書誌情報
昭和30年 10月15日発行(1955) |
著作者 |
大宅壮一 |
発行者 |
車谷弘
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印刷者 |
長久保慶一
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印刷所 |
大日本印刷
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発行所 |
文藝春秋新社
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13.3cm×19.1cm、本文348頁 |
目次
第一部 中近東諸国
『千夜一夜の世界』の玄関・パキスタン
大東亜共栄圏の夢の跡
役人と乞食の町、カラチ
躍進する繊維産業
“一夫多妻”も財力
近東の小国・レバノン
国際色豊かなベイルート
革命の国・シリア
ヴェールの美人とカメラ受難
要人は殆ど軍人上がり
汚職天国・イラン
甚しい貧富の差
お役人様々の国家
砂糖をめぐる国際贈賄合戦
悪評の日本綿布
婦女売買と街頭詩人
生活文法の“コーラン”
“盗めば斬る”の原則
洪水と砂漠の国・イラク
私兵二十万の大地主
荒涼たるバビロン遺跡
野天のナイト・クラブ
新興アラブ諸国の盟主・エジプト
年三千人をのむナイル
財界を握るユダヤ人
女と料理の質量関係
戦争の強い国・トルコ
空港の雲助とキッス・コンクール
浸透るフランス文化
目も眩む金色の王宮
ユダヤ王国・イスラエル
偉大なる風貌の男たち
国営給水地下工場
宗教の問屋街・エルサレム
完全な共産主義の共同農場
第二部 ヨーロッパ諸国
インフレに悩むギリシア
汚い紙幣と靴みがき
“石の文明”アクロポリス
古代の競技場をみる
上映される排日映画
平然たる共和国・ユーゴスラビア
ヤミ屋までが国営
ここでもさかんな柔道熱
革命貴族の悲劇・ジラス事件
生き残る旧支配階級
街を埋めるカーキー一色
東洋風の農民たち
遠交近攻の実践国
欧洲の最貧国・イタリア
スピード狂のお国柄
生活水準は日本の倍
「ローマの休日」異聞
金ピカのヴァチカン王国
ナポリ、ボンベイ漫歩
地下の大密室カタコンブ
アメリカ援助の労働者アパート
人口一万五千の独立国・サンマリノ
賽銭が国の財源
共産主義のお寺
一日で充分のヴェニス
絵葉書の国・スイス
国際列車の花カード
四十万の平服常備軍
天理教の国際版MRA本部
贅沢させるのがMRA式“洗脳”
新しいヴァチカン・国連本部
計画的復興を進めるドイツ(一)
長屋アパートのライカ本舗
浮浪児に見る二つのドイツの悲劇
深刻な青年層の不安
うまい対ソ政策のフィンランド
お伽噺の森の国
勤勉できれい好きの国民
微妙な便宜的親ソ主義
ミルクのみ百姓とスポーツの英雄
北欧の中立国・スエーデン
二つの世界の公平なアンパイア
素晴らしい農業国・デンマルク
三億ドルで買われた処女国家
スイス以上のホテル難
夜空に輝くイルミネーション
日本趣味のデンマルク土産
計画的復興を進めるドイツ(二)
国中が楽しむ全裸運動
ラインのほとりは交通機関の博覧会
情ない“ボンション族”
日本以上のアプレ現象
戦禍生々しいボン大学
中産階級の国・オランダ
色彩豊かなオランダ家屋
貧富の差がない“自転車階級”
気楽なユリアナ女王
学ぶべきその国策
霧の国・イギリス
対ソより悪い対日感情
後味の悪いロンドン塔
有料イスで日向ぼっこ
ガス灯のビル街
“文化人”憧れのフランス
困った連中“パリ病患者”
柔道罷り通る
高い物価と社会保障
パリの宵街あれこれ
独裁者の国・スペイン
ヨーロッパの中国
古城トレドの風物詩
分裂の兆みせるフランコ政権
各地で盛んに反英デモ
いたる所にブドウ酒とカルメン
第三勢力への野心
東京都の四分の一の共和国・アンドラ
仏・西両国が共同管理
ブラジルの故里・ポルトガル
第二大戦で儲けた新市街
物議をかもすゴア問題
偉大なサラザール博士
最後の王城にて
風流譚的民族
市内のケーブルカー
第三部 アフリカ大陸
物情騒然たる北アフリカ
テロの世界的本場・カサブランカ
宥和策に必死のフランス
外人部隊に米軍進出
サービスの悪い国策会社
新大陸への足がかり・西アフリカ
黒人の街・ダカール
親日家のインテリ黒人
大洋越えて南米へ
あとがき