書誌情報
昭和37年 2月5日発行(1962) |
著作者 |
大宅壮一 |
発行者 |
神吉晴夫
|
印刷者 |
盛英信
|
印刷所 |
慶昌堂印刷
|
発行所 |
光文社
|
10.8cm×17.3cm、本文242頁 |
目次
まえがき
プロローグ この目で見たソ連
“結論”を用意した日本人旅行者
“保守反動”の私が好遇される
ソ連には“自由”がありすぎる
カブトをぬいだ書記長
ソ連人はどこへ行くか
1 共産主義的人間像
共産主義対民主主義
宿命的なライバル
同志ワシリの風貌
“計画”好きなソ連人
広告のないソ連の新聞
読むのはスポーツ欄だけ
“動物的忠誠心”のかたまり
“その他大勢”的共産党員
浮わ気をするソ連人
白パンとバターの時代
雷鳥的人物が多い
独裁力なき独裁制
管理職には女が多い
スターリンの功罪
アメリカとソ連の類似性
2 二億のライカ犬
サーカスの魅力は生命の危機感
赤と黒の考証
パブロフ研究所
ソ連の三“聖職”
スポイルされる芸術家
人間訓練のエサとムラ
すべて“国がかり”
人間不信の政治
科学的拷問のベテラン
徹底した“平和と友好”
上意下達の方法
スターリンの遺体は蝋人形か
神々しいガラスの棺の中に
衛星国の小型レーニン廟
蝋細工向きのスターリン
“スターリン神宮”はどうなるか
世界一主義と住宅難のつながり
子供じみているソ連人
くりかえし、くりかえし、くりかえせ!
“Mのついている火星人”
3 “保守国家”ソ連の政治と芸術
詩人の宇宙飛行士が出るだろう
詩が民衆をリードする
ソ連の英雄製造の現場
マス・コミ以前の民族詩人たち
詩はコンデンス・ミルク
スターリン少年は詩人だった
詩人族が発熱するとき
ソ連人は映画を二年に一回しか見ない
ソ連映画は冠婚葬祭の料理だ
文豪たちの博物館
有為転変がはげしい現代作家
ソ連ほど保守的空気の強い国はない
詩は“密輸チョッキ”に似ている
文学は観光資源か
4 世界は楕円である
百数十か国の旅行の収穫
衛星国のイデオロギー的距離
ソ連からはなれた国々
衛星国の優等生・チェコ
“軟派不良”のポーランド
ドナウ川の堤は男女の“サカリ場”
金で結ばれた“傍系国”
ソ連と中共の距離
中立国と中立主義国
中立主義三人男
ネールは国際的恐喝の総元締
カストロの勝利は世界史的大事件
中南米のクーデター風土病
アメリカとソ連の“メシア思想”
持ち出し帝国主義
二十世紀後半は後進国援助競争の時代
5 戦争は起こらないという私の考え方
日本人の“国際危機”の受けとりかた
全人類の破滅はゴメンだ
ベルリンは“ヨーロッパの火薬庫”か
危機感のないヨーロッパ
アメリカは“熱戦”を望んでいるか
ソ連民衆の“スターリン批判”
フルシチョフは“普通の人間”だ
“鉄のカーテン”から、“ナイロンのカーテン”へ