大宅壮一選集 ⑦マス・コミ

書誌情報

昭和34年  8月25日発行(1959)
著作者 大宅壮一
発行者 古田晁
印刷者 草刈親雄
印刷所 中央精版
発行所 筑摩書房
13.8cm×19.4cm(ハードカバー)、本文292頁

 
目次

“一億総白痴化”命名始末記
  刺激の“唯量主義”
  レッテルは自分で歩く
  大衆はマス・コミに復讐する

チャネル文化

マス・コミとテレビと政治家

テレビ王を狙う男たち
  午後のマス・コミから午前のマス・コミへ
  TV植民地競争
  テレビの独走男・正力松太郎
  カラー・テレビの猛襲
  毅然たる幕府・ラジオ東京
  雑居家族の日本教育テレビ
  三人の船長と一人の運転士
  資本家陣営期待のエース・水野成夫
  要心深い織田信長
  大阪の陣に激突する朝日・毎日
  電波の離婚・乱婚時代

“一億総評論家”時代 養われてきた批判精神

転換期に立つ民間放送

アナウンサー論
 一
 二

耳学問

マス・コミの暴力

マス・コミの魔性

硫黄島報道の問題 ジャーナリズムの空転

常軌逸した機動演習

雑誌と読書
  月刊雑誌は独自の機能をもたねばならぬ転換期
  流行から遅れた雑誌は容色衰えた美人女優と同じ
  雑文や“軽評論”の類が実は大きな影響を与えるものだ

知識の敗退 相つぐ総合雑誌の廃刊に思う

別冊・増刊ブーム 雑誌の看板や信用の乱用は迷惑

“ジャン殺”と“ジャー殺”

読書も人生の縮図

“全集”氾濫の背景

旗艦“三笠”につづくもの 日本出版界、四つのガン
  脆弱な基盤と投機性
  金融出版と破産成金

社史流行

発禁物語
  バツバツチョンチョン時代
  裸者と夫人
  漫画より現場

文化陪審官 「出版物風紀委員会」の解散
  一
  二
  三
  四

如何に出版風紀を処理すべきか

インチキ広告裏表
  遊郭の張店写真と選挙演説
  “提灯”の元祖平賀源内
  人間の盲点をつくのが宣伝のコツ

放送と宣伝 ラジオ・テレビをより強力な媒体とするために
  こういう要素が広告ブームをつくった
  広告効果をもっと強力にするために

広告禍

漫画の二科会進出

漫画ブームとパチンコ

子供はマンガで溺死する
  子供の文化はオヤツばかり
  軍拡のような別冊競争
  肉体がモノいう編集者
  双生児のホープ“赤鬼”“青鬼”
  漫画界の“阪僑”手塚治虫
  “新人”という名の“少年工”
  ブームに乗った武内“鈴之助”
  盲点はここだけではない

マンガ三代とびある記 朝日新聞を通じて見た日本漫画史
  そびえたつ“一平漫画”
  漫画で発行停止さる
  漱石も認めた文才
  「只野凡児」の誕生
  “フクチャン”もの登場

流行語五十年史
  明治時代
  大正時代
  昭和時代

ネオ・ジヤーナリスト列伝
  輩出した戦後派文筆人
  辻政信と高木惣吉
  外務畑の出身者
  名門出のお歴々
  大学教授のグループ

出版界五人男
  佐佐木茂索
  佐藤義夫
  岩波雄二郎
  野間省一
  島中鵬二

水野成夫
  企業家にして文化人
  財界の処女地“放送”
  大泥棒か博奕うちか
  インテリ革命ごっこ
  共産党への道
  獄中転向第一号
  古新聞と陸軍と
  広い交友半径
  学閥の最大限利用

阿部真之助論
  善良な毒舌家
  日本一の恐妻家
  インテリ忠治

下中弥三郎論
  アジア主義者でアナーキスト
  ステキズムのモデル
  ワクからハミ出た人物
  ベストセラー『や此は便利だ』
  “世界”か然らずんば“大”
  抜き難き政界への野心
  ゴビの沙漠に築く殿堂
  “偉大な日本”への郷愁

『平凡』の廃刊と大衆雑誌の将来

婦人雑誌の出版革命
  一
  二
  三
  四

講談社ヂャーナリズムに挑戦する
  一
  二
  三
  四
  五
  六

現代出版資本家総評
  一、景気好転と出版界
  二、野間清治と佐藤義亮
  三、山本実彦と島中雄作
  四、岩波茂雄と長谷川巳之吉

文壇とヂャーナリズムの交流
  一
  二
  三

“有閑”ヂャーナリスト論 ヂャーナリスト列伝
  一
  二
  三

浮ぶ人沈む人 ヂャーナリズム戦線ルポルタージュ
  一
  二
  三
  四
  五
  六

現代ヂャーナリズム鳥瞰図
  一 最近ヂャーナリズムの動向
  二 新聞ヂャーナリズム
  三 雜誌ヂャーナリズム
  四 出版ヂャーナリズム

日本ヂャーナリズムの産業革命と合理化
  一 金銭主義の時代
  二 日本文壇の産業革命
  三 文壇合理化の産物
  四 「新社会派」の生産性
  五 経済的に見た日本の文学

ヂャーナリズムと匿名評論
  一 論壇潜水艇時代来る!
  二 匿名批評家の正体
  三 匿名気質の分析
  四 匿名の鑑別法

ヂャーナリズムと“非常時”
  一 実用性と局部性
  二 左翼は「歴史」に
  三 文壇の非“非常時”性
  四 特殊性の強調

ヂャーナリズムと新人
  一 人間の封切
  二 デビューと封切

ヂャーナリズムとポーズ
  一 人間性の四捨五入
  二 蜂須賀小六の論理
  三 ヂャーナリズム美容術
  四 文学的変死者

ヂャーナリズムと女流作家
  一 レヴュー・ガールと女流作家
  二 奧様と姐御
  三 装飾的作家
  四 プロレタリア派
  五 真に新しい女流作家

あとがき

選集 ⑥紀行(世界篇)

このページの先頭へ▲

公益財団法人 大宅壮一文庫

〒156-0056 東京都世田谷区八幡山3丁目10番20号
TEL:03-3303-2000