大宅壮一全集 別巻 大宅壮一読本

書誌情報

昭和57年  9月25日発行(1982)
 非売品
編集 大宅壮一全集編集実務委員会
発行者 佐藤康夫
印刷者 北島義俊
印刷所 大日本印刷
発行所 蒼洋社
発売元 桜楓社
13.9cm×19.6cm(ハードカバー 函入〈14.4cm×20.6cm〉)、本文260頁

 
目次

写真:題なし(昭和43年暮)
写真:一高三高弁論部連合懇親会(前列右より3人目著者,大正10年)

写真:第一期東京マスコミ塾入塾式パーティー(左より扇谷正造・草柳大蔵・著者・末永勝介,出版クラブ,昭和42年2月25日)

写真:ノンフィクション・クラブ忘年会(四谷「鳥一」・昭和40年)
写真:文春講演会(右より井上靖・中野好夫・左著者,熊本,昭和28年)
写真:三回忌(今東光,新橋第一ホテル,昭和47年)
写真:結婚式(富山「東洋軒」・昭和6年5月18日)
写真:唯一の家族旅行(大仁温泉・昭和29年)

 

Ⅰ大宅壮一の世界
  大宅ジャーナリズム五十年の奇蹟(青地晨)

 《座談会》偉大なる野次馬の盲点(浅野晃/稲村隆一/戸田謙介/三谷祥介/金子智一/末永勝介/青地晨)

    高校時代は思索型美少年
    貧しかった新婚時代
    カントが何の役に立つか!
    小作争議で応援演説
      橘徳氏の話
      楢崎勉氏の話
    大宅翻訳工場の『千夜一夜』
    ピューリタンの玉の井戦記
      狩野近雄氏の話
    白人女を御しまくれ
      渡辺武男氏の話
    恐妻会副会長の“資格”
    昼夜兼行四日間の花札
    花札で香典を取り返せ
    四十年前にできた“原稿術”
      原勝氏の話
    実戦的大宅式旅行哲学
    〈司会後記〉青地晨


Ⅱ大宅壮一への視点

  大宅壮一の生活(浅原六朗)

  大宅壮一の思想的立場(中野重治)

  裁断批評家(千葉亀雄)

  大宅壮一(加藤武雄)

  ジャーナリズムの落とし子・大宅壮一(尾崎士郎)

  浮世の姿を面白くする(河盛好蔵)

  野次馬的発言の計算違い 沖縄で問題化した大宅壮一氏の新語(藤島宇内)
    “動物的訓練”という言葉
    “差別”に対する怒り
    錯誤が生まれる条件

  毒舌家・大宅壮一の精神構造(村上兵衛)
    マスコミ大将の異名
    毒舌は「演技」だ
    その生い立ちと精神形成
    “無思想”宣言

  大宅壮一の直諫状(中山正男)

  大宅共栄圏への疑問(丸山邦男)
    むかし芦原、いま大宅?
    ノンフィクション・クラブの創世期
    “女性化”始めたタレント集団
    羊頭狗肉の中共「自費旅行」
    どこへ行った自立の精神

  大宅壮一の死 朝刊コラム三題
   1 腕白坊主
   2 マスコミ合同葬
   3 天秤棒

  お人よしで親切で もう少し生きれんかったか(花森安治)

  弔辞(川端康成)

  “エンピツ・ルネサンス”の終幕 大宅壮一氏のマスコミ生活55年の意味(草柳大蔵)
    ザ・ロンゲスト・デイ
    「原稿というのは商品だから」
    評論に影響した運動神経の鈍さ
    成長と逆比例した生家の家運
    「隔日登校主義」を主張して実践
    生涯をつらぬいた生産者の感覚
    賀川豊彦の門下に
    解毒剤だった“毒舌”
    絶好の発進燃料を後進に残す

  戦後ジャーナリズムの象徴(久野収)

  “無思想人”の難しさ 大宅壮一氏に学ぶこと(佐藤忠男)

  “今”に殉じた大宅ジャーナリズム(鈴木均)
    無神時代の天来の声
    つよい個性と人格
    目前の生き方として
    代わりに無数の大衆が
    鶴見俊輔氏のことば
    己れ含む人間を不信

  大宅壮一先生のこと(梶山季之)
    恋人に会うような愉しみ
    旅先での大宅式鑑別法
    上等な短靴と夜の女
    “恥部”への好奇心
    コンドームとカメラ
    「三島由紀夫は自殺する」
    先生、さようなら

  大宅壮一とジョン・ガンサー(大森実)

  リースマンとの対談(永井道雄)

  大宅共栄圏の成立と崩壊(植田康夫)
    大宅と青地晨との出会い
    マスコミ界に君臨したやくざ集団
    「たとえ」と「連想」の文章作法
    火を吹いた藤原、丸山の造反
    マス・メディアの変質と対応

  道づれ(伊吹武彦)

  バランスの感覚 大宅さんの特質(扇谷正造)

  ノンフィクション・クラブ(末永勝介)

  「東京マスコミ塾」開校 大宅壮一氏を中心に多彩な講師陣
    泥棒教育をやる
    地方講座も予定
    強力な協力部隊
    〈東京マスコミ塾要項〉
    大宅壮一氏の話

  ノンフィクションと情報量(江藤淳)

  大宅文庫10年目へ 「索引目録」も完成 利用者、開館時の20倍
    ロ事件以降に急上昇
      発足
      運営
      蔵書
      ロ事件
      遺品
      収集
    内外三万人のデータ
      大宅式
      作業の実際


Ⅲ大宅語録エッセンス

  マスコミ五十年 大宅壮一語録(青地晨)
    「ステッキガール」  「家庭争議」    「青白きインテリ」  「興亜青年」
    「スメる」      「共栄圏無宿」   「半未亡人」     「雑草教育」
    「一億総白痴化」   「一億総評論家」  「クチコミ」     「軽評論」
    「駅弁大学」     「太陽族」     「恐妻」       「阪僑」
    「動物的忠誠心」   「緑の待合」    「ジャリ革命」    「佐藤無策」
    「下士官族」

  妻と子に残した言葉(大宅昌)


Ⅳ素顔の大宅壮一

  「わが家の不在地主」父大宅壮一(大宅洋子)

  父の一面(大宅歩)

  世論の代弁者として(大宅歩)

  大宅壮一のラブレター(大宅昌)
    申し込みはただ?
    講演会で釣り上げた
    いま非常に幸福
    おしかける新聞記者
    あなたの心一つできまる
    左翼ってこわいのよ
    山賊のスミカ

  父親似に残してくれたもの(大宅映子)


Ⅴ歿後十年目の全集

  大宅壮一の読み方 『大宅壮一全集』全30巻の刊行にふれて(松浦総三)
    大宅壮一との出会い
    総合雑誌の敗北と大宅
    暗記するほど読みこむ
    今までの選集の特徴
    貴重な“決定版”全集
    大宅の前期・中期・後期

  「人生二回線」の全貌30巻 『大宅壮一全集』の刊行開始(前田愛)

  “野人”ジャーナリストの全容 『大宅壮一全集』の刊行と大宅氏の評論(加太こうじ)
    明快率直に毒づく
    親しみある良識人
    “野次馬”を自認する

  いまこそ大宅壮一論を


Ⅵ大宅壮一年譜

Ⅶ大宅壮一著訳編書一覧

Ⅷ大宅壮一文庫人名索引 「大宅壮一」目録

別巻あとがき(根本正久)


月報31
  『壮一現代読本』の刊行を(三鬼陽之助)
  父と私(安達周子)
  大宅壮一集大成の完結(大宅昌)


全集 第30巻 中学生日記Ⅱ

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