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雑誌名 |
発行日 |
発行所 |
雑誌の特徴 |
1 |
ザ・ジャパン・パンチ |
文久02年05月25日(1862) |
[チャールズ・ワーグマン] |
漫画雑誌。「イラストレイテッド・ロンドン・ニューズ」の特派記者で画家のワーグマンが横浜で発行。 |
2 |
西洋雑誌 |
慶応03年10月 (1867) |
開物社 |
柳河春三による「毎月発行」を謳ったわが国初の雑誌。オランダの雑誌の記事を邦訳して掲載。 |
3 |
民間雑誌 |
明治07年02月 (1874) |
慶応義塾出版社 |
福沢諭吉が中心となって創刊された啓蒙雑誌。不定期刊で翌年6月まで12冊を発行。 |
4 |
明六雑誌 |
明治07年03月 (1874) |
明六社 |
啓蒙雑誌。明治6年に西村茂樹、森有礼、加藤弘之、津田真道、西周らによって作られた明六社の機関誌。 |
5 |
会館雑誌 |
明治08年10月 (1875) |
華族会館 |
華族会館の会誌。天皇が臨幸した際の勅論や臨幸謁見図、天皇議事記、華族会館発起人などを掲載。 |
6 |
同人社文学雑誌 |
明治09年07月08日(1876) |
同人社 |
明治初期の啓蒙家である中村正直が作った家塾である同人社から発行された総合的啓蒙雑誌。 |
7 |
穎才新誌 |
明治10年03月10日(1877) |
製紙分社 |
投書雑誌。小学生の作文教育を充実させるために創刊。後に教員、中学生、師範学校生なども対象に。 |
8 |
団団珍聞 |
明治10年03月14日(1877) |
団団社 |
週刊の滑稽諷刺雑誌。誌名の「団団珍聞」の「団団(まるまる)」は匿名を意味する「○○」に由来。 |
9 |
芳譚雑誌 |
明治11年07月01日(1878) |
愛善社 |
家庭常備薬「宝丹」の本舗がスポンサーのPR誌。後に続き物小説を掲載し文芸誌色が強くなる。 |
10 |
驥尾団子 |
明治11年10月09日(1878) |
団団社 |
「団団珍聞」の附録(小説欄)を拡大、独立させて創刊した大衆雑誌。川柳、狂歌、都々逸なども掲載。 |
11 |
東京経済雑誌 |
明治12年01月29日(1879) |
経済雑誌社 |
歴史、経済学者の田口卯吉が創刊した総合経済雑誌。自由主義経済を標榜し、経済の興隆に寄与した。 |
12 |
養生雑誌 |
明治13年09月20日(1880) |
[養健舎] |
健康雑誌。外国の文献の抄訳で健康的な入浴法、酒、煙草の害について掲載し健康の大切さを説く。 |
13 |
六合雑誌 |
明治13年10月11日(1880) |
東京青年会雑誌局 |
キリスト教青年会の機関誌でキリスト教主義の総合雑誌。誌名の「六合」は「コスモス」の漢語訳。 |
14 |
面白奇聞 話のたね |
明治14年03月05日(1881) |
万字堂 |
滑稽雑誌。「稟告」でさまざまな話を寄せてもらい掲載すると述べる。面白可笑しい話や川柳を掲載。 |
15 |
東洋学芸雑誌 |
明治14年10月10日(1881) |
東洋学芸社 |
総合学術雑誌。科学についての高度な啓蒙雑誌をめざした。一時「学芸」と改題、昭和5年まで発行。 |
16 |
政理叢談 |
明治15年02月20日(1882) |
仏学塾出版局 |
中江兆民が主幹となって発行された啓蒙雑誌。欧米思想を紹介し、7号からは「欧米政理叢談」と改題。 |
17 |
釈門哲学叢誌 |
明治18年01月20日(1885) |
鴻盟社 |
「仏法の意旨を顕はし学者の解会を助くる」仏教雑誌。論叢、史談、雑記、詞藻、問案などを掲載。 |
18 |
中央学術雑誌 |
明治18年03月10日(1885) |
団団社支店 |
東京専門学校(後の早稲田大学)系の総合学術雑誌。高田早苗、天野為之、小野梓、坪内逍遥らが寄稿。 |
19 |
大日本医事全誌 |
明治18年05月25日(1885) |
大日本医事全誌社 |
医学雑誌。医学に関する諸誌から記事を選んで抄録。官令、医事、衛生などの記事で構成。 |
20 |
女学雑誌 |
明治18年07月20日(1885) |
万春堂 |
女性雑誌。西欧化にも、日本的保守化にも偏さず中道的な立場をとる。啓蒙的要素が強い。 |
21 |
哲学会雑誌 |
明治20年02月05日(1887) |
哲学書院 |
井上円了、井上哲次郎、有賀長雄、三宅雄二郎らが起こした哲学会の機関誌。後に「哲学雑誌」と改題。 |
22 |
国民之友 |
明治20年02月15日(1887) |
民友社 |
徳富蘇峰によって創刊された総合雑誌。誌名は蘇峰愛読の米週刊誌「The Nation」より。 |
23 |
以良都女 |
明治20年07月09日(1887) |
成美社 |
女性啓蒙雑誌。婦人改良論、言文一致の普及が特徴。後に文芸雑誌、更には投書雑誌化する。 |
24 |
反省会雑誌 |
明治20年08月 (1887) |
反省会本部 |
宗教雑誌。京都西本願寺の学生有志が仏教界の堕落腐敗に反発し創刊した。後に「中央公論」と改題。 |
25 |
出版月評 |
明治20年08月25日(1887) |
月評社 |
書評雑誌。著述社会の進歩と購読者の便益を計る。批評、論説、雑録、新刊書目、広告の欄を設ける。 |
26 |
国民之友 |
明治20年11月 (1887) |
精文堂 |
この年の2月に民友社から発行された「国民之友」のダイジェスト版。1~9号の主要記事を掲載。 |
27 |
日本人 |
明治21年04月03日(1888) |
政教社 |
思想・政治雑誌。神武天皇祭に創刊され、国粋主義の立場に立つ。後に「日本及日本人」に改題。 |
28 |
日本之時事 |
明治21年04月25日(1888) |
博文館 |
政治雑誌。時事、時評、史伝などを掲載。後に「日本之商人」「日本之殖産」と合併し「富国」となる。 |
29 |
君子と淑女 |
明治21年10月01日(1888) |
ゆう々社 |
「ゆう々氏所説」中に「実力と鋭気とを養ひ」とあり、人生論雑誌といった趣。中村正直が寄稿。 |
30 |
人民 |
明治21年11月20日(1888) |
日本書籍会社 |
政治雑誌。特別寄書家に犬養毅、田口卯吉の名がある。勝海舟、後藤象三郎が祝辞を送る。 |
31 |
風俗画報 |
明治22年02月10日(1889) |
東陽堂 |
わが国で初めて「画報」という言葉を誌名に用いたグラフ雑誌。最初は石版画、後に写真版を用いる。 |
32 |
愛民 |
明治22年04月10日(1889) |
愛民社 |
長野県で発行された政治雑誌。民衆の立場に立って、民衆を救うための記事を掲載。後藤象二郎が祝辞。 |
33 |
雅楽多 |
明治22年11月20日(1889) |
咄珍社 |
文芸雑誌。「一種雅俗折衷的風流の拡充を目的」に創刊。「美術文学将来の発達」を図ると述べる。 |
34 |
ゆにてりあん |
明治23年03月01日(1890) |
惟一社 |
キリスト教のプロテスタントの一派、ユニテリアン教の宗教雑誌。寄書に福沢諭吉、杉浦重剛など。 |
35 |
日本評論 |
明治23年03月08日(1890) |
日本評論社 |
キリスト教の立場に立つ総合雑誌。主筆・植村正久。読者をキリスト教徒以外にも求め幅広い内容の編集。 |
36 |
芙蓉 |
明治23年05月21日(1890) |
芙蓉会 |
廃娼運動に反対する遊郭経営者の集まり「芙蓉会」の機関誌。読者は芸者、娼妓など。総ルビ雑誌。 |
37 |
東洋奇術新報 |
明治23年07月15日(1890) |
[東洋社] |
実用技術と奇術の雑誌。手品の他、医学、美容、農業・工業技術、染色、日光写真などの記事を掲載。 |
38 |
日本楽曲会誌 |
明治23年09月 (1890) |
日本楽曲会 |
音楽雑誌。雅楽、能楽、神楽、琴曲、長唄囃子など邦楽についての知識を与える、日本楽曲会の機関誌。 |
39 |
国民小説 |
明治23年10月30日(1890) |
民友社 |
文芸雑誌。幸田露伴、森鴎外、饗場篁村、山田美妙、依田学海、尾崎紅葉などの小説10編を収録。 |
40 |
活世界 |
明治23年12月23日(1890) |
活世界社 |
政治雑誌。「悉く天下の活勢」を論じ、「政界の活機に係る識見文章」を記すると述べる。 |
41 |
幼年雑誌 |
明治24年01月03日(1891) |
博文館 |
児童雑誌。誌名の上に「尋常小学」と記し、小学生が読者対象。総ルビ雑誌で挿絵が多用されている。 |
42 |
花乃園生 |
明治24年02月28日(1891) |
仏教花園婦人会本部 |
婦人向けの仏教雑誌。「我国の姉妹をして悉く破顔微笑の妙道を知らさしめ正法に帰せしめん」と述べる。 |
43 |
生徒世界 |
明治24年07月30日(1891) |
学生館 |
小学生が読者対象の児童雑誌。総ルビ雑誌で挿絵も入りカラーの口絵もある。読者投稿も掲載。 |
44 |
女鑑 |
明治24年08月08日(1891) |
国光社 |
婦人雑誌。家庭における女子の知育と徳育を啓蒙する「女大学」主義を標榜する。総ルビ雑誌。 |
45 |
活 |
明治24年09月15日(1891) |
活眼社 |
総合雑誌。文学から学術まで幅広い問題を扱う。青木蘇峯の論文や時事寓評、学事研究などの記事を掲載。 |
46 |
明治豪傑譚 |
明治24年10月22日(1891) |
東京堂 |
人物論雑誌。明治の豪傑と目される人物をエピソードによって紹介。創刊号では120の話題を掲載。 |
47 |
日本赤十字 |
明治24年12月29日(1891) |
経世新報社 |
日本赤十字社の社旨(活動)を広報する雑誌。戦争と赤十字的事業、出張看護婦、赤十字病院などを掲載。 |
48 |
尚志会雑誌 |
明治25年01月13日(1892) |
尚志会本部 |
愛国の義心や地方自治の実効を謳う尚志会の機関誌。滋賀県での発行で地方発の評論誌の役目も果たした。 |
49 |
家庭雑誌 |
明治25年09月15日(1892) |
家庭雑誌社 |
家庭婦人雑誌。家庭を改革し、新婦人を扶けて健全なる新国民を育てる。主筆・徳富蘇峰。 |
50 |
文章 |
明治25年11月10日(1892) |
芙蓉閣 |
文芸雑誌。文章の書き方を教え、解説、研究をする雑誌。論説、講話、剖析、訳文、文人伝などで構成。 |
51 |
浪花文学 |
明治26年02月23日(1893) |
図書出版株式会社 |
文芸雑誌。「なにはがた」という題名を改めた浪花文学会の機関誌。堺利彦(枯川)が寄稿。 |
52 |
文明雑誌 |
明治26年03月03日(1893) |
文明雑誌社 |
宮武外骨編輯発行の雑誌。「心理雑誌」「頓智雑誌」「美妙雑誌」「道徳雑誌」の4コーナーで構成。 |
53 |
痘医月報 |
明治26年04月10日(1893) |
痘医月報社 |
保険衛生思想を啓蒙する医学雑誌で、天然痘を予防するための種痘や全国の患者の発生の記録で構成。 |
54 |
詞藻園 |
明治26年12月26日(1893) |
詞藻園会 |
少年を対象にした教育雑誌。論叢、学園、藻繍、遊苑、玉華、詞林で構成。図入り記事を多数掲載。 |
55 |
三百諸侯 |
明治27年03月21日(1894) |
博文館 |
歴史雑誌。大名や諸藩の事情を藩主の逸話や事件を中心に各藩ごとに記載している。ルビ多し。 |
56 |
日清戦争実記 |
明治27年08月30日(1894) |
博文館 |
日清戦争の戦況を報道する戦争報道雑誌。写真銅版を採用。人物の写真を巻頭に集め、戦局地図を添える。 |
57 |
日本道徳叢誌 |
明治27年11月30日(1894) |
日本道徳会 |
「勅詔ヲ精神トシ行儀ハ敬神忠義孝行ヲ主眼トス」を要旨とする日本道徳会発行の倫理、道徳雑誌。 |
58 |
少年世界 |
明治28年01月01日(1895) |
博文館 |
少年雑誌。主筆・巖谷小波。「幼年雑誌」「日本之少年」などを統合して創刊。総ルビで挿絵多し。 |
59 |
太陽 |
明治28年01月05日(1895) |
博文館 |
明治の雑誌王国・博文館が「日本之時事」「日本大家論集」などの既刊雑誌を統合して創刊した総合雑誌。 |
60 |
少年文集 |
明治28年07月08日(1895) |
博文館 |
「明治秀才千人文集」を改題して創刊。「少年世界」などで募集した懸賞課題作文の応募作を掲載。 |
61 |
名家談叢 |
明治28年09月20日(1895) |
談叢社 |
歴史雑誌。速記術を利用して、名家の奇談、学説、芸話などを記録。栗本鋤雲、饗場篁村らが登場。 |
62 |
東洋経済新報 |
明治28年11月15日(1895) |
東洋経済新報社 |
後の立憲民政党総裁・町田忠治によって創刊された経済雑誌。現在は「週刊東洋経済」と改称。 |
63 |
世界之日本 |
明治29年07月25日(1896) |
開拓社 |
総合時事雑誌。竹越与三郎主筆。日本、東洋主義に偏らず、国際的視野を国民に与えるいう意図での創刊。 |
64 |
新小説 |
明治29年07月27日(1896) |
春陽堂 |
文芸雑誌。明治22~23年にも同名誌が発行されており第2期創刊号にあたる。昭和2年まで発行。 |
65 |
人情世界 |
明治29年07月28日(1896) |
日本館本部 |
娯楽読物・講談雑誌。「浮世の写真人情世界」がキャッチフレーズ。人気雑誌で類似誌が続出した。 |
66 |
大倭心 |
明治29年09月10日(1896) |
女教社 |
婦人雑誌。世の識者と共に女子問題を究め、女子の知徳を奨めると予告。大町桂月、泉鏡花寄稿。 |
67 |
骨董雑誌 |
明治29年11月20日(1896) |
骨董雑誌社 |
骨董品の雑誌。書画、古銭、武器、文具、袋物、盆栽、盆石、図書など様々な骨董品を絵入りで紹介。 |
68 |
學の燈 |
明治30年03月15日(1897) |
丸善株式会社書店 |
丸善のPR誌として創刊された書籍紹介誌。後に「學燈」、更に「學鐙」と改題し現在も刊行中。 |
69 |
俳諧正風倶楽部 |
明治30年05月05日(1897) |
俳諧正風倶楽部 |
松尾芭蕉の俳諧精神を受け継ぎ、俳諧の研究を深める俳諧正風倶楽部の機関誌で俳句と文芸の雑誌。 |
70 |
労働世界 |
明治30年12月01日(1897) |
労働新聞社 |
労働組合運動の機関紙として創刊。後に「社会主義」と改題、社会主義運動の機関紙となる。片山潜主宰。 |
71 |
文章 |
明治31年01月25日(1898) |
益友社 |
文芸雑誌。文話、文疵、史伝、訳文、文材などの項から成る。文章のあり方を論ずる。 |
72 |
外交時報 |
明治31年02月11日(1898) |
外交時報社 |
政治・外交・外報雑誌。外国の条文を英文で掲載した「公文」の他、外交事件の真相、国際法などで構成。 |
73 |
韻文学 |
明治31年03月05日(1898) |
鼓攻吟社 |
詩歌を中心とした文芸雑誌。池田残月、大町桂月、佐佐木信綱、高浜虚子、正岡子規などが寄稿。 |
74 |
審農雑誌 |
明治31年04月18日(1898) |
審農雑誌社 |
埼玉県の審農園(種苗発売所)で発行された農業雑誌。学者の論説、農家の経験を採録すると述べる。 |
75 |
東京独立雑誌 |
明治31年06月10日(1898) |
東京独立雑誌社 |
内村鑑三主筆の評論雑誌。初言、英文欄、政壇、学壇、史壇、実験録、科学短編、俗事録で構成。 |
76 |
世事画報 |
明治31年07月13日(1898) |
温古堂 |
各地の風俗を集めた民俗学的な雑誌。人事、飲食、服飾、言語、声曲、遊戯、医学など多彩な内容。 |
77 |
農事雑報 |
明治31年07月14日(1898) |
農事雑報社 |
農業雑誌。「不偏不党独立独歩の農業機関雑誌」と謳い、多様な側面から農業の問題を追求している。 |
78 |
中学世界 |
明治31年09月10日(1898) |
博文館 |
「少年文集」と「外国語雑誌」を併合して創刊した投稿雑誌。受験雑誌。教科の記事と読物を掲載。 |
79 |
日本美術 |
明治31年10月23日(1898) |
日本美術院 |
美術雑誌。日本美術院の会誌。横山大観らの作品を写真銅版で掲載。作品の解説や日本美術院の報告も。 |
80 |
軍事彙報 |
明治31年12月15日(1898) |
軍事彙報社 |
軍事雑誌。外国の将官による兵器・戦略の説明、軍の演習や予算、戦艦・野戦砲の図版などを掲載。 |
81 |
懸賞雑誌 |
明治32年01月01日(1899) |
東京懸賞堂本店 |
娯楽読物雑誌。投稿雑誌。表紙に「一字一句皆是大懸賞」「毎号空前絶後之大懸賞」と謳う。 |
82 |
児童界 |
明治32年01月01日(1899) |
研玉社 |
児童少年雑誌。表紙に「父兄教師之好伴侶」「小学生徒之良師友」と謳う。児童の作文以外は総ルビ。 |
83 |
中央公論 |
明治32年01月15日(1899) |
反省社 |
明治20年創刊の「反省会雑誌」より改題し総合雑誌へと発展した。大正3年には社名も中央公論社に。 |
84 |
史学界 |
明治32年02月26日(1899) |
冨山房 |
歴史雑誌。「中等教育の学生諸君及世上一般の読史家諸君の唯一無二の好伴侶」と謳う。 |
85 |
新詩綜 |
明治32年04月05日(1899) |
三李堂 |
漢詩を中心とした文芸雑誌。政治家から文学者まで幅広い執筆者。漢詩の解説を行った記事もある。 |
86 |
流行 |
明治32年09月15日(1899) |
流行社 |
ファッション雑誌。福地桜痴が「流行の事物を示すと倶にまた流行の先鋒たる」を主眼とすると述べる。 |
87 |
古今文学 |
明治33年02月03日(1900) |
古今文学会 |
文芸雑誌。古今文学会は「国語国文を研究し古今を折衷して明治文学を大成する」ことを目的とする。 |
88 |
地理と歴史 |
明治33年03月16日(1900) |
地理歴史学会 |
地理・歴史雑誌。論説、教授法などのほか、雑誌や新聞に載った歴史と地理の記事の一覧も掲載。 |
89 |
妖怪学雑誌 |
明治33年04月10日(1900) |
妖怪学雑誌社 |
妖怪研究会長・井上円了編輯発行の妖怪雑誌。オカルト雑誌。論説、雑録、雑報、講義で構成。 |
90 |
文星 |
明治33年05月10日(1900) |
四海堂 |
投稿雑誌。社会・学界、詩学・美学、時流文芸などを募集。投稿作品には文末に寸評を付して掲載。 |
91 |
新仏教 |
明治33年07月01日(1900) |
仏教清徒同志会 |
仏教評論雑誌。英国のピューリタンにならって創立された仏教清徒同志会(後に新仏教同志会)の機関誌。 |
92 |
東洋戦争実記 |
明治33年07月05日(1900) |
博文館 |
戦争・軍事雑誌。清国の義和団事件を報じるための創刊。現地に資料収集に行き、写真師も派遣された。 |
93 |
女学世界 |
明治34年01月05日(1901) |
博文館 |
婦人雑誌。知、徳、情をあわせ持つ家庭婦人の育成をめざした教育雑誌。大町桂月、下田歌子らが寄稿。 |
94 |
をんな |
明治34年01月31日(1901) |
大日本女学会 |
婦人雑誌。明治28年に女性向けの通信教育を始めた大日本女学会の機関誌。津田梅子らが寄稿。 |
95 |
花月世界 |
明治34年04月15日(1901) |
花月社 |
文芸と花柳界の雑誌。美人芸妓や歌舞伎役者の紹介、小説、講談、都踊や吉原の統計などを掲載。 |
96 |
文芸界 |
明治35年03月15日(1902) |
金港堂書籍株式会社 |
文芸雑誌。編輯主任・佐々醒雪。坪内逍遥、森鴎外、泉鏡花、与謝野鉄幹、与謝野晶子らが寄稿。 |
97 |
少女界 |
明治35年04月11日(1902) |
金港堂書籍株式会社 |
わが国初の少女専門雑誌。下田歌子、大和田建樹、山田美妙、福田琴月らが寄稿。鏑木清方らの画も。 |
98 |
婦人界 |
明治35年07月01日(1902) |
金港堂書籍株式会社 |
婦人雑誌。執筆者には西園寺公望、大隈重信、鳩山春子、羽仁もと子、棚橋絢子らの名が見られる。 |
99 |
蜻蛉洲 |
明治35年12月28日(1902) |
万象館 |
総合雑誌。「発刊の辞」で「二十世紀の新天地に、新趣味、新理想を鼓吹くせんとす」と謳う。 |
100 |
独立評論 |
明治36年01月01日(1903) |
独立評論社 |
総合雑誌。山地愛山主筆。徳富蘇峰と袂を別った愛山が「国民之友」を継ぐ雑誌として創刊した。 |
101 |
卯杖 |
明治36年01月25日(1903) |
秋声会出版部 |
俳句雑誌。秋声会の機関誌。川村烏黒、森無黄、伊藤松宇、戸川残花、川村黄雨、角田竹冷らが寄稿。 |
102 |
東洋画報 |
明治36年03月10日(1903) |
敬業社 |
総合グラフ誌。内国勧業博覧会、世界の美人などの絵と写真と、音楽界、劇壇などの読物で構成。 |
103 |
家庭の友 |
明治36年04月03日(1903) |
内外出版協会 |
家庭雑誌。羽仁吉一・もと子夫妻が編集にあたる。「婦人之友」に継承され現在も刊行中。 |
104 |
大日本消防協会雑誌 |
明治36年07月30日(1903) |
大日本消防協会 |
高島鞆之助子爵が会頭の大日本消防協会の機関誌。消防の種類及組織、火災予防などの記事を掲載。 |
105 |
平民新聞 |
明治36年11月15日(1903) |
平民社 |
「万朝報」から退社した幸徳秋水、堺利彦が平民社を設立して創刊した社会主義運動機関紙。 |
106 |
日露戦争実記 |
明治37年02月18日(1904) |
育英舎 |
戦争報道雑誌。戦争の起因から露国の国情や戦備の記事、戦争の推移をまとめた日誌などで構成。 |
107 |
戦時画報 |
明治37年02月21日(1904) |
近事画報社 |
戦争グラフ雑誌。日露戦争の戦場に画家や写真家を派遣して報道することを目的に絵画、読物で構成。 |
108 |
手紙雑誌 |
明治37年03月26日(1904) |
有楽社 |
文芸趣味雑誌。古今東西の有名人や日露戦争兵士などの手紙を紹介。「手紙小説」のジャンルを開拓。 |
109 |
心光 |
明治37年05月28日(1904) |
真宗東京中学制心会智育部 |
本願寺が末寺の子弟と有志者に仏教の典籍と普通学を教授する私立東京中学の制心会知育部の機関誌。 |
110 |
ハガキ文学 |
明治37年10月01日(1904) |
日本葉書会 |
文芸趣味雑誌。「端書の図案及短文文学を研究推敲する」日本葉書会の機関誌。絵葉書の紹介も。 |
111 |
暁声 |
明治37年11月15日(1904) |
暁声雑誌社 |
君島東陽編輯の評論雑誌。「国家的思想の涵養」「新世紀活動の源泉」「軍国民理想の研究」を目指す。 |
112 |
女子文壇 |
明治38年01月01日(1905) |
女子文壇社 |
文芸、投稿雑誌。「我が武国の武を輝かさんには、女子の文芸を奨励するより急なるはあらじ」と述べる。 |
113 |
東京パック |
明治38年04月15日(1905) |
有楽社 |
北沢楽天が主宰した漫画雑誌。全ページ4色刷りの大判で、漫画による政治外交の諷刺をめざした。 |
114 |
無我の愛 |
明治38年06月10日(1905) |
無我苑 |
他力主義利他主義を理想に掲げる宗教雑誌。「我の世界を亡ぼして、無我の愛の世界を建設せん」と謳う。 |
115 |
婦人画報 |
明治38年07月03日(1905) |
近事画報社 |
国木田独歩編輯の婦人雑誌。グラフ雑誌。画報と読物で構成。婦人画報社から現在も発行されている。 |
116 |
新紀元 |
明治38年11月10日(1905) |
新紀元社 |
宗教・思想雑誌。平民社解散後、木下尚江の提唱で創刊したキリスト教社会主義運動の機関誌。 |
117 |
婦人世界 |
明治39年01月03日(1906) |
実業之日本社 |
婦人雑誌。日々の家庭生活に役立つ育児や料理などの家事の記事を中心に、文芸の教養性を併せ持つ。 |
118 |
実業画報 |
明治39年02月15日(1906) |
近事画報社 |
実業雑誌。経済雑誌。日本及び世界各国の農商工業の最新の実状を紹介するグラフ雑誌。 |
119 |
文章世界 |
明治39年03月15日(1906) |
博文館 |
文芸、投書雑誌。作文の要訣を説き示し、師友となることが目的。文章の書き方、投稿作品と短評で構成。 |
120 |
遊楽雑誌 |
明治39年03月20日(1906) |
近事画報社 |
スポーツ、レジャー雑誌。大学野球、歌留多、釣、ラグビー、弓術、音楽、能など多彩な内容。 |
121 |
探検世界 |
明治39年05月15日(1906) |
成功雑誌社 |
探検冒険雑誌。「国民の島国的根性を打破して、其脳中の探検的思想を詰込む事是のみ」と述べる。 |
122 |
大阪パック |
明治39年11月03日(1906) |
大阪パック社 |
大阪で発行された漫画雑誌。諷刺雑誌だが、歌舞伎俳優や落語家などを紹介した記事などの読物も。 |
123 |
家庭文芸 |
明治40年01月01日(1907) |
金港堂書籍株式会社 |
文芸雑誌。「文芸界」を改題して創刊。広津柳浪、小山内薫、上田敏、馬場孤蝶、上田万年らが寄稿。 |
124 |
青年 |
明治40年01月01日(1907) |
青年社 |
青年・学生雑誌。人生における青年時代の重要さを説く。泉鏡花、徳田秋声、巖谷小波らが寄稿。 |
125 |
健全 |
明治40年02月11日(1907) |
内外出版協会 |
人生論雑誌風の青年雑誌。「中学文林」を改題。偉人の訓話や投書文を掲載。波多野精一などが寄稿。 |
126 |
滑稽界 |
明治40年08月22日(1907) |
楽天社 |
風俗諷刺雑誌。「江戸児特有の皮肉と滑稽を主眼とする」編集方針。滑稽文と挿絵で構成。 |
127 |
日本写真会会報 |
明治40年10月31日(1907) |
日本写真会 |
日本写真会の機関誌で写真技術の研究雑誌。巻頭に凹版の写真を掲載。天然色写真についての講義も。 |
128 |
冒険世界 |
明治41年01月01日(1908) |
博文館 |
文芸雑誌。主筆・押川春浪。冒険小説、探検実譚、冒険的成功談、旅行記、珍談奇談、運動などを掲載。 |
129 |
江湖 |
明治41年03月20日(1908) |
江湖社 |
総合雑誌。執筆者は大隈重信、尾崎行雄、犬養毅、三宅雪嶺、坪井正五郎、島村抱月、笹川臨風など。 |
130 |
煤烟 |
明治42年07月01日(1909) |
煤烟発行所 |
現代主義的俳句雑誌。個人雑誌的な編集で単行本を出版するつもりだったものを雑誌にしたもの。 |
131 |
此花 |
明治43年01月01日(1910) |
雅俗文庫 |
宮武外骨編輯発行の浮世絵研究雑誌。和綴じで総ルビ。巻中には多色刷りの浮世絵も掲載。 |
132 |
流行の流行 |
明治43年01月25日(1910) |
東京流行社 |
流行雑誌。風俗雑誌。ファッションだけでなく、玩具、文芸、流行唄、活動写真、演芸なども掲載。 |
133 |
雄弁 |
明治43年02月01日(1910) |
大日本図書株式会社 |
弁論、総合雑誌。野間清治が東京帝国大学法科大学緑会弁論部の協力で組織した大日本雄弁会の編集。 |
134 |
婦女界 |
明治43年03月01日(1910) |
同文館 |
良妻賢母主義の婦人雑誌。「婦女諸姉に対して最も健全且つ多趣味なる読物を提供せん」と謳う。 |
135 |
光 |
明治43年03月20日(1910) |
写友会事務所 |
大阪で発行された写真雑誌。写真同好会の写友会の作品を発表するための機関誌。撮影法の指導も。 |
136 |
芸文 |
明治43年04月01日(1910) |
開成館出版部 |
文芸、哲学雑誌。「哲学史学文学の進歩及び普及を図るを目的」とする京都文学会の機関誌。 |
137 |
東洋時論 |
明治43年05月01日(1910) |
東洋経済新報社 |
評論雑誌。社会批評雑誌。就職難や不良少年などの記事を載せ、不景気と懐疑と虚無の世相を伝える。 |
138 |
学生 |
明治43年05月05日(1910) |
冨山房 |
中学生向けの学習雑誌。科学、歴史、文学、学習法、中学生活などの記事を掲載。主筆・大町桂月。 |
139 |
漢学 |
明治43年05月05日(1910) |
育英舎 |
中国研究雑誌。東亜学術研究会の機関誌。中国が中心だが、東亜諸国の文化についての研究もめざした。 |
140 |
早稲田講演 |
明治43年05月26日(1910) |
早稲田大学出版部 |
早稲田大学の評論、講演雑誌。早大で行った坪内逍遥の講演録や早大野球部のハワイ遠征などを掲載。 |
141 |
日曜画報 |
明治44年01月01日(1911) |
博文館 |
風俗雑誌。娯楽雑誌。週刊発行のグラフ雑誌。写真記事の他に諷刺文、政局、政治家論などを掲載。 |
142 |
新日本 |
明治44年04月03日(1911) |
冨山房 |
総合雑誌。主宰・大隈重信。渋沢栄一、美濃部達吉、島村抱月、坪内逍遥、幸田露伴などが寄稿。 |
143 |
層雲 |
明治44年04月20日(1911) |
層雲社 |
文芸雑誌。俳句雑誌。荻原井泉水編輯発行。「俳壇を文壇に紹介し文壇を俳壇に紹介せん」と述べる。 |
144 |
青鞜 |
明治44年09月01日(1911) |
青鞜社 |
平塚らいてうにより創刊された女流文芸雑誌。「元始女性は太陽であった」という発刊宣言は有名。 |
145 |
講談倶楽部 |
明治44年11月05日(1911) |
講談社 |
大衆娯楽雑誌。講談、落語の速記原稿を掲載。後には新講談、新落語を掲載し大衆文芸の先駆となった。 |
146 |
淑女かゝみ |
明治44年12月01日(1911) |
朝報社内入念舎 |
婦人雑誌。良家の令嬢や家庭を紹介。結婚を欲する男女の為めに良配を選ぶことを目的とした。 |
147 |
武侠世界 |
明治45年01月01日(1912) |
興文社 |
文芸・読物雑誌。主筆の押川春浪が長編「空中夜叉」を連載。小説、珍事怪聞、海外通信などを掲載。 |
148 |
軍事画報 |
明治45年03月10日(1912) |
兵林館 |
軍事雑誌。陸軍を中心としグラフ雑誌。陸軍の中将から中佐までが賛助員に名を連ねる。 |
149 |
有名無名 |
明治45年04月01日(1912) |
雅俗文庫 |
歴史、人物論雑誌。「古人の伝記逸事等に関する資料」を「道楽雑誌として同癖家に示さん」と述べる。 |