大宅壮一集

書誌情報

昭和33年  9月25日発行(1958)
現代知性全集 9
著作者 大宅壮一
編集兼
発行者
高島政衛
印刷所 東陽印刷
発行所 日本書房
13.6cm×19.4cm(ハードカバー)、本文279頁

 
目次


「無思想人」宣言
 三無
 
 「無思想人」宣言

 戦争と敗戦によって試された日本人のモラル
  一
  二
  三

 享楽の経済学
  享楽手形
  最大の享楽カロリーとは
  大衆のふところ工合
  享楽必需品あれこれ
  金で魂も売ります
  スリルは享楽のオクタン価を増す

 「あわや心理学」
  「あわや」文学発生
  スリルもまた楽し
  私の最大のスリル
  国家はスリルの発電所
  スリル度測定

 乱世遊泳術
  遊泳法いろいろ
  プロレス流とタヌキ流
  かつがれ流と側近流
  財界各流
  転向流および珍種
  文壇各流
  学者のストリップ

 多角的人生経営論
  人生の横の面における多角性
  人生の縦の面における多元性

投機的日本
 日本占領をめぐる十二の大きな失敗 世界戦史に比類なき成功といわれたが
  占領に失敗はつきもの
  禍はどこに?
  買いかぶりすぎたブラック・ドラゴン
  アチソンとマッカーサー
  パージの不明瞭さ
  すすみすぎた労働法
  革命にすぎた農地改革
  つねに権力の座にすわる官僚
  六・三制の失敗
  買いかぶられた日本国民
  通弁政治の弊害
  学生層に多い反米思想
  イールズの失敗

 ソ連と日本共産党

 “コラコラニザシオン”
  東京は“共同租界”である
  自家用車の氾濫は一部だけ
  “日本人にもお売りします”
  繁昌する赤線ストリップ
  ゼスチュアまでも国民服
  天井のペンキも戦災の一つ
  腹にもたれる十二頁建新聞
  日本のコカコラニザシオン

 投機的日本
  大学と駅弁
  すべては風まかせ
  百万人に一人の確率
  日本丸の行方

 麻薬時代
  偉大なる損害
  今様地獄極楽
  覚醒剤禁止では解決しない

 クイズについて
  クイズ的遊戯とその賭博化
  知能的で運も要因のクイズ
  営業政策に使われたクイズ
  大学の受験もクイズ化した
  クイズ的な太陽族の処世術
  世の中総てがクイズ化した

 賭博論
  賭博は人間の本能
  博奕はもうかるか?
  博徒心理学
  賭博禁止は実施できるか?

 売春史は繰り返す
  人間の生活悪売春
  例外中の例外、高尾
  繰り返しの度に一歩前進
  より有利な職業を

 死刑は私刑である

 憲法改正は美容手術 時期と人の問題

 戦前、戦後、戦中派
  明治派と大正派
  戦中派の抵抗

 動乱について
  日本の場合
  英仏の場合
  エジプトの場合
  世界は一つ
  死の商人動く
  辻政信代議士
  議員秘書とは

 再軍備と知識人 「踏絵」と「良民証」をめぐって
  1
  2
  3

新しい女性
 男女経済学
  敗戦で得をしたのは婦人
  嬶ア天下は一般化した
  つぎの社会は“娘権制社会か”
  夫帯手当と別居結婚

 新しい女性
  めまぐるしい時代テンポ
  女闘士たち
  純アプレゲール登場

 婦人界異聞
  奇妙な分類法
  男性の脅威
  女性比率の増加
  夫帯手当要求
  有能第一主義

 M+Wは世界的現象か

 性的失業論
  性的失業のソシオロジー
  未亡人について
  一夫多妻と一妻多夫
  人の恋路を邪魔する奴は
  性的飢餓とスポーツ

 ロマンス・グレイ

 新版 夫を成功させる法
  悪妻の効用
  マネジャー型奥さん
  家庭教師型と渉外係型
  姐御型とスポンサー型
  “妾閥”ならびに外助型
  浪費型各種
  同居型その他

 華々しき離婚
  完全独立した女性
  隷属的男性
  もっと自由になる女
  イデオロギー欠如症

 新結婚観を提唱する
  その一・第二結婚論
  その二・二回結婚論
  私のいう第三結婚論

日本の新しい世代誕生
 現代教育五つの迷信
 
 大人の悪徳と社会悪

 教養はどこにいても身につけられる

 職業創作論

 息子への言葉 改姓改名もまたよし

 日本の新しい世代誕生
  戦時派のつぎに
  具体的に活動を開始した新しい世代
  アメリカ的現実主義を超えて

文学をめぐって
 文学の大衆化と娯楽化
  一 「自己完成」文学の没落
  二 新興文学の「明るさ」について
  三 新興文学の娯楽化

 「文学」と「感情」との関係

 近代文学の都会性

 事実と技術 文芸界の新傾向とその批判
  事実談の流行
  技術のトリック
  技術批評と価値判断
  直接価値と間接価値
  塵だめへ、歴史架へ!

 文芸批評の座標について 文学的戦術論の一部として
  一
  二
  三
  四
  五
  六

 知的労働の集団化に就て
  一 技術としての芸術及び文学
  二 芸術及び文学の集団化
  三 知的技術としての翻訳
  四 翻訳における集団化

 文学青年の社会的意義
  一 社会の良心層としての文学青年
  二 社会の逃避層としての文学青年
  三 社会の指導層としての文学青年

 文学改造論
  文学の行きづまり
  文学と文章
  文学の形式的改造
  文学の内容的改造

年譜

女傑とその周辺

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