶楽部 |
日蓮宗の宗教雑誌。日蓮に関する論文の他、ソビエトの宗教についてや元牧師の手記なども掲載。 |
8 |
向日 |
大正10年03月01日(1921) |
向日社 |
同人雑誌。帝大文学部の学生と画家、彫刻家などが同人。評論、小説、詩歌、版画を掲載。 |
9 |
生長する星の群 |
大正10年04月01日(1921) |
新しき村出版部 曠野社 |
白樺派の文芸雑誌。武者小路実篤、川島伝吉、佐々木秀光、長与善郎、木村荘太らが執筆。 |
10 |
暁鐘 |
大正10年04月05日(1921) |
暁鐘社 |
政治雑誌。河野磐州こと河野広中が後援し福島で発行。永井柳太郎、三木武吉の論文を掲載。 |
11 |
夜の幕 |
大正10年05月01日(1921) |
夜の幕社 |
娯楽雑誌。大阪で発行。表紙に「三面雑誌」「社会裏面号」と謳う。女性に関する話題が豊富。 |
12 |
商学研究 |
大正10年05月10日(1921) |
同文館 |
経済雑誌。東京商科大学商学研究編輯所編。後の同大学学長、三浦新七、上田貞次郎が論文を寄稿。 |
13 |
母多比 |
大正10年05月17日(1921) |
母多比会 |
俳句の同人雑誌。京都で発行。松瀬青々、武定巨口が寄稿。芝居の裏話や漢詩の研究なども掲載。 |
14 |
開顕 |
大正10年06月01日(1921) |
天業民報社内「開顕」発行所 |
日蓮宗の宗教雑誌。「開顕」とは「開権顕実」の略で法華経の主旨。編輯執筆は山川智応、河野桐谷など。 |
15 |
写真芸術 |
大正10年06月01日(1921) |
東新商店出版部 |
写真雑誌。実業家で写真家の福原信三らが同人。太田黒元雄、中村古峡らが執筆。 |
16 |
性と恋愛 |
大正10年07月01日(1921) |
性愛社 |
性愛雑誌。既存の雑誌『性』と『恋愛』を編集していた沢田順次郎、横山流星らが創刊。 |
17 |
侠 |
大正10年09月01日(1921) |
大日本国粋社 |
思想雑誌。大日本国粋会の機関誌。誌名は杉浦重剛が命名。三浦梧楼、頭山満、大木遠吉らが執筆。 |
18 |
法友 |
大正10年09月01日(1921) |
法友会 |
宗教雑誌。浄土真宗、本願寺内の中央仏教学院の学内雑誌。学生と講師の所説を収録。 |
19 |
ロシヤ文学 |
大正10年09月05日(1921) |
露西亜文学研究会 |
ロシア文学の研究雑誌。ロシアの小説、詩、劇、評論、詩劇などを邦訳して紹介。 |
20 |
露西亜芸術 |
大正10年09月18日(1921) |
露西亜芸術社 |
ロシア文化紹介雑誌。文学、美術、音楽、演劇、哲学などを総合的に紹介。 |
21 |
あけび |
大正10年10月01日(1921) |
政教社内あけび発行所 |
根岸短歌会が母体の短歌雑誌。主宰・花田比露思。同人20余人の短歌を掲載。 |
22 |
思想 |
大正10年10月01日(1921) |
岩波書店 |
学術雑誌。執筆はケーベル、桑木厳翼、土居光知、石原純、和辻哲郎、倉田百三。現在も発行中。 |
23 |
理論と実際 銀行研究 |
大正10年10月01日(1921) |
銀行研究社 |
経済雑誌。貿易金融、信託業務などの論説と、預金、貸出、外国為替などの実務についての記事で構成。 |
24 |
明星 |
大正10年11月01日(1921) |
「明星」発行所 |
同人制の文芸雑誌。明治33年から41年まで発行された第1次『明星』の復活。主宰・与謝野寛(鉄幹)、与謝野晶子らが執筆。 |
25 |
表現 |
大正10年11月03日(1921) |
二松堂書店 |
総合雑誌。論説に河田嗣郎、谷本富、永井柳太郎、創作に室生犀星、吉田絃二郎ほかが寄稿。 |
26 |
體性 |
大正10年12月01日(1921) |
朝香屋書店 |
医学雑誌。(財)日本性病予防協会の機関誌。性病について多角的に論じている。 |
27 |
潜在 |
大正10年12月20日(1921) |
潜在社 |
文芸雑誌。内容は「感想」「詩歌及評論」「創作」の3部に分かれ、武者小路実篤、有馬頼寧らが寄稿。 |
28 |
偉人之研究 |
大正11年01月01日(1922) |
現代堂 |
人物雑誌。ナポレオン、橋本左内など古今東西の偉人を紹介。執筆は松村介石、鳥居竜蔵、伊藤痴遊ほか。 |
29 |
演芸雑誌芸術界 |
大正11年01月01日(1922) |
演芸雑誌芸術界社 |
演芸雑誌。小説、雑録、芝居国、能楽界、活動写真の各項で構成。芸能人の祝賀広告多数。 |
30 |
雲の柱 |
大正11年01月01日(1922) |
警醒社書店 |
宗教雑誌。主筆はキリスト教社会運動家の賀川豊彦で2編を執筆。賀川の妻春子も寄稿。 |
31 |
恋と愛 |
大正11年01月01日(1922) |
天下堂書房 |
恋愛雑誌。廃刊した『恋愛』という雑誌を継承している。恋愛論、特殊な職業の女性の恋愛解剖などを掲載。 |
32 |
青春時代 |
大正11年01月01日(1922) |
甲寅出版社 |
恋愛雑誌。恋愛、女性、性に関する記事が中心。執筆は山脇玄、星島二郎、生田春月、若月紫蘭ほか。 |
33 |
前衛 |
大正11年01月01日(1922) |
前衛社 |
思想雑誌。山川均の指導する水曜会のメンバー、田所輝明、西雅雄が編輯。後に他誌と合同し『赤旗』に。 |
34 |
人間的 |
大正11年02月01日(1922) |
人間的詩社 |
文芸雑誌。熊本医学専門学校、九州薬学専門学校の学生が中心の同人雑誌。短歌とその評論が主要内容。 |
35 |
文鳥 |
大正11年02月01日(1922) |
オワシス新聞社 |
文芸雑誌。広島県呉市で発行された同人雑誌。短歌、俳句、童謡などを掲載。本文の活字は緑色。 |
36 |
旬刊朝日 |
大正11年02月25日(1922) |
朝日新聞社 |
総合週刊誌。『週刊朝日』の前身。創刊時は「旬刊」「インサイド」「経済旬報」の3部構成。 |
37 |
白孔雀 |
大正11年03月01日(1922) |
稲門堂書店 |
詩の雑誌。西条八十編輯。西川勉、北村初雄、最上純之介、佐伯孝夫、堀口大学、日夏耿之介などが寄稿。 |
38 |
暴風雨の中に立ちて |
大正11年03月01日(1922) |
国友社出版部 |
政治雑誌。新党倶楽部所属の代議士、長島隆二が主盟。「暴風雨」は「政治的暴風雨」を意味する。 |
39 |
教育講談 |
大正11年04月01日(1922) |
南光社 |
少年向け講談雑誌。豊臣秀吉、高橋是清など日本史上の英雄、豪傑など人の手本となるべき人物を紹介。 |
40 |
シムーン |
大正11年04月01日(1922) |
シムーン社 |
文芸雑誌。2号から『熱風』と改題し全5冊発行。「ブルジヨア文芸の撲滅」を表紙に謳う。 |
41 |
社会思想 |
大正11年04月01日(1922) |
社会思想社 |
思想雑誌。東大新人会出身者の同人雑誌。同人は蝋山政道、波多野鼎、細野三千雄、三輪寿壮ほか。 |
42 |
処女地 |
大正11年04月01日(1922) |
処女地社 |
婦人向けの文芸、教養雑誌。編輯発行は島崎藤村。鷹野つぎ、細川武子、若山喜志子ほかが寄稿。 |
43 |
創作 |
大正11年04月01日(1922) |
創作社 |
文芸同人雑誌。同人の作品の他、ブレーク、ストリンドベリの邦訳も掲載。表紙画は岸田劉生。 |
44 |
草露 |
大正11年04月01日(1922) |
草露詩社 |
詩の同人雑誌。同人の作品の他、生田蝶介、織田一磨が寄稿。短歌、俳句、訳詩を掲載。 |
45 |
漫画の畑 |
大正11年04月01日(1922) |
漫画の畑社 |
漫画雑誌。岡本一平が結成した東京漫画会が後援。漫画作品以外に漫画論も掲載。 |
46 |
令女界 |
大正11年04月01日(1922) |
宝文館 |
少女雑誌。文芸誌的な内容で加藤まさをの少女詩、吉屋信子の小説を掲載。蕗谷虹児、岩田専太郎が挿絵。 |
47 |
サンデー毎日 |
大正11年04月02日(1922) |
大阪毎日新聞社 |
総合週刊誌。創刊時は時事解説、論説、スポーツ、経済などの記事を掲載。後に連載小説が人気に。 |
48 |
国詩 |
大正11年05月01日(1922) |
国詩社 |
詩の同人雑誌。『国詩』とは「此の国の言葉で表現する詩」で、定型をなくした自由律の詩について論じている。 |
49 |
女性 |
大正11年05月01日(1922) |
プラトン社 |
婦人雑誌。クラブ化粧品本舗中山太陽堂が始めたプラトン社が発行。モダンな編集、知的な誌面が特徴。 |
50 |
劇と評論 |
大正11年06月01日(1922) |
玄文社 |
演劇雑誌。劇作家の小山内薫に師事した人たちが中心の同人雑誌。新劇運動の推進を目指す。 |
51 |
先駆 |
大正11年06月01日(1922) |
日本教育者協会 |
教育雑誌。有馬頼寧が主宰の日本教育者協会が発行。執筆は有馬の他、北沢新次郎、吉田熊次など。 |
52 |
アマチュア |
大正11年07月01日(1922) |
金星堂 |
写真雑誌。前半が写真版で後半が本文。写真論、撮影術、投稿写真の批評を掲載。 |
53 |
未知 |
大正11年07月01日(1922) |
未知社 |
文芸同人雑誌。広島で発行。詩、短歌、俳句などの作品の他に、俳句論や小説も掲載。 |
54 |
葡萄樹 |
大正11年08月05日(1922) |
葡萄樹社 |
キリスト教芸術雑誌。金沢甚衛、有島生馬などの作品の他、宗教家と音楽家へのアンケートも掲載。 |
55 |
橄欖 |
大正11年09月01日(1922) |
橄欖発行所 |
短歌雑誌。処女歌集『寂光』が注目された主宰の吉植庄亮が、金子薫園の『光』から別れて創刊した。 |
56 |
泉 |
大正11年10月01日(1922) |
叢文閣 |
文芸雑誌。有島武郎の個人雑誌。編輯発行は有島の友人、足助素一の叢文閣。翌年、有島の死により廃刊。 |
57 |
エポック |
大正11年10月01日(1922) |
エポック社 |
文芸美術雑誌。『高原』の改題、もしくは発展として創刊。この時代には珍しく誌名が左書き。 |
58 |
近代文芸 |
大正11年10月01日(1922) |
近代文芸社 |
文芸同人雑誌。内容の大半は詩歌。国枝史郎、萩原朔太郎、生田蝶介、新居格らが執筆。 |
59 |
建設者 |
大正11年10月01日(1922) |
建設者同盟 |
思想雑誌。早稲田大学で組織されていた建設者同盟の発行。後に『青年同盟』と改題。 |
60 |
女性改造 |
大正11年10月01日(1922) |
改造社 |
婦人雑誌。創刊号では「女性改造への道」「貞操の科学的研究」などを特集。菊池寛らの創作も。 |
61 |
大亜細亜 |
大正11年10月01日(1922) |
大亜細亜協会出版部 |
大亜細亜協会の機関誌。「『大亜細亜』の任務は世界人類の思想の指導に在り」と大アジア主義を主張。 |
62 |
文学世界 |
大正11年10月01日(1922) |
文学世界社 |
文芸雑誌。大正9年に廃刊した『文章世界』を模して創刊。投稿作品の他に作家の創作やアンケートも。 |
63 |
文化雑誌 |
大正11年10月01日(1922) |
日本文化社 |
総合雑誌。『文化雑誌』という誌名だが社会、政治の論説も多い。坪内逍遥、永井柳太郎らが寄稿。 |
64 |
雑草 |
大正11年10月15日(1922) |
九州歯科医学専門学校文芸部 |
九州歯科医学専門学校文芸部の部誌。『アララギ』『地上』など他の短歌雑誌の諸作を批評。 |
65 |
新興文学 |
大正11年11月01日(1922) |
新興文学社 |
文芸雑誌。投書雑誌。小川未明、中村白葉らの創作の他、評論、随筆、詩歌、募集小説選評などを掲載。 |
66 |
東洋思想研究 |
大正11年11月01日(1922) |
亜細亜文化協会研究所 |
思想雑誌。国家主義運動家として、後に政治家にも影響を与えた安岡正篤執筆のパンフレット。 |
67 |
劇壇グラヒック |
大正11年11月10日(1922) |
劇壇グラヒック社 |
演劇雑誌。大阪歌舞伎を紹介。初代中村雁治郎、12代片岡我童、アンナ・パブロワの写真も掲載。 |
68 |
踏影 |
大正11年11月25日(1922) |
踏影会 |
芸術雑誌。舞踊劇団、踏影会の機関誌。第1回公演のプログラムや解説の他に舞踊論なども掲載。 |
69 |
世界趣味写真帖 |
大正11年12月01日(1922) |
世界趣味写真社 |
写真雑誌。巻頭数頁がカラー口絵で以降40頁が写真版。皇室、兵器、女性、動物など多彩な写真を掲載。 |
70 |
鴎 |
大正12年01月01日(1923) |
鴎吟社 |
俳句雑誌。福岡県の門司で発行された同人雑誌。同人は九州を中心に大阪、東京、台湾、朝鮮、満州にも。 |
71 |
講座 |
大正12年01月01日(1923) |
大村書店 |
哲学中心の学術雑誌。巻頭に「思想家を講師とした通信文化大学」とある。出隆、田部重治が執筆。 |
72 |
少女倶楽部 |
大正12年01月01日(1923) |
大日本雄弁会 |
少女雑誌。創刊号では野口雨情、吉屋信子、西条八十ほかが執筆。後に『少女クラブ』と改題。 |
73 |
文芸春秋 |
大正12年01月01日(1923) |
文芸春秋社 |
総合雑誌。菊池寛が創刊。創刊時は全28頁で同人誌風。大正15年11月から総合雑誌となる。 |
74 |
演劇 |
大正12年01月15日(1923) |
演劇社 |
演劇雑誌。新派劇の革新と再興をめざし、演劇論、役者論、戯曲を掲載。劇脚本の公募も行った。 |
75 |
劇ト信仰 |
大正12年01月15日(1923) |
劇ト信仰社 |
演劇雑誌。発行元は天理教の関連があり、「宗教家と芸術家との融和されたる機関雑誌」を標榜。 |
76 |
アサヒグラフ(日刊) |
大正12年01月26日(1923) |
東京朝日新聞社 |
グラフ雑誌。事物よりも「人」を重視した編集。創刊時は日刊だったが関東大震災の後、週刊誌に。 |
77 |
アサヒスポーツ |
大正12年03月15日(1923) |
朝日新聞社 |
スポーツ雑誌。テニス、野球、サッカー、陸上、スケートなどを紹介。各種競技記録の別冊付録付き。 |
78 |
芸術教育 |
大正12年04月01日(1923) |
集成社 |
教育雑誌。芸術教育会の機関誌。児童劇、童謡、工芸などの教育論や創作童話、脚本などを掲載。 |
79 |
郊外 |
大正12年04月01日(1923) |
郊外社 |
政治文芸雑誌。俳人の大島宝水が発行。政治の記事の他、料理、活動写真の記事や随筆も掲載。 |
80 |
七人 |
大正12年04月01日(1923) |
七人社 |
文芸同人雑誌。同人は7人だが創刊号での執筆は6人。7人以外の準同人、社友も募集している。 |
81 |
赤旗 |
大正12年04月01日(1923) |
赤旗社 |
思想雑誌。『前衛』『社会主義研究』『無産階級』の3誌が合同して創刊。『前衛』からの継続記事も。 |
82 |
ロシヤ研究 |
大正12年04月01日(1923) |
春陽堂 |
文学が中心のロシア文化研究雑誌。早大教授の片上伸が監修。早大文学部露文専攻の学生と教師が協力。 |
83 |
局外 |
大正12年05月01日(1923) |
而立社 |
思想雑誌。前月まで大衆社が発行していた同名誌を拡大。高畠素之、木蘇穀、沢田謙、尾崎士郎らが寄稿。 |
84 |
仏蘭西語 |
大正12年05月01日(1923) |
仏蘭西語発行所 |
語学雑誌。前半の記事はフランス語と日本語の対訳。他に仏語の表記と発音の教材などを掲載。 |
85 |
行路 |
大正12年06月01日(1923) |
星月堂 |
文芸雑誌。作家志望の藤田草之助の個人雑誌。編集は東京だが印刷と発行は大阪。 |
86 |
少年の友 |
大正12年06月01日(1923) |
文武堂書店 |
少年雑誌。娯楽性の強い読物や漫画を掲載。元『少年世界』主幹の木村小舟も寄稿。 |
87 |
青人草 |
大正12年07月01日(1923) |
井上右近方 |
思想雑誌。大正5年発行の『藻塩艸』の流れを継ぎ、同誌に執筆していた井上右近が編輯発行人。 |
88 |
大東公論 |
大正12年07月01日(1923) |
大東公論社 |
思想雑誌。表紙に「社会主義者検挙批判号」とある。内務省の検閲で本文中の20箇所以上が削除された。 |
89 |
吻土 |
大正12年07月01日(1923) |
吻土社 |
『投地』の姉妹誌的な同人雑誌で不定期刊。『投地』で未完だった作品を改稿して掲載している。 |
90 |
無限 |
大正12年08月10日(1923) |
無限支社 |
文芸同人雑誌。編集は東京だが印刷は愛知。小説2編、論説4編の他に詩、俳句、短歌を多数掲載。 |
91 |
大原社会問題研究所雑誌 |
大正12年08月20日(1923) |
大原社会問題研究所出版部 |
学術雑誌。同研究所は倉敷紡績の経営者、大原孫三郎が創立。社会問題の根元を学問的に追求。 |
92 |
赤榕樹 |
大正12年10月01日(1923) |
赤榕樹社 |
台湾で発行された俳句、短歌の雑誌。「赤榕樹」の「榕樹」はクワ科の亜熱帯植物ガジュマルの漢名。 |
93 |
我観 |
大正12年10月15日(1923) |
我観社 |
総合雑誌。三宅雪嶺主筆。関東大震災直後の創刊で扉に「灰燼中より出現」とある。 |
94 |
新劇 |
大正12年11月01日(1923) |
新劇社 |
演劇雑誌。前月までに印刷まで済んでいたが関東大震災で焼失したため、大阪で印刷、発行された。 |
95 |
随筆 |
大正12年11月10日(1923) |
随筆発行所 |
文芸雑誌。随筆雑誌。中戸川吉二、徳田秋声、芥川竜之介、菊池寛、泉鏡花など25人の豪華執筆陣。 |
96 |
独り行く者 |
大正12年12月05日(1923) |
アジャンタ社 |
文芸雑誌。橋富光雄の個人雑誌。創刊号には創作1編と発刊の主旨をのべた「無題」を掲載。 |
97 |
演劇新潮 |
大正13年01月01日(1924) |
新潮社 |
演劇雑誌。中扉に「演劇復興号」とあり「関東大震災復興後最初に○○したい脚本」といった特集がある。 |
98 |
苦楽 |
大正13年01月01日(1924) |
プラトン社 |
娯楽雑誌。文芸雑誌。小説と漫画が中心。別冊附録に谷崎潤一郎、菊池寛、山本有三らの戯曲を収録。 |
99 |
劇と其他 |
大正13年01月01日(1924) |
駸々堂内『劇と其他』社 |
演劇雑誌。関東大震災の影響で東西の劇壇が集中していた大阪で発行された。論文、戯曲などで構成。 |
100 |
全真 |
大正13年01月01日(1924) |
全真発行所 |
宗教雑誌。田中守平が設立した東京霊理学会を母体とした新興宗教、大霊道の広報誌。 |
101 |
東洋文化 |
大正13年01月15日(1924) |
東洋文化学会 |
思想雑誌。東洋文化の振興を目的とした東洋文化学会の機関誌。会長は平沼騏一郎、顧問は犬養毅。 |
102 |
村雲 |
大正13年01月16日(1924) |
北友雑誌社 |
宗教雑誌。日蓮宗村雲婦人会の機関誌。前年の関東大震災を受け、表紙に「復興第一年第一号」とある。 |
103 |
青銅時代 |
大正13年01月17日(1924) |
青銅時代社 |
文芸雑誌。慶応義塾大学系の同人雑誌で発売元は慶大正門前の丸善三田出張所。後の慶大名誉教授、富田正文も執筆。 |
104 |
暁明 |
大正13年01月20日(1924) |
暁明社 |
同人雑誌。「人情美」を重んじる京都アポロ会の機関誌。会員相互の親睦と実際的貢献を図る。 |
105 |
芸術解放 |
大正13年02月01日(1924) |
芸術解放社 |
文芸同人雑誌。「正しい生活と美しい芸術は一致しなければならぬ」と宣言し、「主力を評論に集め」ると述べている。 |
106 |
新興 |
大正13年02月10日(1924) |
新興社 |
総合雑誌。論説、文芸の他、婦人参政権問題のインタビューも掲載。 |
107 |
地球 |
大正13年02月11日(1924) |
内外出版株式会社 |
学術雑誌。京都帝国大学理学部地質学教室内の地球学団の機関誌。創刊号では「関東地震研究」を特集。 |
108 |
舞台裏 |
大正13年02月15日(1924) |
舞台芸術研究所 |
演劇雑誌。神戸で発行。歌舞伎、新劇、宝塚から素人劇団まで多彩に取り上げ、舞台裏、楽屋話を紹介。 |
109 |
不滅 |
大正13年02月20日(1924) |
六人社 |
文芸同人雑誌。広島県で発行。「唐人寝語」で地方で純文芸の雑誌を発行する難しさを述べている。 |
110 |
テスト研究 |
大正13年03月01日(1924) |
テスト研究会 |
教育学と心理学の雑誌。テストとはメンタルテスト(知能検査)や心理テスト(適性検査)の事。 |
111 |
映画雑誌 |
大正13年03月06日(1924) |
映画雑誌社 |
映画雑誌。顧問の高松豊次郎が映画の効能を語る。口絵には森静子、水谷八重子らのブロマイドを掲載。 |
112 |
歩む人 |
大正13年04月01日(1924) |
歩む人社 |
同人雑誌。滋賀県大津市で発行。関東大震災以後の地方の同人雑誌ブームをうかがわせる一文がある。 |
113 |
映画世界 |
大正13年04月01日(1924) |
蒲田雑誌社 |
映画雑誌。主筆・古川緑波。娯楽と研究を兼ねた映画雑誌を標榜。外国映画中心だが日本映画も毎月1本取り上げる。 |
114 |
日光 |
大正13年04月01日(1924) |
日光社 |
短歌雑誌。編輯発行は鎌田敬止。同人は北原白秋、木下利玄、川田順、土岐善麿、吉植庄亮ら約30名。 |
115 |
不二 |
大正13年04月01日(1924) |
不二社 |
文芸雑誌。「発刊の記」によると『白樺』関係者が同人だが、『白樺』とは別の動機で創刊したとのこと。 |
116 |
脈 |
大正13年04月01日(1924) |
三四会文芸部 |
文芸同人雑誌。慶大医学部関係者で組織している「三四会」文芸部の機関誌。『脈』は心臓の鼓動の意。 |
117 |
世界文学 |
大正13年04月03日(1924) |
金星堂 |
文芸雑誌。主宰・前田晁。世界のすぐれた文学を翻訳、紹介、批判し、わが国の文学を育てることが使命。 |
118 |
映画新潮 |
大正13年05月01日(1924) |
映画新潮社 |
映画雑誌。小山内薫主幹。映画の内容よりも役者の人気に頼っている日本の映画会社を批判している |
119 |
共産主義研究 |
大正13年05月01日(1924) |
朱文書店 |
思想雑誌。『社会主義倫理研究』の改題。マルクスの精髄を掴んでものを云うことが肝心と述べている。 |
120 |
GERMANIA |
大正13年05月01日(1924) |
独逸語発行所 |
初等ドイツ語の教育雑誌。表紙に「独逸語研究雑誌」とありドイツ語の基礎的知識の促進と涵養が目的。 |
121 |
国語と国文学 |
大正13年05月01日(1924) |
至文堂 |
国文学研究と国語教育の雑誌。東京帝国大学文学研究室の教授、藤村作が創刊。 |
122 |
社会学雑誌 |
大正13年05月01日(1924) |
日本社会学会 |
学術雑誌。日本社会学会編集の社会学研究雑誌。創刊号では戸田貞三、土方成美、三田定則らが執筆。 |
123 |
社会主義研究 |
大正13年05月01日(1924) |
日本フェビアン協会 |
思想雑誌。社会主義思想の団体、日本フェビアン協会の機関誌。執筆は安部磯雄、石川三四郎ほか。 |
124 |
南欧文学 |
大正13年05月01日(1924) |
三田書房 |
文芸雑誌。南欧文学の紹介と研究のため創刊。創刊号ではヴィヨン、ヴァレリー、ヒメネス、ゲランらを紹介。 |
125 |
書物往来 |
大正13年05月05日(1924) |
従吾所好社 |
書物雑誌。これまでの同系誌の短命は偏った編集にあったとし、「肩の凝らない興味中心」を謳う。 |
126 |
冬星 |
大正13年05月05日(1924) |
冬星発行所 |
俳句雑誌。三重県で発行。「写生は俳句の王道」といった写生尊重論を否定、血の通った俳句を目指す。 |
127 |
天地人 |
大正13年05月08日(1924) |
三才社 |
易術の雑誌。中国古代王朝「夏」「殷」「周」三国の易学「三易」の内、「周」の易学「周易」の雑誌。 |
128 |
劇壇 |
大正13年06月01日(1924) |
小西書店 |
演劇雑誌。邦枝完二編輯。創刊号では松居松葉、鈴木泉三郎、岡本綺堂、久米正雄、吉井勇らが執筆。 |
129 |
人生創造 |
大正13年06月01日(1924) |
大阪屋号書店 |
石丸梧平の個人雑誌。内容は倫理哲学から人生論、文芸まで。2万部発行、個人雑誌の第1位となった。 |
130 |
猟人 |
大正13年06月01日(1924) |
全芸術社 |
文芸同人雑誌。全芸術社の機関誌。創作、戯曲の他、同人による合評会の模様も収録。 |
131 |
日本映画 |
大正13年06月10日(1924) |
キネマ旬報社 |
映画雑誌。表紙に「本邦映画専門月刊誌」と記す。全体の3分の2を女優や映画のスチール写真で構成。 |
132 |
文芸運動 |
大正13年06月10日(1924) |
文芸運動社 |
文芸同人雑誌。群馬県で発行。都会文芸の支配からの脱却、郷土芸術及び地方文化の完成を期す。 |
133 |
築地小劇場 |
大正13年06月13日(1924) |
築地小劇場 |
演劇雑誌。小山内薫、土方与志主宰の築地小劇場の機関誌。発行兼編輯人の伊藤圀夫は千田是也の本名。 |
134 |
ひとみ |
大正13年06月15日(1924) |
お江戸吟社 |
文芸同人雑誌。誌名の上に「俚謡正調」とあり、その地方の民間でうたわれている俚謡についての雑誌。 |
135 |
相談 |
大正13年07月01日(1924) |
日本相談社 |
相談雑誌。弁護士、医師、弁理士の山口久吉が発行。法律、税金、美容、料理など19の相談部を設ける。 |
136 |
戯曲 |
大正13年07月05日(1924) |
戯曲社 |
演劇雑誌。戯曲研究会の同人誌。同会は「戯曲の理論的並実際的研究を以つて其目的とす」とある。 |
137 |
少女星 |
大正13年08月01日(1924) |
大阪開成館 |
少女雑誌。詩歌・音楽・舞踊・体育・美術の5項を中心記事にすると記す。総ルビで挿絵も多数。 |
138 |
時の人 |
大正13年08月01日(1924) |
時の人社 |
人物評論雑誌。「時代を造る人」即ち「時の人」を紹介。創刊号には浜口雄幸、正力松太郎らが登場。 |
139 |
愛の泉 |
大正13年09月01日(1924) |
愛の泉社 |
婦人雑誌。生活に基調を置いた芸術教育を訴える。教育・科学・文芸講座、裁縫や食物の話などを掲載。 |
140 |
ケオス |
大正13年09月01日(1924) |
伊藤緑良 |
文芸同人雑誌。同人は皆学生で「混沌たれど阿諛追随を事とする末流の道は、野たれ死に致すとも蹈み申さず候」と決意を表明。 |
141 |
東京 |
大正13年09月01日(1924) |
実業之日本社 |
娯楽読物雑誌。誌名は懸賞募集で決定した。「日米戦ふ可きか」を特集。他には小説、新講談、落語など。 |
142 |
淘宮術二七会々報 |
大正13年09月12日(1924) |
木村卓 |
宗教雑誌。淘宮術とは生来の気質を矯正して、生まれながらの宿命を打破する開運の教義。 |
143 |
島根評論 |
大正13年09月15日(1924) |
島根評論社 |
島根県人の郷土雑誌。東京で発行。県民の一致団結を促進、「島根スピリット」の喚起を呼びかける。 |
144 |
演劇 |
大正13年09月16日(1924) |
東邦通信社 |
演劇雑誌。築地小劇場、邦楽座、演伎座などの劇評で構成。巻末では幇間的な劇評家を批判している。 |
145 |
戯曲時代 |
大正13年10月01日(1924) |
戯曲時代社 |
戯曲同人雑誌。「態は小さくても中実はある」「劇芸術界の山椒だ」と主張。戯曲4編と評論1編を収録。 |
146 |
棋道 |
大正13年10月01日(1924) |
日本棋院 |
囲碁雑誌。日本棋院の機関誌。棋道の発達民衆化を第一義とする。対局譜、定石、布石の解説などで構成。 |
147 |
世紀 |
大正13年10月01日(1924) |
世紀社 |
総合雑誌。北れい吉が「萎縮せる日本」を寄稿。また、排日移民法実施を受け日米開戦の特集を組む。 |
148 |
聖潮 |
大正13年10月01日(1924) |
浅草寺出版部 |
宗教雑誌。『天台』から改題された仏教雑誌。沢柳政太郎や田山花袋も顧問に名を連ねる。 |
149 |
文芸時代 |
大正13年10月01日(1924) |
金星堂 |
文芸同人雑誌。創刊の際に同人の多くが共通する『文芸春秋』への挑戦、既成文壇破壊運動などと取沙汰された。 |
150 |
芸術改造 |
大正13年10月05日(1924) |
芸術改造社 |
文芸雑誌。愛知県で発行。戯曲、俳句、童謡、詩、短歌、小曲で構成。賛助員に武者小路実篤ら著名作家も。 |
151 |
詩洋 |
大正13年10月05日(1924) |
南風堂書店 |
文芸雑誌。詩の雑誌。主宰は前田鉄之助。同人は河盛好蔵、山口宇多子、中西悟堂ほか。 |
152 |
経済研究 |
大正13年10月15日(1924) |
岩波書店 |
学術雑誌。経済学雑誌。論説、資料紹介及批評で構成。創刊号では平野義太郎、土方成美らが執筆。 |
153 |
詩を生む人 |
大正13年11月01日(1924) |
詩を生む人社 |
文芸雑誌。詩と小説と評論で構成。編輯発行人の松本淳三はプロレタリア詩人で後に政治家。 |
154 |
街 |
大正13年11月08日(1924) |
京都同志社大学内街社 |
文芸雑誌。同志社大学の同人雑誌。創作、評論、詩、小品、短歌などで構成。 |
155 |
ダムダム |
大正13年11月10日(1924) |
南天堂書房 |
文芸雑誌。ダダイズム、アナーキズムの詩人、作家が参加したダムダム会の発行。 |
156 |
新樹 |
大正13年12月01日(1924) |
新樹社 |
文芸同人雑誌。同人は5人で「編輯後記」には5人の同人以外の作品は決して載せない積りであると記す。 |
157 |
芭蕉 |
大正13年12月01日(1924) |
芭蕉発行所 |
俳句の同人雑誌。主宰の奥沢漂舟は「芭蕉に拠つて生きんとする私等の俳句」について述べる。 |
158 |
文芸ノ先駆 |
大正13年12月01日(1924) |
新詩壇社 |
文芸雑誌。小説、詩、海外文壇の紹介、国内文壇の噂話、人物論などで構成。後に『文芸の先駆』と改題。 |
159 |
黄色人 |
大正13年12月05日(1924) |
動人社 |
思想雑誌。アメリカの排日移民法に反発して創刊。「黄色人よ白禍に目醒めよ」と表紙に謳う。 |
160 |
影! |
大正13年12月09日(1924) |
影!社 |
文芸同人雑誌。関東大震災の影響で鳥取で編集・印刷、東京で発行・発売。小説3編と散文詩を掲載。 |