「森は海の恋人」・畠山重篤

「森は海の恋人」・畠山重篤

「森は海の恋人」・畠山重篤(20211224日)

 「森は海の恋人」という言葉を一度耳にすると、心から離れません。岩手県気仙沼の牡蠣養殖家である畠山重篤さんはこの言葉をかかげて、豊かな海を育むために森に植林する活動を続けています。今年のNHKドラマ『おかえりモネ』に登場した牡蠣漁師のモデルは畠山さんです。

 海の生物のエサとなる植物プランクトンが必要とする栄養素は「鉄」です。鉄が酸化せずに海水に含まれるためには「フルボ酸鉄」の状態になることが必要です。「フルボ酸」は森の落ち葉が積もってできる腐葉土にできます。そこに雨が降って土中の鉄と結びついて「フルボ酸鉄」になります。その「フルボ酸鉄」が川を下って海に流れてくるというわけです。そのため、上流の森が豊かになれば、その下流にある海の植物プランクトンが豊富になります。

 畠山さんは長年の漁師としての実体験をもとに、たくさんの研究者たちと共にこの森・川・海の関連を発見しました。

 気仙沼は20113月の東日本大震災の津波によって甚大な被害を受け、畠山さんの養殖施設も全壊してしまいました。畠山さんは『サライ』20129月号のインタビューで、その頃の状況を詳しく語っています。震災から1カ月ほど経ったころ「死んだようだった」海が立ち直り、驚くほど速くよみがえっていったそうです。それは、畠山さんの暮らす舞根湾では森と川と海の繋がりがしっかりとしていたためで、森の力が海の復活を助けました。

 植物プランクトンがたくさんいる海は、豊かな「海の森」です。近年の研究で、「海の森」が二酸化炭素を吸収していることがわかってきたそうです。地球温暖化の解決策として、「鉄」が注目され始めています。

 畠山さんの雑誌記事や著作を読むと、今まで知らなかった自然の営みを知ることができます。今回はWeb OYA-bunko99件ある畠山重篤さんの索引データの中から20件を紹介します。

※今回紹介した索引の雑誌記事コピーをご希望の場合は、遠隔地の方でも資料配送サービスで取り寄せることが出来ます。 どうぞご利用下さい。

No1     

記事種類 対談

タイトル  鉄は地球を救う 山野の腐食土成分が鉄と結びつきプランクトンを増やす。別の鉄成分はヘドロを浄化。まこと鉄は魔術師。 鉄炭団子がヘドロを無害化、鉄炭団子とヘドロで電気が発生

 

執筆者  畠山重篤/佐々木剛

雑誌名  WiLL(ワック)

発行日  201806

ページ  326-335

備 考  佐々木剛[東京海洋大学]略歴畠山重篤[文筆業,牡蠣養殖]略歴ヘドロ,元素,鉄

 

No2     

記事種類 インタビュー

タイトル  Opinion 畠山重篤(NPO法人森は海の恋人理事長、養殖漁業家、エッセイスト) 森と川と海を1つに考える、デザインにはそういう意味がある

 

執筆者  畠山重篤

雑誌名  AXIS

発行日  201610

ページ  77-81

備 考  畠山重篤[文筆業,牡蠣養殖]略歴

 

No3     

記事種類

タイトル  東日本大震災 日本人の底力 東北3県「復興」の現場から 豊かな森が海を救ってくれた 気仙沼の牡蠣養殖

 

執筆者  畠山重篤

雑誌名  文藝春秋

発行日  201604

ページ  261-265

備 考  畠山重篤[文筆業,牡蠣養殖]宮城,気仙沼

 

No4     

記事種類 インタビュー

タイトル  今、華のひと 19回 畠山重篤 牡蠣養殖家 フルボ酸鉄。これさえあれば、日本の、いや世界の漁場は救われるんです。

 

執筆者  畠山重篤

雑誌名  なごみ

発行日  201307

ページ  50-55

備 考  畠山重篤[文筆業,牡蠣養殖]略歴

 

No5     

記事種類 インタビュー

タイトル  サライ・インタビュー 畠山重篤 「大津波でも海は死なない。海の恵みを支えるのは背後にある森の力だから」

 

執筆者  畠山重篤

雑誌名  サライ

発行日  201209

ページ  16-20

備 考  畠山重篤[文筆業,牡蠣養殖]略歴

 

No6     

記事種類 対談

タイトル  自然の力で気仙沼の漁業は甦る 東日本大震災で大打撃を受けた東北地方沿岸。はたして復興は順調に進んでいるのか。災害の多い日本で生き抜く知恵に迫る

 

執筆者  畠山重篤/養老孟司

雑誌名  Voice

発行日  201207

ページ  154-163

備 考  畠山重篤[文筆業,牡蠣養殖]略歴養老孟司[解剖学,東京大学]略歴宮城,気仙沼

 

No7     

記事種類 対談

タイトル  住吉美紀の熱烈対談「すみきちのぶっちゃけ堂」 13回 牡蠣養殖業(「牡蠣の森を慕う会」代表)・畠山重篤 「フォレストヒーローズ」という栄誉は私にとってとても意義があることです

 

執筆者  畠山重篤/住吉美紀

雑誌名  サンデー毎日

発行日  20120513

ページ  54-58

備 考  畠山重篤[文筆業,牡蠣養殖]略歴

 

No8     

記事種類 インタビュー

タイトル  現場に生きる 畠山重篤 「海でしか生きられない」という希望

 

執筆者  畠山重篤

雑誌名  MOKU

発行日  201202

ページ  36-45

備 考  畠山重篤[文筆業,牡蠣養殖]略歴

 

No9     

記事種類 対談

タイトル  試練を越える 試練の中に光を見出して ともに宮城県で東日本大震災に遭遇した畠山重篤・塩沼亮潤両氏が、互いの被災体験を交えながら、この試練をいかに乗り越えるべきかを語り合う

 

執筆者  畠山重篤/塩沼亮潤

雑誌名  致知

発行日  201107

ページ  8-16

備 考  塩沼亮潤[僧侶]受難,事故、略歴畠山重篤[文筆業,牡蠣養殖]受難,事故、略歴東北地方太平洋沖地震(2011),地震,東日本大震災(2011)

 

No10   

記事種類 インタビュー

タイトル  新・家の履歴書 239回 畠山重篤 大津波で気仙沼の養殖施設は全壊 祖父が残した高台の家から再出発します

 

執筆者  畠山重篤

雑誌名  週刊文春

発行日  20110512

ページ  94-97

備 考  畠山重篤[文筆業,牡蠣養殖]家族、家、受難,事故、略歴

 

No11   

記事種類

タイトル  東日本大震災・日本人の再出発 気仙沼 蝋燭の光でこの手記を書く 手塩にかけた養殖設備は壊滅。しかし、今を生きねばならない まるでナイヤガラの滝、たくさんの思い出が消えた、など

 

執筆者  畠山重篤

雑誌名  文藝春秋

発行日  201105

ページ  184-191

備 考  畠山重篤[文筆業,牡蠣養殖]受難,事故宮城,東北地方太平洋沖地震(2011),地震,東日本大震災(2011),気仙沼,被災者

 

No12   

記事種類

タイトル  日本汽水紀行 特別版 〈気仙沼発〉 わが罹災記 孫を抱えて上へ上へと這い上がる 東日本大震災

 

執筆者  畠山重篤

雑誌名  歴史通

発行日  201105

ページ  4-17

備 考  畠山重篤[文筆業,牡蠣養殖]受難,事故、連載

 

No13   

記事種類

タイトル  野の人 畠山重篤 牡蠣の森を慕う会 『森は海の恋人』を合言葉に養殖環境を植樹で守った男 カキ養殖、宮城県大川の上流室根町の山に植林

 

執筆者  根岸康雄

雑誌名  ビーパル

発行日  200809

ページ  101-105

備 考  畠山重篤[文筆業,牡蠣養殖]養殖,漁業,カキ養殖

 

No14   

記事種類 対談

タイトル  〈温暖化防止対談〉 洞爺湖サミットで熱く「鉄」を語れ! 畠山重篤(牡蠣の森を慕う会代表)×長沼毅(広島大学大学院生物圏科学研究科准教授)

 

執筆者  畠山重篤/長沼毅

雑誌名  本の話

発行日  200807

ページ  8-14

備 考  長沼毅[生物学]畠山重篤[文筆業,牡蠣養殖]元素,鉄

 

No15   

記事種類 対談

タイトル  楽天知命 海が語りかけるもの 「森は海の恋人」運動を推進する畠山氏と海中の生命の真実を紹介し続ける中村氏、海をめぐる両氏の活動とこれからの生き方を語る

 

執筆者  畠山重篤/中村征夫

雑誌名  致知

発行日  200803

ページ  8-18

備 考  中村征夫[写真家]略歴畠山重篤[文筆業,牡蠣養殖]略歴海,海洋,海洋問題

 

No16   

記事種類

タイトル  にっぽんをスローにする 9回 人の心に木を植えよう 牡蠣養殖業・畠山重篤さん 宮城県唐桑という三陸の海辺で行われている「森は海の恋人」という植林活動

 

執筆者  畠山重篤/島村奈津

雑誌名  考える人

発行日  200408

ページ  123-127

備 考  畠山重篤[文筆業,牡蠣養殖]林業,植林

 

No17   

記事種類 書評/インタビュー

タイトル  〈著者に聞く〉 畠山重篤『日本〈汽水〉紀行「森は海の恋人」の世界を尋ねて』文藝春秋 森はやっぱり海の恋人

 

執筆者  畠山重篤

雑誌名  本の話

発行日  200310

ページ  34-37

備 考  畠山重篤[文筆業,牡蠣養殖]海,海洋,海洋問題,汽水域

 

No18   

記事種類

タイトル  環境貢献 森は海の恋人 カキを養殖する気仙沼湾に注ぐ大川上流域の山に落葉広葉樹を植林している理由、松永勝彦教授が解明した鉄の働き 牡蠣の森を慕う会代表

 

執筆者  畠山重篤

雑誌名  環境会議

発行日  200109

ページ  30-33

備 考  畠山重篤[文筆業,牡蠣養殖]

 

No19   

記事種類 座談

タイトル  リアスの海辺は世界に通じる 気仙沼から「森は海の恋人」を発信してきた一漁民が、スペインで見つけたリアスの記号学

 

執筆者  浅野史郎/木村尚三郎/畠山重篤

雑誌名  諸君

発行日  199911

ページ  146-156

備 考  浅野史郎[政治家,宮城県知事]木村尚三郎[東京大学,西洋史]畠山重篤[文筆業,牡蠣養殖]

 

No20   

記事種類

タイトル  柞の森 漁民による「森は海の恋人」運動が朝日森林文化賞を受賞し、皇后陛下に招かれたこと

 

執筆者  畠山重篤

雑誌名  文藝春秋

発行日  199907

ページ  84-85

備 考  畠山重篤[文筆業,牡蠣養殖]


 

このページの先頭へ▲

公益財団法人 大宅壮一文庫

〒156-0056 東京都世田谷区八幡山3丁目10番20号
TEL:03-3303-2000